ユニバーサルアナリティクスからGoogle Analytics4への移行について

はじめに Google Analyticsは、Googleが提供するWebサイトのトラフィックを追跡・レポートする解析サービスで、現在はGoogle Marketing Platformブランドの中の1プラットフォームとして提供されています。Googleは2005年にこのサービスを開始しました。現在ではマーケティング担当者やウェブサイト所有者の間で最も広く利用され、よく知られている解析サービスであり、無料で利用することもできます。ユニバーサルアナリティクスは、長年にわたり、ウェブサイトのパフォーマンスとエンゲージメントを測定するための標準となっています。そして、これは2020年10月14日以前のWebサイトのデフォルトのプロパティタイプでした。 なぜ移行する必要があるのでしょうか? ユニバーサルアナリティクス(以下、UA)の利点と効果にもかかわらず、Googleは常にいくつかの機能を追加し、データモデルと分析プラットフォームの有効性を改善しようとしています。これにより、UAは終焉を迎えることになるのです。2022年にGoogleが行った声明によると、UAは2023年7月1日に新しいデータの収集を停止し、Google Analytics 4(以下、GA4)がそれに代わるように設定されています。しかし、ユーザーは2023年7月の期限まではまだUAを使用することができます。注意点としてはサンセットされた後のUAに新しいデータが収集されることはないとのことです。 GA4への移行手順 GA4 では、Web サイトやアプリの測定値を確認できます。また、機械学習アルゴリズムから、それらのプロパティを最適化する方法についての洞察を得ることができます。GA4への導入や移行は、できるだけ早く行うことが推奨されています。 現在UAを使用している場合、既存のUAのプロパティと並行してGA4のプロパティを設定する必要があります。2022年7月1日までに行えれば理想的です。 GA4のプロパティを作成するにはGA4 設定アシスタントを使用します。 UAの管理メニュー>プロパティから「GA4 設定アシスタント」を選択し「はじめに」クリックします。 以下のダイアログが表示されますので「作成して続行」をクリックします。 Googleタグの設定で「既存のGoogleタグ使用する」「Googleタグを設定」のどちらかを選択し「次へ」をクリックします。ここでは「Googleタグを設定」を選択します。 実装手順が表示されますので「完了」をクリックします。 以下の画面が表示されたらGA4プロパティの作成は完了です。 「GA4プロパティに移動」をクリックし、GA4プロパティを開きます。 GA4の「設定アシスタント」が表示されますが、この状態ではGA4の設定が全て完了した訳ではありません。 「設定アシスタントの詳細」をクリックすると以下のヘルプページが表示されますので参考にしてGA4の設定を実施してください。 https://support.google.com/analytics/answer/10110290?hl=ja GA4プロパティの設定が完了後、Google Tag ManagerでGA4タグの設定を行うとGA4でのデータ収集が開始開始します。 まとめ GA4プロパティを設定することで、既存のUAと並行してトラッキングを行うことができるようになります。UAからGA4に変更することで、Google Analyticsのプラットフォームが提供する新しい高度な機能をすべて利用することができます。また、UAは今後サンセットされ、間もなく置き換えられるため、できるだけ早くGA4に移行することをお勧めします。 Implement DigitalではGoogle Tag Manger/Google Analyticsの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4におけるクロスドメイントラッキングについて

