Google Analyticsのサンプリングデータについて

はじめに あれ?このアナリティクスデータがおかしいような・・・?そんなことを思ったことはありませんか? 例えば、セッション数とイベント数を日別でデータを出してみたけど、「なんだか違和感があるな・・・」「設定の不具合かしら・・・?」と思ったことはありませんか? Google Analyticsは実データ!そこに落とし穴が・・・ Google Analyticsのレポートは全て実データから構成されたレポートだと思っていませんか?  デフォルトのレポートでは、サンプリングは行われませんが、ある条件になると「サンプリングデータ」となり、実データのレポートではなくなるのです。 その条件とは・・・ UA版  アナリティクス標準版: 選択した期間でプロパティ単位のセッション数が 50 万件以上  アナリティクス 360: 選択した期間でビュー単位のセッション数が 1 億件以上 GA4版 アナリティクス標準版: クエリごとに 1,000 万件のイベント  アナリティクス 360: クエリごとに 10 億件のイベント またUA版の場合、上記の条件で無い場合でも、サンプリングになる場合があります。 ・高度なセグメントの適用  ・セカンダリディメンションの追加  ・カスタムレポートの作成と使用  ・日付の比較  ・フィルタされたビュー  ・フローレポートでは100,000セッション 例えば、標準レポートにいくつものセグメントを追加して表示した場合、サンプリングされる可能性があります。 サンプリングされる理由(概念)は「レポートの表示の高速化」にあると言われています。  レポートが複雑になればなるほどサンプリングになる傾向にあります。 このレポートは、実データかサンプリングデータか では、出したレポートが実データかサンプリングか見分けるためには、以下のマークをチェックして確認して下さい。 ※緑のマークが出ていれば、実データレポート。ここのマークをチェックしましょう GA4版 UA版  最後に 今回はサンプリングデータについて説明しました。  データがおかしいかも?設定がおかしいかも?と感じたら、まずはこのレポートが実データなのかサンプリングデータなのかチェックをしてみて下さい。  サンプリングデータのレポートなのに、設定の不具合だと思って調査時間を使ってしまった・・・のようなことが防げると思いますので、サンプリングデータの存在を知っていることは今後役に立つかと思います。 Implement DigitalではGoogle Tag Manger/Google Analyticsの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Google Analyticsが企業にとって重要である理由

