Node.jsでGoogle Analytics Data APIをローカルで実行してレポートデータをCSV化する方法

Google Analytics Data API について Google Analytics Data API はGoogle Analytics v4 (GA4)のレポートデータにプログラムでアクセスしてさまざまなデータの取得が可能です。 今回は日毎のページビュー数とユニークユーザー数を取得して、CSVファイルに保存する処理を行うプログラムをNode.jsで作成しました。 作成するプログラムについて Google Analyticsの指定したプロパティから日毎のページビュー数とユニークユーザー数を取得 取得するのは1週間前から前日まで すでに取得済みの日付はCSVには書き込まない CSVファイルは初回は新規作成を行い、2回目以降は追記を行う CSVファイルの最終行は空行にしない Google Analytics Data API の準備 こちらのページを参考にして Google Analytics Data API の有効化、プライベートキー情報JSONの取得し、JSONファイルに記述のあるメールアドレスをサービス アカウントGoogle アナリティクス 4 プロパティにユーザーを追加します。(ステップ1〜ステップ3) ただし、サービスアカウントの認証情報の環境変数への設定は.envファイルで行うため、この時点では行いません。 https://developers.google.com/analytics/devguides/reporting/data/v1/quickstart-client-libraries?hl=ja Node.js の準備 Node.js のインストールに関してはここでは詳しく記述しません。必要な方は以下を参照してください。 https://nodejs.org/en/learn/getting-started/how-to-install-nodejs 標準以外で追加で導入する必要のあるモジュールはdotenvとGoogle Analytics Clientライブラリになります。インストールは以下のコマンドになります。 npm install dotenv npm install @google-analytics/data サービスアカウントの認証情報はプログラムと同じディレクトリに「.env」というファイルを作成してそこにプライベートキー情報JSONファイルのパスを記述します。 GOOGLE_APPLICATION_CREDENTIALS=./Quickstart-xxxxxxxxxx.json プログラム…

最新のGoogle Analytics4アップデート情報(2024年6月27日現在)

はじめに Googleが無料で提供するアクセス解析ツールGoogle Analytics4(GA4)は2020年10月に公式にリリースされ、既に3年半が経過しています。その3年半の間、GA4は常にアップデートを実施し、新機能が追加されたり既存の機能も改善されるなど、日々進化してきました。直近では、5月・6月で合わせて13件の最新のアップデートが行われています。その中で、6月前半に更新された3件の詳細について、共有させていただきます。 1.カスタムイベントデータのインポート 2024年6月より、GA4のデータインポート機能に「カスタムイベントデータ」が追加されました。管理画面>プロパティ設定>データの収集と修正>データインポートの画面を表示し、「データソースを作成」をクリック後の画面で、「カスタムイベントデータ」の追加が確認できます。 データのインポートの画面 「データソースを作成」設定画面 上記の更新により、既に集めたデータ、カスタムディメンションなどの「イベントパラメータの値」を基に、ディメンションを拡張することが可能になりました。分析の視点を自由に追加することができ、既存のデータと一緒に分析できるため、全体像のより詳細な分析が可能になります。今回の更新についての公式ヘルプは、以下となります。https://support.google.com/analytics/answer/15086891?sjid=13316064604817779391-AP※カスタムイベントとは、GA4で自動的に収集されない特定のユーザー行動を追跡するために各自で作成するイベントのことです。カスタムイベントの設定をすることで、自分で必要なデータの計測が可能となり、更に今回ご紹介したインポート機能を使用することで、ニーズに応じた分析が可能になります。 2.アトリビューションモデルの更新 GA4のアトリビューションモデルが更新されます。有料検索キャンペーンに対するコンバージョンの貢献度を割り振る精度を、強化するとのことです。2024年6月10日に発表され、6月末にアップデートが完了する予定です。この更新により有料検索に貢献度が割り振られるコンバージョンの数が増え、広告キャンペーンの費用に影響が及ぶ可能性があり、重要な更新内容だと考えます。アナリティクスヘルプページでも、予算の上限を確認し、必要に応じて調整することが強く推奨されています。以下が、更新内容の詳細となります。更新前は、コンバージョンに対する貢献度として有料検索に割り振られるべきものが、誤ってオーガニック検索に割り振られることがありました。この現象は、シングルページ アプリケーションで特によく発生します。具体的には、有料検索のクリックを識別する「gclid」パラメータが、ページビューをまたいで保持されない場合に発生します。今回の更新では、コンバージョンの貢献度の割り振り方を調整し、各ページの最初のイベントでキャンペーン情報が正確に取得されるようにします。サイトから離脱したユーザーが別のチャネルから戻ってきた場合、そのアトリビューションが適切に更新されるようになります。 3.リアルタイム レポートの [過去 5 分間のユーザー数] GA4 のリアルタイムレポートで、過去30分間だけでなく「過去5分間のユーザー数」の確認も出来るようになりました。サイトやアプリを利用しているユーザー数を 1 分単位で明確に把握することが可能になったため、より詳細な分析が可能となりました。リアルタイムレポートについての公式ヘルプは、以下になります。https://support.google.com/analytics/answer/9271392?sjid=505108107356677694-AP まとめ 以上が、最新のGoogle Analytics4のアップデート情報となります。Google Analytics4では、今後も頻繁にアップデートが行われる予定です。最新情報は、アナリティクスヘルプのページで(https://support.google.com/analytics/answer/9164320?hl=ja))確認ができます。Google Analytics4を最大限に活用し、より正確な分析を行い、マーケティング戦略の改善に役立てましょう。 Implement DigitalではGoogle Tag Manger/Google Analyticsの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4 レポートの比較機能

