Adobe Targetで動的データをオファーに利用する

はじめに Adobe TargetではmboxパラメータやProfile Scriptパラメーターといった動的データをオファーに活用することもできます。 これを押さえておくと、ちょっとしたパターン違いのための対応の際に追加ページを利用するか単一オファーで対応できるかといった検討もできるようになります。 オファーでの書き方 オファー内で以下のように書くと、パラメータの値に置き換えられます。太字の箇所は該当パラメータ名に置き換えてください。 プロファイルスクリプトパラメータ: ${user.<プロファイルスクリプトパラメータ名>} mboxパラメータ: ${mbox.<mboxパラメータ名>} In-mboxプロファイルパラメータ ${profile.<プロファイルパラメータ名>} 備考: Adobe Target Recommendationのデザインの場合には$の前にバックスラッシュ()を追加してエスケープさせる必要があります。 例 Implement Digitalのカテゴリカラム(https://www.implementdigital.com/category/column)ページにて、Global mboxパラメータ「favoriteColor」値がorangeまたはgreenのときに各行の日時カラーを変更します。 デフォルト: ●Adobe Target設定例(VEC) ●オファー(カスタムコード)例 ●表示例:「favoriteColor」値がorangeのとき ●表示例:「favoriteColor」値がgreenのとき 参考HELP https://experienceleague.adobe.com/ja/docs/target/using/experiences/offers/passing-profile-attributes-to-the-html-offer 終わりに いかがでしょうか? mboxパラメータやScript Profileパラメータをオファーもオファー設定の活用できると1つオファーのオファーにまとめられるなどのメリットが出てくることもあります。 この内容が今後のオファー作成時の一助となれば幸いです。Implement DigitalではAdobe Analyticsの分析を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe Analyticsのワークスペースでフリーフォームテーブルにハイパーリンクが設定できるようになりました

はじめに Adobe Analyticsのワークスペースでフリーフォームテーブル内にハイパーリンクの設定が可能になりましたのでご紹介します。 ハイパーリンクの設定方法 ディメンション項目にハイパーリンクを設定すると、フリーフォームテーブル内でリンクをクリックするだけで対象ページに遷移できるようになります。設定方法は以下の通りです。 1. 単一のディメンション項目に対してハイパーリンクを設定する場合 個別のディメンション項目を右クリックし「ハイパーリンク作成」を選択します。 2. ディメンション全体でハイパーリンクを設定する場合 ディメンション項目箇所を右クリックして「すべてのディメンション項目のハイパーリンクを作成」を選択します。 以下のダイアログが表示されますので、ディメンション項目がURLの場合は、「ディメンション項目の値をURLとして使用」を選択した方が便利です。 ディメンション項目がURLではない場合、例えばディメンション項目がページタイトルなど場合は、「カスタムURLを作成」を選択します。 ・ディメンション項目の値をURLとして使用 ディメンション項目がURLの場合は、そのまま値がURLとして使用できます。 ・カスタムURLを作成 カスタムURLは静的なURLのほか動的URLが設定できます。動的URLはURL内の変数を含めディメンション値または分類ディメンション値に基づいてURLを動的に変更できるようにします。 ディメンション項目に対して複数の分類項目がある場合、最初の分類項目の値がURLで使用されます。使用できる変数は「$value」と「$breakdown」です。 $value:指定したURLにディメンション項目の値を挿入します。例:https://www.sample.com/company/service#$valueディメンション項目がServiveA、ServiceB、ServiceCの場合はhttps://www.sample.com/company/service#ServiveAhttps://www.sample.com/company/service#ServiveBhttps://www.sample.com/company/service#ServiveCのようにハイパーリンクが作成されます。 $breakdown:分類ディメンション項目の値を指定したURLに挿入できます。例:https://www.sample.com$breakdown分類ディメンション項目がURL情報を持つディメンション(/company/productA、/company/productB、/company/productAC)の場合は、https://www.sample.com/company/serviceAhttps://www.sample.com/company/serviceBhttps://www.sample.com/company/serviceCのようにハイパーリンクが作成されます。 注意点 設定したハイパーリンクは、ワークスペースプロジェクト内のフリーフォームテーブルに保存されますが、別のテーブルまたは別のプロジェクトで同じディメンションを使用する場合、ハイパーリンクが保持されません。 プロジェクトをPDF形式で送信した場合、ハイパーリンクが機能しません。 まとめ 今回はAdobe Analyticsのワークスペースでフリーフォームテーブル内にハイパーリンクを設定する方法について紹介しました。 これまで集計されたURLがどのページが確認するために、URLをコピペをして確認をしていた方も多いを思います。この機能で非常に便利になると思います。 Implement DigitalではAdobe Analyticsの分析を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe Tagsで指定した条件・単位で指定した回数のみルールを発火する方法(Max Frequency)