Google Analyticsの簡単な紹介 Google Analyticsは、ウェブサイトのトラフィックを分析するための最も一般的で強力なデジタル分析ツールの1つです。これはGoogleの無料のウェブ解析サービスで、ウェブサイトの訪問者を分析することができます。 誰があなたのサイトを訪れているのか、彼らはあなたのサイトで何をしているのか、何を見ているのか、どのようにあなたのサイトにたどり着いているのか、などといった本質的な洞察を得ることができるのです。つまり、Google Analyticsを使えば、デバイスやプラットフォームを問わずウェブサイトの訪問者を完全に把握することができるのです。 なぜあなたのビジネスにとって重要なのか? ビジネスやウェブサイトの所有者として、顧客の行動やウェブサイトへの訪問者を理解することは重要です。顧客中心の測定を行い、顧客がブラウジングによりどうサイトとインタラクトするかを理解することは、マーケティングの側面とビジネス戦略にとって非常に重要です。 ビジネスにおいては、ユーザー獲得データ(ウェブサイトユーザーがどこから来たか)とユーザー行動データ(ウェブサイトユーザーがサイト上で何をしたか)について、明確な分析視点を持つことが不可欠です。そして、これらのインサイトをわかりやすいインターフェイスと共有可能なレポートでチームと議論することで、マーケティングやビジネスプランのよりよい方向性を導き出すことができるのです。マーケティングの学術的な理論からも、カスタマージャーニーを理解し、それに基づいた戦略を立てることは、ビジネスを成功させる上で重要な戦略です。 Google Analyticsは、あなたのビジネスを形成するのに役立つ貴重な洞察を提供することで、あなたをカバーしています。 Google Analyticsを使ってビジネスを改善する方法 ここでは、Google Analyticsを使ったビジネス改善の方法をご紹介します。 1. ウェブサイト訪問者の行動をより良く理解する 消費者行動は急速に変化しており、正確なデータに基づいたリアルタイムの意思決定が重要になってきています。ウェブサイトを訪問してもらうだけでなく、その訪問者を定着させ、再び訪れてもらうことも重要な課題です。 Google Analyticsを使うと、訪問者がウェブサイト上でどのような行動をとっているかを知ることができ、ウェブサイトのどの部分が魅力的なのかを理解したり、より多くの訪問者を惹きつけるためにマーケティングキャンペーンを改善する必要があるかどうかを判断したりすることができるようになります。これにより、顧客維持のための計画を策定することができます。 2. ウェブサイトのオーディエンスをより深く理解する オーディエンスを知ることで、そのオーディエンスの好みに合わせて、製品やサービスの提供及びコンバージョン戦略の立案が可能になります。Google Analyticsは、あなたのウェブサイトを訪問した観客について、人口統計学的および地理的な情報を含むデータを提供し、データ収集の時間と労力を節約することができます。これにより、ウェブサイトの利用者についてよりよく知ることができ、ビジネスやマーケティングに関連する行動や決定を効果的に行うことができます。 3. 新しいターゲット市場の開拓 Google Analyticsを利用することで、サイト訪問者が多い背景を知ることができ、新規市場開拓の意思決定に役立てることができます。例えば、年齢層、性別、国別、さらには前述のようにデバイスの種類などです。このデータは、現在の市場の状況を把握するための裏付け情報として、また新たな市場を開拓するためのマーケティングプランとして活用することができます。 4. デジタルキャンペーンを追跡する ビジネスオーナーとして、訪問者の注意を引くことで、より多くの顧客やリードを獲得しようと定期的に努力していることでしょう。顧客にアプローチするマーケティングキャンペーンを行う際に、このキャンペーンがどれだけのトラフィックを生み出すのか、このキャンペーンがどれだけ成功したのか、などのキャンペーンの影響や効果をGoogle Analyticsで測定することができます。そして、Google Analyticsのデータに従ってキャンペーンをブラッシュアップし、より多くのリードや顧客を集めることができるようになるのです。 5. ビジネス目標を測定する 目的やビジョンがなければ、データは単なる数字にしかなりません。明確なビジネス目標を持ち、その状況を把握することは、マーケティング活動を強化するための柱となります。ビジネスゴールがどれだけ達成されたかを追跡することができますので、ご安心ください。Google Analyticsでは、ビジネスのビジョンに基づき、フォームへの入力から購入までのゴールやコンバージョン数を設定することができます。この情報によって、どれだけの訪問者が目標にコンバージョンしたかを明確に把握することができます。Google Analyticsでキャンペーンやビジネスの具体的な目標を確認し、よりよいビジネス上の意思決定を行いましょう。 まとめ さて、Google Analyticsを使って、ビジネスの改善につながることは、ある程度お分かりいただけたかと思います。しかし、これらはほんの一例に過ぎません。Google Analyticsを自社に適用し、デジタルデータで業務を分析することで、マーケティング活動や計画を改善することができますし、より明確なウェブサイトデータでサポートされるため、売上を伸ばすことも可能です。Google Analyticsを活用することで、ウェブサイトのパフォーマンスを確認し、ビジネスの目標を達成することができます。 Implement DigitalではGoogle Analyticsの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Google Tag Managerの自動イベント変数を利用して外部リンクのクリック数を計測する方法