GA4におけるクロスドメイントラッキングとは? GA4のクロスドメイントラッキングとは、異なるドメインに属する複数のウェブサイトにおいてユーザーのインタラクションを追跡することを指します。デフォルトの設定では複数のドメインにまたがるユーザーの行動を追跡することはできません。 クロスドメイントラッキングは、1つのGA4プロパティで複数ドメインの分析データをリンクさせます。これはすべてのドメインで共通の測定IDを共有し、GA4の管理メニューでクロスドメイントラッキングの設定を行うことで実現されます。 例えばECサイトでショッピングカートから異なるドメインの決済ページに移動するときや、プライマリサイトと別サイトの間を移動するときなど、ユーザーが複数のサイトを移動するときに使用します。 クロスドメイントラッキングが必要な理由は、複数のドメインにまたがるユーザーの行動を1つのセッションとして追跡し、ユーザーがウェブサイトやウェブアプリケーションをどのように操作しているかの全体像を把握する必要があるためです。これはメインのウェブサイトと別の決済ページなど、異なる機能ごとに複数のドメインを持っているウェブサイトでは特に重要です。 クロスドメイントラッキングがなければ、各ドメインは別々のセッションとして扱われ、結果としてユーザージャーニーを不完全にしか見ることができません。これではユーザーがあるドメインから別のドメインに遷移していることを把握することは難しく、ユーザーのウェブサイトでのインタラクションの全体像を見ることはできません。 GA4でクロスドメイントラッキングを設定する方法 クロスドメイントラッキングを導入することで、ユーザーがどのようにウェブサイトを閲覧しているかをより正確に把握することができ、ウェブサイトのデザイン、ユーザーエクスペリエンス、マーケティング戦略についてデータに基づいた意思決定をすることができます。それでは、GA4でクロスドメイントラッキングを設定する方法を見ていきましょう。 管理メニュー(歯車アイコン)からプロパティに移動し「データストリーム」をクリックします。 「ウェブ」をクリックし該当のウェブデータストリームを選択します。 「ウェブストリームの詳細」の下部にある「タグ設定を行う」をクリックします。 設定セクションで「ドメインの設定」をクリックします。 対象のドメイン情報を設定します。 マッチのタイプを選択します。(「含む」など) 「ドメイン」に対象のドメイン名(例:example.com)を入力します。 「条件の追加」で複数のドメイン名を追加することが出来ます。※複数指定した場合はORロジックを使用して評価されます。 入力が完了したら「保存」をクリックします。 クロスドメイントラッキングが正しく動作していることを確認する あるページから別のドメインのページに移動する際にURLを確認することでクロスドメインの設定を確認することができます。クロスドメインの設定した後、別のドメインに遷移する際にリンクをクリックしてみてください。その際_glクエリパラメーターが追加されていれば、クロスドメイントラッキングが正しく機能している証拠です。 例えば以下のようになります。 https://www.example1.com/?_gl=1*abcde5* クロスドメイントラッキングとサブドメイン サブドメインはメインのウェブサイトを別のセクションに分割し、それぞれに固有の URL を設定する方法です。例えば、「example.com」というウェブサイトのサブドメインは、「shop.example.com」や「blog.example.com」のようなものが該当します。 このように複数のサブドメインを保有している場合、全てのドメインが同じ測定IDで計測されていればクロスドメイントラッキングの設定は不要となります。 GA4におけるクロスドメイントラッキングの注意点 クロスドメイントラッキングを設定した場合、複数のドメインをまたいだユーザー行動を追跡することが出来ますが、追加したドメインを参照元として計測しても良いかの検討は別途必要となります。例えば決済ページをクロスドメインとして追加したとします。ショッピングページから決済ページへの遷移でユーザーのセッションは繋がりますが、その後再度ホームページに戻った場合には決済ページからの流入として計測されてしまいます。これを流入として計測しないようにするには「除外する参照のリスト」に決済ページのドメインを追加する必要があります。 まとめ GA4のクロスドメイントラッキングは、複数のドメインにまたがるユーザーの行動を1つのセッションとして追跡できるウェブ解析の重要な側面です。これにより、ユーザーのウェブサイトとのインタラクションをより完全に把握することができ、ウェブサイトのデザイン、ユーザーエクスペリエンス、マーケティング戦略についてデータに基づいた意思決定を行うことができます。 Implement DigitalではGoogle Tag Manger/Google Analyticsの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe Analyticsのアラート機能によるデータ監視

Adobe Analyticsのアラート機能とは 例えば、あるサイトのページビュー数をAdobe Analyticsで毎月集計していたとして、サイトリニューアルのタイミングで計測用のタグの設置を忘れてしまい、しばらく計測データが欠損してしまっていることを集計時に発見した、、などのご経験はありませんか? 計測値のデータ欠損は、マーケティング活動において非常に重要な情報の損失となるため、できるだけ防ぎたいところですよね。 このような場合の対策として、Adobe Analytics のアラート機能をご紹介します。 アラートマネージャー まずはアラートマネージャーを開きます。 (Analytics/コンポーネント/アラート) 「+ 追加」をクリックして、アラートのタイプから「Analytics データアラート」を選択するとアラートビルダーが表示されます。 アラートビルダー アラートの設定画面はこんな感じです。 タイトル アラート名を指定します。 時間の精度 チェックタイミングを、1 時間ごと、毎日、毎週または毎月から指定します。 受信者 アラートの送信先を指定します。ユーザー名、グループ、メールアドレスまたは電話番号に送信できます。 有効期限 アラートの有効期限を設定します。 アラートのトリガー トリガーとなる指標を指定します。 しきい値を指定します。以下のいずれかの条件にすることができます。 異常値が存在する 異常値が予測より上 異常値が予測より下 異常値超過 以上 以下 変更(%) ※セグメントまたはディメンションなどでフィルターの設定も可能です。 アラートプレビュー プレビューにより、最近の 30日間でアラートが何回トリガーされたかがわかります。 トリガーされているアラートが多すぎる場合はしきい値を調整します。 まとめ 今回はAdobe Analyticsにおけるアラート機能をご紹介しました。 アラート機能を利用すれば、 比較的簡単な設定でAdobe Analyticsがデータを監視し、 通常と異なる変化が生じたときにすぐにアラートを送信して、計測異常などを早期発見できますので、素早い復旧が可能になります。 是非ご活用ください。 (アラート機能は、Adobe Analytics Prime および Adobe Analytics Ultimate のユーザーのみご利用いただけます)…