はじめに Adobe Tags(旧Launch )でルールを設定する際に以下のような条件で発火したいケースはないでしょうか? 発火タイミングは複数あるが1回のみ発火したい。(例)ページビューの計測をDOM Readyとクッキー同意したときのどちらかで1回のみ発火 訪問者単位ででのみ発火したい。(例)CTAボタンクリック時の計測を訪問者単位で1回のみ発火 このような場合にAdobe TagsのCore Extensionの機能であるMax Frequencyを利用することで簡単に実現できます。 今回はこのMax Frequencyの概要と利用方法について紹介します。 Max Frequencyの概要 Max FrequencyはAdobe TagsのCore Extensionの一部の機能でありルールのConditionで指定可能なCondition Typeです。期間・単位(Unit)と回数(Count)が指定可能で、特定の期間・単位でのルールの発火回数を自由に設定可能となります。 なお期間・単位(Unit)は以下から選択可能です。 期間・単位(Unit) 説明 page views ページビュー単位 sessions セッション単位 visitor 訪問者単位 seconds 秒単位 minutes 分単位 days 日単位 weeks 週単位 months 月単位 ※visitorの場合は回数(Count)の指定ができません。 Max Frequencyの設定例 1. ページビューの計測をDOM Readyとクッキー同意したときのどちらかで1回のみ発火ケース EVENTSの設定はDOM Readyとクッキー同意したときのOR条件で設定しています。またCONDITIONでMax Frequencyを指定しています。 Max Frequencyの設定は以下のようにUnitは「page views」、Countは「1」を指定しています。 これによりこのルールのページビューの計測はDOM Readyとクッキー同意したときのいずれかで実行されるようになります。 2.…

Adobe Analyticsのプロジェクトに目次機能が追加になりました

はじめに Adobe Analyticsのワークスペースプロジェクトに、目次機能が追加になりました。⽬次は、個々のプロジェクト、または特定のユーザーのすべてのプロジェクトに対して有効にすることができます。 目次へのアクセス方法 目次機能はワークスペースの左部ナビゲーションからアクセスします。 アクセスすると、以下のように表示がされます。 目次をクリックすると、クリックしたビジュライザーションに移動します。 また、パネル、ビジュアライザーションを新規に追加すると自動的に目次に追加されます。 メリット プロジェクト全体で、どのような分析項目があるか俯瞰的に把握ができます。 目次をクリックすると、クリックしたビジュアライゼーションに移動しますので、スクロールして探す必要がなくなくなります。 プロジェクトを共有しや方にも、目次を見ることで全体感を視覚的に伝えることができます。 まとめ 多数のパネルやビジュアライゼーションを含む⼤規模なワークスペースプロジェクトを表⽰する場合に非常に便利です。 Implement DigitalではAdobe Analyticsの導入、実装、運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe Launchのカスタムコード(HTML)でデータエレメントを利用する

はじめに 広告タグなどでデータエレメントを使いたい場合など、本記事が参考になるかと思います。 実はLaunchでは%構文という仕組みがあります。これを利用すると、ルールのActionsのカスタムコード(HTML)の任意の箇所をデータエレメントの帰り値に差し替えることができます。 %(パーセント)構文の記法 データエレメント名の前後に%を追加します。 %{データエレメント名}% {データエレメント名}はデータエレメント名に書き換えます。例えば、SampleTagIdというデータエレメントの返り値に差し替えるには以下のように記述します。 %SampleTagId% 設定例 SampleTagIdというデータエレメントにて、www.implementdigital.comとそれ以外のドメインとでIDを出し分け、これをカスタムコード(HTML)のタグで利用します (1) データエレメント例 www.implementdigital.comでは「prd56789」、それ以外は初期値「dev12345」を返す例です。本例ではカスタムコードを利用していますがMapping Tableなどを活用いただいても構いません。 (2) ルール例 ACTIONS設定-1 ACTIONS設定-2 ACTIONS設定-2のscriptタグ <script> window.dataLayer = window.dataLayer || []; dataLayer.push({ uvid : “%SampleTagId%” }); </script> データエレメントの返り値に差し替える箇所を「%{データエレメント名}%」に差し替えます。 注意事項 未設定のデータエレメントを指定すると「%{データエレメント名}%」のままで出力されてしまいます。予めデータエレメントと設定とBuildまたはPublishを行っておくことをおすすめします。 参考 https://experienceleague.adobe.com/ja/docs/experience-platform/tags/client-side/satellite-object Implement DigitalではAdobe Launchの導入、運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe Analytics 計算指標の活用方法