ウェブサイトの計測においてページ内の外部リンクをクリックした数および、その属性情報を計測したいケースがあると思います。 本記事ではGoogle Tag Managerの自動イベント変数を利用してGoogle Analticsユニバーサルアナリティクス(以下、UA)及びGoogle Analytics4(以下、GA4)で計測する方法を紹介していきます。 前提となる計測仕様 計測タイミング 外部リンクをクリックしたとき UAイベントカテゴリ/GA4イベント “外部リンククリック”という文字列 UAイベントアクション/GA4イベントパラメーター(ev_action) クリックURL UAイベントラベル/GA4イベントパラメーター(ev_label) ページURL 外部リンク判定用ユーザー定義変数の作成 以下の内容でユーザー定義変数を作成します。 変数名 ExternalLink 変数のタイプ 自動イベント変数 変数タイプ 要素URL 要素タイプ アウトバウンド ※要素タイプに「アウトバウンド」を指定することでクリックした要素のURLが外部リンクかどうかを判定し、外部リンクのときはtrueをそれ以外のときはfalseを返す変数が定義可能です。 また「アフィリエイトドメイン」で自ドメイン以外のドメインを内部リンクとして定義することも可能です。(複数ドメインの場合はカンマ区切りでを指定) 外部リンククリック用トリガーの作成 以下の内容でトリガーを作成します。 トリガーのタイプ クリック・リンクのみ このトリガーの発生場所 一部のリンククリック トリガーの条件 ExternalLink:等しい:true 計測用UAタグの作成 以下の内容でタグを作成します。 タグの種類 Googleアナリティクス:ユニバーサルアナリティクス トラッキングタイプ イベント カテゴリ 外部リンククリック アクション {{Click URL}} ラベル {{Page URL}} トリガー 先に作成したExternal Link Click 計測用GA4タグの作成 以下の内容でタグを作成します。…

ウェブサイトの計測におけるGoogle Analytics(UA)とGoogle Analytics 4(GA4)のディメンション・指標の違いを紹介

ウェブサイトの計測において、Google Analyticsのユニバーサルアナリティクス(以下、UA)とGoogle Analytics4(以下、GA4)のディメンションと指標はどのような違いがあるのかが分からず戸惑ってしまったことはないでしょうか? UAで見ていたデータをGA4で見るにはどのレポートを見るべきか? UAでは存在していたがGA4にないデータはどのようなものがあるか? GA4で新たに見れるようになったデータはどのようなものがあるか? こららのような疑問をクリアにするため、UAとGAの各ディメンション、指標の対応と違いについて調査を行いまとめましたので紹介したいと思います。 はじめに 今回の内容はウェブサイトの計測において主要と思われるディメンション、指標についてまとめています。(全ての項目は記載していませんのでご了承ください。) この調査結果は2022年5月時点の内容となっています。今後GA4のバージョンアップなどで内容が変更になる可能性はあります。 ディメンション UAのディメンションはGA4ではどのディメンションに対応しているか、またGA4で新たに追加されたディメンションがあるか、という観点でまとめています。※「説明」欄はUI上のTipsの内容をそのまま引用しています。 UA GA4 UAとGA4の違い​ ディメンション名 カテゴリー​ ディメンション名​ カテゴリー​ 説明​ ページ 行動 ページ遷移 + クエリ文字列 ページ / スクリーン ユーザーが訪問したウェブページが URI 別に表示されます。URIとは、ページのURL のうち、ドメイン名の後の部分のことです。例えば、www.example.com/contact.htmlのURIは「/contact.html」 の部分です。 違いなし ページタイトル 行動 ページタイトル ページ/ スクリーン サイトで使用されているウェブページのタイトルです。 違いなし – – ページ タイトルとスクリーンクラス ページ/ スクリーン ウェブページのタイトルと、アプリのデフォルトのスクリーン クラスです。 GA4のみ(アプリの計測データも含まれます) – – ページ タイトルとスクリーン名 ページ/…