はじめに GA4の「比較」機能では、ある特定のディメンションに基づいた複数のデータを比較することができます。例えば、『モバイルトラフィック』『ウェブのトラフィック』『タブレットトラフィック』のユーザーを比較したり、広告で流入したキャンペーンごとの合計収益を比較することが可能です。2024年5月に追加された新機能として、プロパティの管理者または編集者の権限のあるユーザーは、この一度作成した「比較」データを保存し、他のユーザーに共有できるようになりました。プロパティにアクセスできるユーザー全員が、気になるユーザーベースを比較できます。今回は、レポートの作成方法と保存共有の方法について紹介いたします。 比較レポートの作成方法 比較レポートはレポート画面からの作成が可能です。GA4にログインし、左側のナビゲーションメニューから「レポート」を選択します。下の画面はレポートのスナップショットの画面ですが、他のレポートでも同様のアイコンと機能が存在しており、比較が可能です。 ①あるいは②のアイコンをクリックすると、下の画面が表示されます。既存のディメンションを選択して比較することも可能ですが、新規作成ボタンをクリックし、分析目的に応じて条件設定をしたディメンションを新たに作成することができます。 例えば、どのキャンペーンの効果が高かったかを確認するために、広告キャンペーンをきっかけに流入したユーザーをキャンペーンIDごとに確認したい場合、下の画面のように『ユーザーの最初のキャンペーンID』の条件を設定することで比較することが可能です。赤枠内の適用ボタンをクリックすることで、これらの条件の比較を適用し、レポートに反映させることができます。緑枠内の保存ボタンをクリックすることで、一度作成したこの比較条件を保存しておくことが可能です。 保存ボタンをクリックすると、以下のような画面が表示されるため、他のユーザーにもわかりやすいように記載し、確認ボタンをクリックしてください。 保存機能 比較を保存すると、レポートの比較作成画面で既存の項目と一緒に表示されるようになります。保存したこの項目は、他のユーザーも確認し使用することができます。三点リーダーをクリックすると、編集、複製、削除が可能です。プロパティの他のユーザーもこちらの操作が可能です。 管理画面からも比較項目の確認ができます。管理画面でデータ表示リストの中から項目「比較」をクリックしてください。 この画面では、作成者と最終更新日も確認することが可能です。 まとめ 今回は、レポートの作成方法と保存共有の方法について紹介いたしました。よく使用するユーザー層に基づいたディメンションを保存・共有することで、ますますこの比較機能が活用できそうです。 Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag Manager の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4 コンバージョンの名称がキーイベントへ