はじめに Adobe Analyticsの計算指標は、既存の指標に対して四則演算や関数などを用いて計算し、新たな指標を作成することができる機能です。標準で用意されている計算指標もあり、カスタムで独自の計算指標を作成することも出来ます。カスタム計算指標の計算式はドラッグ&ドロップで直感的に作成でき、セグメントを組み合わせることも可能です。 計算指標のメリット 計算指標を利用することのメリットは以下の通りです。 柔軟なデータ分析 標準の指標だけでは把握できない、より詳細な分析が可能になります。例えば「訪問あたりの売上」や「コンバージョン率」など、ビジネスに重要な指標を簡単に算出できます。 Excel作業の削減 これまでExcelで行っていた計算をAdobe Analytics上で完結できるため、作業効率が向上します。 リアルタイムなデータ確認 計算指標はリアルタイムで更新されるため、常に最新のデータに基づいた分析が可能です。 標準の計算指標 Adobe Aalyticsで標準で設定されている計算指標は以下のようなものがあります。 カスタム計算指標の作成方法 (1)上部メニューの「コンポーネント」から「計算指標」を選択します。 (2)計算指標一覧ページで「追加」をクリックします。 (3)指標名、形式、小数点以下の桁数などを設定します。 (4)定義で計算式を入力します。指標、演算子、関数、セグメントなどをドラッグ&ドロップで組み合わせることができます。(5)「保存」ボタンをクリックします。 一般的なカスタム計算指標の活用例 以下は一般的な計算指標の例です。 ECサイトでのカスタム計算指標の活用例 以下はECサイトでの計算指標の例です。 まとめ 今回はAdobe Analyitcsの計算指標について紹介しました。計算指標を活用することで、Adobe Analyticsの分析能力を最大限に引き出し、より深いインサイトを得ることができます。ぜひ、ご自身のビジネスに合わせて、様々な計算指標を作成してみてください。 Implement DigitalではAdobe Analyticsの導入、実装、運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe TargetのアクティビティQAモードの解除方法について

はじめに Adobe Targetの設定確認でアクティビティQA URLはよく使うかと思います。(余談ですが、アクティビティQA URLでページにアクセス後、施策が動作している状態をアクティビティQAモードと呼びます) ただし、アクティビティQAモードは一定期間中有効となるため、通常URLでのアクセスでもアクティビティQA URLの設定がページに表示されることがままあります。アクティビティQAモードは解除できますので、紛らわしいようでしたら都度解除することをおすすめします。 アクティビティQAモードの解除方法 Adobe Targetのライブラリ「at.js」のバージョンによって対応方法が異なります。もしご利用のバージョンが不明であれば(1) -> (2)の順で確認するとよいでしょう。 (1) at.js 2系の場合 アクティビティQA URLでページにアクセスした後に「at_qa_mode」クッキーが作成されますのでこれを削除すると解除されます。 (2) at.js 1系の場合 「at_qa_mode」クッキーは作成されませんので、アクティビティQA URLのURLパラメータ部分を「at_preview_token=」のみに書き換えて再度アクセスします。 Implement DigitalトップURLを例とすると以下のようなURLとなります。https://www.implementdigital.com/?at_preview_token= (3) Web SDKの場合 バージョン 2.19.2で確認したところでは(1)同様に「at_qa_mode」クッキーが作成されましたため、(1)同様にこのクッキーを削除します。 まとめ 今回はAdobe TargetのアクティビティQAモードの解除方法について紹介しました。 Implement DigitalではAdobe Targetの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe I/O JWT資格情報からOAuth サーバー間資格情報への変更について