Google Analytics(UA)をGoogle Analytics 4(GA4)に移行する際の注意点

先日Google Analyticsのユニバーサルアナリティクス(以下、UA)のサポート終了が発表されGoogle Analytics 4(以下GA4)へ移行の必要がでてきましたが適切に移行できるか不安に思われている方も多いのではないでしょうか? Implement Digitalでも事前にある程度GA4について調査を行っていましたが、実際に移行作業をすすめる中で気づいた点が多々有りました。 本記事では、実際に移行作業を行った際に感じた注意点をまとめて紹介しています。 ぜひ参考にしていただき移行作業をスムーズに実施いただければと思います。 なお今回の内容はGoogle Tag Manager(以下、GTM)でUAを設定している環境を前提としています。 カスタムディメンションのスコープ UAではカスタムディメンションのスコープがヒット、セッション、ユーザー、商品の4種類が指定可能ですが、GA4ではイベントとユーザーの2種類になっています。 ヒットはイベントで、ユーザーはそのままユーザーで定義すれば良いのですが、セッションはヒットかユーザーのどちらかに設定する必要があります。 このため要件に合わせてどちらにするか検討していくのが良いでしょう。 カスタムディメンション、カスタム指標の送信タイミング UAでカスタムディメンションやカスタム指標をページビューのトリガーで送信する場合、「Googleアナリティクス設定変数」の「カスタムディメンション」「カスタム指標」 の設定項目で「インデックス」と「値」を指定していると思います。 GA4でもタグの種類で「Googleアナリティクス:GA4設定」を利用し「設定フィールド」もしくは「ユーザープロパティー」の設定項目で 「フィールド名」「プロパティー名」と「値」を設定可能ですが一点注意が必要です。 GA4では一度に送信できるイベントパラメーターが最大で25個という制約があります。このためUAで25個以上のディメンションや指標を設定している場合は設定することができません。 ページビューのタイミングで多くのパラメーターを送信したい場合には、page_viewイベントを別途追加し、その中のイベントパラメーターで設定する必要があります。 カスタムイベントの変数設計 UAでページビュー以外のイベントトラッキングを行う場合、標準ディメンション変数として「イベントカテゴリー」「アクション」「ラベル」「値」のイベントトラッキングパラメーターが用意されていますがGA4ではこれがありません。 このためこれらの変数をカスタムディメンションで定義し移行するのが良いでしょう イベントパラメーターの制約事項 GA4ではイベントパラメーターに設定する値の最大サイズが100文字という制限があります。 UAでは特にこの制限がなかったのですが、GA4ではカスタムディメンションやイベントトラッキングパラメーターに100文字以上の値を設定することができません。 ちなみに100文字以上の設定した場合はレポーティングしたときに100文字目の箇所で切り落とされてしまいます。もし100文字以上の値を設定する必要がある場合は、パラメーターを分けるなど計測仕様の見直しが必要になるでしょう。 ビュー機能がないことによる弊害と対応 UAではビューのフィルターによってクエリーパラメーターを除外したビューを設定し、クエリーパラメーターを除外したレポートを実現しているケースがあります。 しかしGA4ではビューという概念がありませんので、クエリーパラメーターを除外したデータを計測したい場合には、別途対応が必要となります。 具体的にはページビューのイベントパラメーターでクエリーパラメーターを除外したURLの情報を追加し、これをカスタムディメンションで計測する方法が考えられます。 その他制限事項 本記事でいくつか制約事項を紹介しましたが、公式サイトにこれ以外の制約事項について記載があります。移行を行う際には事前に目を通りておくと良いでしょう。 [GA4] 収集と設定の上限 https://support.google.com/analytics/answer/9267744?hl=ja まとめ 今回はUAからGA4に移行する上での注意点をまとめて紹介しました。 カスタムイベント、カスタムディメンション、カスタム指標を利用していない場合は、それほど手間にならないと思いますが、これらを駆使した設定の場合には、それなりに注意すべき点があることをご理解いただけたのではと思います。 Implement DigitalではGA4への移行を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。