Adobe Launch Runtime Environmentデータエレメントの紹介

はじめに 以前、以下の記事を書いていました。 💡 Adobe Analyticsの計測調査のために役立つ計測項目 https://www.implementdigital.com/column/adobe-experience-cloud/useful-measurement-items-for-adobe-analytics-measurement-studies/ この記事では以下の2項目も取り上げていますが、従来だとJavascriptコードでの実装対応が必要でした。 Adobe Launchプロパティ名 Adobe Launchビルド日時 ただし、現在は、Coreエクステンションv3.1.0で追加されたデータエレメントタイプRuntime Environmentで対応ができるため紹介したいと思います。 Runtime Environment Coreエクステンションv3.1.0以降であると、データエレメントの作成・編集画面のData Element TypeにRuntime Environmentも表示されるようになります。 これを選ぶと下図のようにAttributeプルダウンメニューが表示され、Adobe Launch実行環境の情報が参照できるデータエレメントを作成できます。 ※データエレメント作成画面(Coreエクステンションバージョンv3.3.0時点のもの) なお、前出の2項目は以下のAttributeが該当します。 Adobe Launchプロパティ名:Property Name Adobe Launchビルド日時:Library Build Date 例:2023-01-10T09:54:37Z ※上の日時はUTCのため日本時間は+9時間後となります。 他のAttributeもデバッグや込み入った実装に役立つケースもあります。 何らかの出番がありそうでしたら是非お試しください 参考ページ Coreエクステンションのリリースノート: https://experienceleague.adobe.com/docs/experience-platform/tags/extensions/client/core/release-notes.html?lang=en CoreエクステンションのHELP: https://experienceleague.adobe.com/docs/experience-platform/tags/extensions/client/core/overview.html?lang=en Implement DigitalではAdobe Launchの導入、運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4のeコマース機能の実装方法

今回はGA4のeコーマス機能の実装方法について紹介します。 GA4のeコマース機能ではDataLayerのフォーマットがUAとは異なりますので注意が必要です。これまでUAでeコーマスを実装されているケースでGA4に移行する際の参考になればと思います。 なお今回の記事ではGTM(Google Tag Manger)を利用することを前提としています。 はじめに まずGA4のeコマース機能は、標準で下記のようなイベントが定義されています。 イベント名 用途 view_item_list カテゴリーページが表示されたとき select_item カテゴリーページで商品が選択されたとき view_item 商品ページが表示されたとき add_to_cart 商品がカートに追加されたとき remove_from_cart 商品がカートから削除されたとき begin_checkout 購入手続きを開始したとき purchase 商品を購入したとき refund 払い戻しが行われたとき view_promotion リストからプロモーションが表示されたとき select_promotion リストからプロモーションが選択されたとき 参照:Google アナリティクス 4 イベント どのイベントを実装すべきかはサイトの仕様によって異なってくるかと思いますが、基本的な実装方法としては変わりません。 今回はこれらのうちview_item、add_to_cart、purchaseについて紹介していきます。 1. DataLayerの実装 計測対象のページにeコマース用のDataLayerを実装します。 DataLayerはGTMタグより上部に実装する必要がありますので注意してください。 view_itemイベント 実装するページ:商品ページ パラメーターの例: パラメーター名 必須 説明 ecommerce.item.item_name ○ 商品名 ecommerce.item.item_id ○ 商品コード ecommerce.item.item_item_brand ☓ ブランド ecommerce.item.item_item_category…