Adobe I/O JWT 資格情報終了について Adobe Developer ConsoleでAdobe AnalyticsなどのAPIへのアクセスを可能にする資格情報を作成できます。この資格情報のうち、Adobe I/O JWT 資格情報の使用が2025年1月27日に終了となります。それまでにAdobe I/O OAuth サーバー間資格情報へ移行を行うか、新規に資格情報を行う必要があります。なお、Adobe I/O JWT 資格情報の作成は2024年6月2日に終了になります。※一部ドキュメントにはJWT 資格情報の使用の終了日が2025年1月1日、作成の終了日が2024年5月1日とありますが、2024年5月29日現在でJWT 資格情報の作成が可能なため、日付が変更になったようです。 Adobe I/O OAuth サーバー間資格情報について OAuth サーバー間資格情報は標準のOAuth 2.0 ライブラリを使用してアクセストークンの生成を行うことができ、JWT 資格情報とは異なり公開証明書と秘密鍵のペアを使用ししせん。従って期限切れに伴う証明書の更新が不要になり、秘密キーをダウンロードして保存しておく必要もなくなります。 JWT 資格情報からOAuth サーバー間資格情報への移行について サービス アカウント (JWT) 資格情報を使用しているアプリケーションの確認 ・Adobe Developer ConsoleのProjects(プロジェクト一覧)の「Filter projects」で「Attention Required > Has Service Account (JWT) credential」を選択します。 移行手順 ・プロジェクトを開き、左メニューから「Service Account (JWT) DEPRECATED」を選択します。・「1: Add an equivalent OAuth…

Adobe Analyticsのプロジェクト共有でクイックセグメントが編集可能に

はじめに これまで、ワークスペースプロジェクトを編集権限で共有しても、そのプロジェクトに埋め込まれたクイックセグメントを編集することができませんでしたが、可能になりました。 プロジェクトの共有方法 改めてプロジェクトの共有方法を記載します。「共有」から「Workspace ユーザーと共有」を選択します。 「オリジナルを編集」欄に、共有したいアカウントを設定して「更新」します。 クイックセグメントの変更 共有されたアカウントは、プロジェクトに埋め込まれたクイックセグメントを編集することができます。 まとめ プロジェクトの共有を受けたけどセグメントを編集できないと困っていた方は多いと思います。この改善で解消されます。 Implement DigitalではAdobe Analyticsの分析を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe Analyticsの変数活用方法(訪問ごとに1回のみ記録するイベント編)

はじめに Adobe Analyticsの変数はトラフィック変数(prop)、コンバージョン変数(eVar)、イベント変数(events)など用途に合わせて利用可能な様々な機能が用意されています。さらに変数の中でも個別に便利な機能が沢山ありますが、多機能なため活用しきれていないことがあるのではないでしょうか? 第一回目はリストprop、第二回目はリスト変数、第三回目はカウンターeVarを、第四回目はイベントのシリアル化を紹介しましたが、今回は第五回目として訪問ごとに1回のみ記録するイベントについて紹介します。過去の記事は以下をご覧ください。 Adobe Analyticsの変数活用方法(リストprop編) Adobe Analyticsの変数活用方法(リスト変数編) Adobe Analyticsの変数活用方法(カウンターeVar編) Adobe Analyticsの変数活用方法(イベントのシリアル化編) 訪問ごとに1回のみ記録するイベントの概要 訪問ごとに1回記録するイベントは、コンバージョンの計測を行うevent変数で訪問内で1回しかカウントしないようにすることが出来る機能です。例えばお問い合わせフォームの完了ページをコンバージョンとする場合、同一訪問者が同一訪問内で複数回実施したときでも1回しかカウントさせたい場合などで利用出来ます。 前提条件 ・お問い合わせ完了のコンバージョンはevent2で計測することとします。 訪問ごとに1回のみ記録するイベントの設定例 s.events変数への設定方法は通常のevents変数に設定する方法と全く変わりません。以降で説明する管理者メニューで特別な設定を実施します。 訪問ごとに1回記録するイベントの設定方法 管理者メニューから「レポートスイートマネージャー」を開きます。 レポートスイートを選択し「設定を編集>コンバージョン>成功イベント」でカスタム成功イベントの一覧を表示します。 該当event変数の「ユニークイベントの記録」で「訪問ごとに1回ずつ記録」を指定します。 (デフォルトは「イベントを常に記録」が指定されています。) 「保存」をクリックします。 まとめ 今回はAdobe Analyitcs変数の活用方法について紹介しました。第五回目は訪問ごとに1回のみ記録するイベントについて紹介しましたが、今後も他の便利な機能について随時紹介していきたいと思います。   Implement DigitalではAdobe Analyticsの導入、実装、運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。