はじめに 2024年3月下旬にGA4内で『コンバージョン』の名称が『キーイベント』に変更されました。この対応のためにユーザー側の設定面での対応は不要です。変更の理由は、Google広告の『コンバージョン』と区別するためと発表されています。この記事では変更箇所の紹介と、運用上変更によってどのように変化したのかのご説明をいたします。 GA4でのキーイベント表示 ホーム画面の表示や、集客下のトラフィック獲得、ユーザー獲得レポートのテーブルで『キーイベント』の表示となっていることが確認できます。同様にエンゲージメント下のページとスクリーン、ランディングページのテーブルでも確認できます。 また、これまで管理画面のイベント一覧から「コンバージョンとしてマークをつける」をオンにすることでコンバージョンとして設定することができました。キーイベントに変わっても設定方法自体は変わらず、こちらの設定で「キーイベントとしてマークをつける」ことで設定が可能です。 キーイベントとコンバージョンの違い これまで「コンバージョン」はGA4とGoogle広告で異なる数値として存在していました。GA4での名称が変更されたことで、両プラットフォーム間で「コンバージョン」の定義がGoogle広告上発生した数値として統一されることなりました。 Google 広告上でのコンバージョンは、Google アナリティクスのキー イベントを元にして作成することも可能ですし、キーイベント以外のイベントから直接コンバージョンを作成することも可能です。Google 広告でコンバージョンを作成すると、コンバージョン データは Google 広告と Google アナリティクスの間で共有されるため、プラットフォーム間で同じデータを表示できます。 アナリティクスの主要イベントから作成された Google 広告コンバージョンは、Google アナリティクスの [広告] セクションにコンバージョンとして表示されます。 まとめ 今回はGA4のコンバージョンの名称がキーイベントについて変更されたことについてご紹介いたしました。 Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag Manager の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4のInsights(インサイト)活用方法

はじめに Web運用担当者の皆さまは、日々Google Analyticsでページ毎の分析をされていらっしゃると思います。分析の際に、トレンドの変化を検出するInsights(インサイト)はご活用されていますでしょうか? このページでは、そのInsights(インサイト)の活用方法や、最近更新された内容についてご説明いたします。サイトの新たな課題の発見など、お役に立てれば幸いです。 インサイトの概要 Insights(インサイト)とは、GA4の機会学習によって、サイト内での傾向が何か見つかったり異常値が検出された場合に教えてくれる機能のことです。 このインサイト機能には、GA4側から自動で知らせてくれる「自動インサイト」と、ユーザー自身で設定した条件を元に通知してくれる「カスタムインサイト」があります。 自動インサイトは、新たな傾向やデータの異常が検出された際に、GA4の画面上に表示してくれる機能です。設定の必要はなく、元々GA4で用意されている機能になります。 カスタムインサイトは、ユーザー自身で「データ変化の検出条件」を設定できる機能です。条件に該当した場合、GA4の画面上に表示され、メールで通知を受けることも可能です。 最新の更新内容 トレンド変化を検出するInsights(インサイト)は、2024年2月13日に更新されました。 更新前のGA4では、データの「急激な増減」がプロパティ内で発生した際に、その数値の変化をレポートする機能のみでした。 しかし、更新後は「急激な増減」が発生した場合だけでなく、「長期間にわたって微妙な変化が継続した場合」でも同様のレポートが行われるようになりました。 本機能は、ホーム画面下部の [分析情報と最適化案] セクション、レポートのスナップショットと広告スナップショット等で、表示されます。 ・[分析情報と最適化案] セクションでの表示 前述した自動インサイトとカスタムインサイトの両方を、このセクションで確認することが可能です。自動インサイトは、上部に「分析情報」と表記されています。カスタムインサイトは、設定されている場合に表示されます。 ・レポートのスナップショットでの表示 右上のアイコンをクリックすると、右側に分析情報が表示されます。 ・広告スナップショットでの表示 右上のアイコンをクリックすると、右側に分析情報が表示されます。 インサイトを活用するには このようにInsights(インサイト)は、日々ウェブサイトで発生するイベント数、サイトに訪れるユーザー数など、指標の変化を検出してくれる便利な機能です。 より詳細な分析をして活用してために、自動インサイトだけではなく「カスタムインサイト」を設定すると良いでしょう。 カスタムインサイトの設定方法は、GA4の「ホームの[分析情報と最適化案]セクション>すべての統計情報を表示 > Insights > 作成ボタン」から行えます。 ・ホームの[分析情報と最適化案]セクション ・Insightsの画面 作成ボタンを押すと、カスタムインサイトを作成の画面が表示されます。こちらで評価の頻度、セグメント、指標、条件を設定し、必要に応じてメール通知を受けることも可能です。 設定項目の詳細は以下です。 評価の頻度 1時間単位(ウェブのみ)・日別・週別・月別 セグメント 変更ボタンから作成が可能 指標    ユーザー数・イベント数・収益・キーイベント数などの指標が利用可能 条件    異常値があります・○○以上/以下・○○%上昇/低下など キーイベント(旧コンバージョン)の上昇を検出したい場合は、指標をキーイベント、条件を20%上昇などと設定し、比較期間も設定することで検出可能となり、効果的なウェブサイトの運用につながると思います。 このようにご自身のサイトの目的に応じて設定することで、GA4のデータをより深く理解することが出来ます。 まとめ 今回はGA4でインサイトの設定方法・活用する方法についてご紹介いたしました。 Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag Manager の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4でコンテンツグループを設定する方法