Adobe Target dataProvidersを使用してページ動的要素からmboxパラメーターを設定する

はじめに Adobe Targetで、非同期で取得される会員IDなどをmboxパラメーターに含めたい場合は、window.targetGlobalSettings.dataProviders を使用すると効率的に設定可能です。 しかし会員情報取得API等とAdobe Targetの連携がされていない場合は、独自で値を取得する仕組みが必要です。 ページ要素に必要な値が設定される場合に、それらから値を取得する方法を説明します。 window.targetGlobalSettings.dataProviders の基礎 window.targetGlobalSettings.dataProviders に配列で設定します。 (https://developer.adobe.com/target/implement/client-side/atjs/atjs-functions/targetglobalsettings/#data-providers より抜粋) KEY TYPE DESCRIPTION name String Provider名 version String Providerバージョン timeout Number Providerのタイムアウト値。オプション provider Function Providerデータ取得ロジック。 引数のcallbackはデータが取得成功または失敗した際に呼び出す。 callbackには2つのパラメーターがある。 1つ目がエラーで、エラー発生時にはエラーを指定し、成功時にはnullを指定します。 2つ目がTargetリクエストに含めたいJSONオブジェクトで指定します。 同期で設定しているシンプルな例 var syncDataProvider = { name: “simpleDataProvider”, version: “1.0.0”, provider: function(callback) { callback(null, {t1: 1}); } }; window.targetGlobalSettings = { dataProviders: [ syncDataProvider…

Adobe Analyticsの新しいビジュアライゼーション「主要指標の概要」を使ってみる

Adobe Analyticsのビジュアライゼーションで、「主要指標の概要」ビジュアライゼーションが追加になりました! 「主要指標の概要」で何ができる 「主要指標の概要」を使用すると、特定期間でのトレンド比較、変化率の比較が一つのビッジュアライゼーションの中でできます。 「主要指標の概要」の使用方法 それでは、ビジュアライゼーションを設定してみたいと思います。 プロジェクト左のビジュアライゼーションから「主要指標の概要」をパネルにドラッグ&ドロップします。 今回は、今月のスマホユーザのユニーク訪問者と、昨年同月のユニーク訪問者を比較してみたいと思います。 指標から「ユニーク訪問者」、プライマリ日付範囲から「パネルの日付範囲(今月)」、比較する日付範囲から「昨年同月」、セグメントから「スマホユーザ」を選択して作成作成ボタンを押します。 簡単に主要指標の概要(トレンド比較、変化率)が作成されます。 「主要指標の概要」のビジュアライゼーション設定 ビジュアライゼーションにはいくつかの設定が用意されています。設定するには歯車アイコンをクリックします。 変化率を強調:変化率を強調表示します。(デフォルト) 数値を強調:数値の方を強調表示したい場合、こちらにチェックします。 トレンドラインを表示:トレンドラインを表示するかどうか選択できます。 トレエンドラインに最大値、最小値を表示:最大値、最小値をトレンドライン上に表示したい場合に使用します。 比較率とトレンドラインを表示:比較するトレンドラインを表示するかどうか選択できます。 合計数を表示:プライマリーの合計数を表示する場合に使用します。(デフォルト) 生の差異を表示:差異表示に変更したい場合、こちらにチェックをします。 値を短縮:値を100万単位で表示したい場合に使用します。 「主要指標の概要」の利用例 今四半期の売上と、昨年同四半期の売上を比較して時系列で変化をみてみたい 注文件数が前月から今月にかけてどのように変化しているかみてみたい 昨年と今年で、来訪者の増加割合がどうのように変化しているかみてみたい まとめ 変化率・トレンド比較は、個別のビジュアライゼーションを作成すればこれまでもできていましたが、「主要指標の概要」を使用することでより簡単にできるようになりました。一度試してみてください。 Implement DigitalではAdobe Analyticsの分析を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe Analyticsの変数活用方法(リスト変数編)

Adobe Analyticsの変数はトラフィック変数(prop)、コンバージョン変数(eVar)、イベント変数(events)など用途に合わせて利用可能な様々な機能が用意されています。さらに変数の中でも個別に便利な機能が沢山ありますが、多機能なため活用しきれていないことがあるのではないでしょうか? 第一回目はリストpropを紹介しましたが、今回は第二回目としてリスト変数について紹介します。なおリストpropについては以下をご覧ください。 Adobe Analyticsの変数活用方法(リストprop編) リスト変数の概要 リスト変数はカスタムコンバージョン変数であるeVarと似ていますが、更にリストpropの機能を持ち合わせた変数で特徴としては以下になります。 計測された値は有効期限まで保持(eVarの機能) 区切り文字で区切られた値を分割してレポーティング(リストpropの機能) 例えば商品ページでその商品が複数のカテゴリーに属している場合、カテゴリ単位で表示回数やCV貢献度(貢献数・売上高)を把握したいとします。このような場合に複数のカテゴリ情報を一度にリスト変数で計測することで可能となります。 リスト変数の設定例 実装内容list1 = “cat1,cat2,cat3”; レポートでの表示 ※上記では指標を発生件数としていますが、カスタムイベントや売上高、購入回数なども指定可能です。 設定方法 管理者メニューから「レポートスイートマネージャー」を開きます。 レポートスイートを選択し「設定を編集>コンバージョン>リスト変数」でリスト変数の一覧を表示します。 該当変数の「名前」を入力し、「状態」を「有効」にします。 「値の区切り文字」でセパレーターを指定します。以下は例ではにカンマ「,」を指定しています。 「有効期限」を指定し、「保存」をクリックします。 ※セパレーターは自由に指定可能ですが、変数に設定する値に指定したセパレーターが含まれていると、その位置でデータが区切られてレポーティングされてしまいますので注意が必要です。 制限事項 リスト変数内の区切り文字単位での値は最大255バイトです。(リストPropは全体で100バイトですので、それほど考慮する必要はありません) セット可能な値の数は最大250個となります。  (超過した場合は、先頭の250個以外はレポーティングされません) レポートスイートで利用可能なリスト変数は3個となります。(変数はlist1、list2、list3となります。) 設定した値はeVarと同様有効期限まで保持されます。 同じ値を設定した場合は、重複値は除外されます。 その他 リストPropと同様に分類設定を行うことが出来ます。 レポーティング時の注意点 リスト変数の設定が以下のようになっているとします。 有効期限 訪問 配分 フル 値が保持されることへの注意点 同一訪問内での計測データ # list1 events 1 cat1,cat2 event1 2 cat2,cat3 event1 3 cat2 event2 レポート list1 event1…

レガシーリソース管理:Smartsheetでチームの活動の可視性を追跡する方法

Smartsheetのレガシーリソース管理とは? Smartsheetのレガシーリソース管理は、チームの活動を追跡し、作業している全ての人がプロジェクトにどのように割り当てられているかをリアルタイムに把握できる機能です。 以下は個別プロジェクトでのリソースビューの例となりますが、このようにリソース単位で配分を確認することが出来ます。 それでは、レガシーリソース管理を使用するための具体的な設定方法を説明していきます。 リソースとリソース管理者の設定 リソースの設定 リソース管理で追跡できるのは、ユーザー管理で追加されたユーザーだけです。具体的にはライセンスユーザー、ライセンスなしユーザー、招待されたユーザーで且つアクティブユーザーである必要があります。システム管理者は「ユーザー管理」メニューからユーザーの確認、追加および管理を行うことが出来ますので、必要なリソースを追加してください。 リソース管理者の設定 リソースビューを確認することが出来るのは、リソース管理者のみです。「ユーザー管理」で該当ユーザーを選択し、リソース管理者に設定してください。(リソース管理者はライセンス ユーザーである必要があります。) リソース管理の有効化 リソース管理者は、対象シートで管理者レベルの権限を持っていれば、シートのリソース管理を有効化し、リソースビューを閲覧することが出来るようになります。 リソースをタスクに割り当てることができるよう、シートに「連絡先リスト」の列があることを確認します。 任意の列ヘッダーの右側にある列メニューをクリックし、「プロジェクト設定の編集」を選択します。 プロジェクト設定のダイアログで「依存関係の有効化」チェックボックスを選択します。 「リソース管理」タブをクリックし、リソース管理の「Lagacy Resouece Management」を選択し、「OK」をクリックします。 リソースビューの表示 個別プロジェクトシートでのリソースビューの表示 プロジェクトシートからリソース ビューを開くには、ガントビューに切り替えてから、右上隅にある「リソースビュー」アイコンをクリックします。 (「リソースビュー」アイコンはリソース管理者のみ表示されます。) リソースへの配分が超過している場合は、左隅に赤い警告アイコンが表示されます。また、このアイコンをクリックすると配分されているタスクを確認することが出来ます。 複数プロジェクトでのリソースビューの表示 「参照」メニューの「リソースビュー」>「新しいリソースビューを作成する」でプロジェクトをまたがるリソースビューを作成することが出来ます。 「新しいリソースビュー」ダイアログが表示されますので、リソースビューの「名前」を入力し、対象のリソースを選択します。 なおユーザー別以外では、プロジェクト別、グループ別で作成することも可能です。 まとめ 今回はSmartsheetのレガシーリソース管理について紹介しました。レガシーリソース管理機能を利用することで、チームメンバーが生産的かつ効率的に仕事を完了するためのリソース状況を確認することができますので活用頂ければと思います。 Implement DigitalではSmartsheet運用支援サービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Smartsheetのフォーム機能で情報を収集する方法