はじめに Web運用担当者の皆さまは、日々Google Analyticsでページ毎の分析をされていらっしゃると思います。しかし、ページ毎の分析だけでは見つけられない「サイトの課題」発見に貢献する機能があることをご存知でしょうか? このページでは、その「サイトの課題」発見の手助けとなる機能「コンテンツグループ」をGA4で設定する方法についてご説明いたします。サイトの新たな課題の発見などのお役に立てれば幸いです。 コンテンツグループの概要 「コンテンツグループ」とは、複数のページをグループ別に分類することが出来る機能です。 GA4での分析は、通常は各々のページ毎のデータのみ表示されますが、コンテンツグループを使い「カテゴリ」や「商品別」など独自のグループに分類することで、より多角的な分析が可能になります。 例えば、アパレル系のECサイトの場合は 「メンズ」「レディース」「ティーンズ」「キッズ」「ベビー」 「アウター」「シャツ」「パンツ」「シューズ」「バッグ」 などが考えられます。ここで「メンズアウター」と「メンズシャツ」を比較して分析したり、「シューズ」内の個々のページを詳細に調査していくことも出来ます。 GA4でコンテンツグループを設定する方法 Googleタグマネージャー経由でコンテンツグループを作成する方法もありますが、本記事では、GA4の管理画面から、イベント>イベントを変更の機能を利用した作成方法について記載します。 イベントの変更の機能を利用することで、すでに収集済みのイベントやパラメータが特定の条件に一致する場合に、イベント名やパラメータ名、パラメータの値を変更したり、新たに追加したりすることが可能となります。 このイベント変更機能で、パラメータ「content_group」を「追加」する方法について紹介いたします。 管理>イベント>イベントを変更>作成 最初は以下のような画面が表示されます。こちらで計測する内容を設定していきます。 以下の画面は、設定内容の例です。 イベントのパラメータの値を変更してコンテンツグループを追加します。 一致する条件 対象とするパラメータ「page_location」が「abc」(第3階層を想定)を含む場合に設定 パラメータの変更 「content_group」パラメータに「abc」を記録 上記の設定で、コンテンツグループの「abc」が作成できました。 あとは、計測をしたいコンテンツグループの分類が完了するまで、こちらの設定を繰り返して作成していきます。 こちらの設定例では、条件にイベント名を指定しておりません。そのため、パラメータに「page_location」が含まれるすべてのイベントで、パラメータ「content_group」に値「abc」が含まれるようになります。 まとめ 今回はGA4でコンテンツグループを設定する方法についてご紹介いたしました。 Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag Manager の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4で選択可能なアトリビューション モデルと設定について