Smartsheetのフォーム機能は使いやすく、作成されたデータは様々な用途に使用できます。ウェビナーの登録、顧客からのフィードバック、社内チケット システム、経営陣からの承認要求など、さまざまな目的でデータを送信または収集するのに非常に便利です。この記事では、Smartsheetのフォーム機能とは何か、また、具体的な設定方法について説明しています。 前提条件 フォームの作成と編集を行うにはSmartsheetライセンスを持ちシートの所有者および管理者の権限が必要となります。 フォームの作成 まず、フォームを追加したいシートを開きます。次にメニュータブの「フォーム」を選択し、「フォームの作成…」をクリックします。 フォームビルダー フォームビルダーが開きますので、フォームに必要な各種設定を行います。  デフォルトではシートのカラムと同じ項目がフィールドとして設定されます。(数式を含むカラムやシステムで生成されたカラムは例外的にフォームビルダーに表示されません。) まずは「タイトル」と「説明」を変更していきます。デフォルトのタイトルはシートのタイトルがそのまま表示されるため、ここでは「お客様お問い合わせフォーム」に変更し、説明文も追加していきます。 タイトルの部分を選択すると右側に「フォームタイトル」が表示されますので、「タイトル」と「説明」を入力します。 フィールド設定 次に必要なフィールドを追加したり、不要なフィールドを削除したり、あるいは順番を入れ替えたりしていきます。 新しいフィールドを追加するには「+新しいフィールド」をクリックし、表示されるダイアログで「名前」と「フィールドタイプ」を指定し「OK」をクリックします。 設定したフィールドが左側のメニューに表示されますので、ドラッグ・アンド・ドロップでフォームの配置したい場所に追加します。 今回のケースでは「お名前」は入力必須としたいため、フィールド設定で「必須」をオンにしています。 それ以外では以下のよう設定も可能ですので、必要に応じて利用してください。 非表示:フィールドを非表示にします。 検証:入力値を検証します。(数値のみなど) 表示形式:シングルラインかマルチラインかを指定出来ます。 ロジック設定 ロジック設定を使用すると、入力した内容に基づいて特定フィールドを表示することが出来ますので、必要な質問にのみに答えてもらうよう最適化することが出来ます。  今回は「お問い合わせ種別」をフィールドタイプ「ドロップダウンリスト」で設定し「製品に関するお問い合わせ」「その他のお問い合わせ」を選択出来るようにし「製品に関するお問い合わせ」の場合には「製品名」を表示します。  「お問い合わせ種別」のフィールド設定>ロジックで「ロジックの追加」をクリックします。 「お問い合わせ種別」が「製品に関するお問い合わせ」の場合に「製品名」を表示するように設定します。 フォームの表示 一通りフィールドの設定が完了したら、実際のフォームみてみましょう。  「保存」をクリックし変更内容の保存してから「フォームを開く」をクリックします。 以下のようにフォームが表示されることを確認できます。 ロゴ・背景の変更 フォームのロゴは上部に表示されているSmartsheetのロゴをクリックすることで変更出来ます。 また、左上の「背景」をクリックすることで変更出来ます。 その他の設定 その他の設定としては、以下のように「テーマとブランド」「セキュリティ」「フォーム送信後の動作」「エントリーの電子メールの送信」があります。必要に応じて設定してください。 それでは、最終的なフォームを見てみましょう。だいぶ見た目のカスタマイズが出来ることをご理解いただけたのではないでしょうか? まとめ この記事では、Smartsheetのフォーム機能を利用して新しいフォームを作成する方法、権限レベル、フォームビルダー、フィールド設定、ロジック設定、ロゴ・背景の設定などについて説明しました。今後は、手動でデータを収集する代わりに、Smartsheetのフォームを使用して、ビジネス全体の生産性を向上させてください。 Implement DigitalではSmartsheet運用支援サービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。