はじめに 『アトリビューション』とは、ユーザーがコンバージョンを達成するまでに経由した要素へ貢献度を割り当てることです。どの要素の貢献度が高かったと考えるかは、ユーザーの立場や目的、考え方において異なります。 例えば、ECサイトでGA4の運用をしていて、商品購入がコンバージョンとして設定されているとします。あるユーザーが広告経由でECサイトにアクセスしました。その日は商品を購入しませんでしたが、数日後にサイトを検索して商品を購入したとします。商品購入した日の流入元のみがコンバージョンに貢献したと考える運用担当者もいれば、広告も貢献度が高いと考える運用担当者もいるでしょう。 アトリビューションモデルの設定を変更することで、どの要素に貢献度を割り振るかを変更することができます。 GA4で選択可能なアトリビューションモデル 2024年2月現在、GA4で選択可能なアトリビューションモデルは、「有料チャネルとオーガニックチャネル」と対象範囲としたデータドリブン、ラストクリック、「Googleの有料チャンネル」を対象範囲としたラストクリックの三通りです。管理画面からアトリビューション設定を選択するとレポート用のアトリビューションモデルが選択可能です。 各モデルの詳細は以下の通りです。 「有料チャネルとオーガニックチャネル」:データドリブン コンバージョンに至ったユーザーと至らなかったユーザーの両方の経路情報を使用して、機械学習に基づき各要素の有無やタイミングがコンバージョンにどう影響するかを考慮したモデルです。オーガニック検索の流入も広告流入も貢献度割り振りの対象とします。 「有料チャネルとオーガニックチャネル」:ラストクリック オーガニック検索の流入と広告流入の両方を対象に、ユーザーがコンバージョンに至る前に最後にクリックした要素に全ての貢献度を割り振ります。 「Googleの有料チャンネル」:ラストクリック 基本的には有料広告関連流入を対象に、ユーザーがコンバージョンに至る前に最後にクリックした有料流入(YouTube EVC やGoogle広告など)に貢献度を割り振ります。ただし、経路内に有料要素がない場合は、有料要素以外のラストクリックに割り振られます。 なお、どちらのラストクリックのモデルにおいてもノーリファラーがラストクリックだった場合は、その一つ前に貢献度が割り当てられます。 以前は「ファースト クリック」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」といった他のアトリビューション モデルも選択が可能でしたが、提供が終了してしまいました。機械学習に基づいて多面的な角度から要素が評価される「データドリブン」モデルをできるだけ使用してほしいというGoogle側の思惑を感じます。 レポートに使用するディメンションによっては、アトリビューションモデルの変更が反映されないことがある点に注意です。レポートで使用しているディメンションがイベントスコープの場合は変更が反映されますが、ユーザースコープとセッションスコープのディメンションの場合、「有料チャネルとオーガニックチャネル」のラストクリックアトリビューションモデルが使用され、モデル変更による影響を受けません。 計測期間の設定方法 先ほどの管理画面のアトリビューション設定の下で、コンバージョン発生の何日前までをアトリビューションとして含むのかという計測期間の設定が可能です。以前は『ルックバックウィンドウ』という名称でしたが『計測期間』という名称に変更になったようで、わかりやすくなりました。 ユーザー獲得に関するコンバージョンと他のコンバージョンとで計測期間は別々に定めることができます。エンゲージビューコンバージョンとはYouTubeとGoogle ディスプレイ ネットワークでの動画広告によるコンバージョンのことです。こちらの期間設定は、Google広告の管理画面での変更が可能です。 アトリビューションモデルの比較機能 GA4ではアトリビューションモデル同士の比較が可能です。広告から、アトリビューション 内のモデル比較をクリックすることで、各アトリビューションモデルを比較してコンバージョンの付与の違いを確認することができます。 まとめ 今回はGA4で選択可能なアトリビューションモデルと設定についてご紹介いたしました。 Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag Manager の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4のドメイン別・特定地域の除外設定について

はじめに 前回は、IPアドレス除外設定をご説明しましたが、 今回は、ドメインでの除外設定と特定の地域の除外設定をご説明します。 ドメイン単位で除外する データ ストリームからGoogle タグータグの設定を行うをクリックします。 設定ー除外する参照のリストをクリックします。 除外するドメインを設定します。 右上の保存をクリックします。 特定の地域を除外する データ設定からデータ収集をクリックします。 地域とデバイスのデータ収集をクリックします。 除外したい国をオフにします。 まとめ 今回は、GA4でドメイン除外設定と、特定地域を除外する方法をご説明しました。 IP除外設定では補い切れない場合は、ドメインや地域の単位で除外する方法も検討するのも良いかと思います。ぜひ参考にして頂ければ幸いです。 Implement DigitalではGoogle Tag Manger/Google Analyticsの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4 フォームURLがすべて同じ場合のコンバージョン計測方法

はじめに フォーム入力完了をコンバージョンとして計測することがあると思いますが、まれに入力ページ、確認ページ、完了ページすべて同一のURLとなっている場合があります。 通常はURLから判定すれば良いのですが、このような場合はどのように計測すれば良いでしょうか? 今回はフォームのURLが全て同一の場合にGA4のコンバージョンを計測する方法を紹介します。 前提条件 フォームのURLは入力・確認・完了ページすべて/contact/になっているものとします。 フォームのページタイトルはそれぞれ以下になっているものとします。 ページ ページタイトル 入力ページ お問い合わせ入力 確認ページ お問い合わせ確認 完了ページ お問い合わせ完了 確認ページの「送信」ボタンは下記のようなHTMLになっているものとします。 送信 GA4の計測はGTMを利用しているものとします。 計測仕様としてはお問い合わせ完了時にGA4のカスタムイベントcontact_completeを計測するものとします。 方法1:完了ページをURL以外の情報で判定し計測する 入力ページ、確認ページ、完了ページのURLがすべて同一となっているため、URLで完了ページを判定することができません。このため、URL以外の情報で判定する必要があります。 たとえば、ページタイトルやページ内のテキストが完了ページ固有になっている場合は、これらを元に判定できます。 今回はページタイトルから判定する場合の手順を説明します。 ページタイトルを返す変数の定義 以下のような変数を設定します。 変数名 Page Title 変数のタイプ カスタムJava Script カスタムJava Script function(){ return document.title; } トリガーの設定 以下のようなトリガーを設定します。 トリガー名 お問い合わせ完了 トリガーのタイプ ページビュー このトリガーの発生場所 Page Path : 等しい : /contact/ Page Title : 等しい :…

GA4 IPアドレス除外の設定方法

はじめに 今回は、GA4で特定のIPアドレスからのアクセスを除外する方法について紹介します。また、特定のIPアドレスからのアクセスのみを許可する方法についても説明します。この機能は、社内からのアクセスを除外したり、社内からのアクセスのみを許可したりする場合に役立ちます。 内部トラフィックの定義 まずは、特定のIPアドレスを内部トラフィックとして定義します。 GA4プロパティの管理メニューから「データストリーム>対象のデータストリーム>タグの設定を行う>内部トラフィックの定義」を選択します。 「作成」をクリックし、内部トラフィックルールを定義します。 内部トラフィックルールで「ルール名」「traffic_type の値」「IP アドレス」を指定します。 「ルール名」は「本社」など識別しやすい名称を設定します。 「traffic_type の値」はデフォルト値は「internal」となっています。変更可能ですがここではそのままの設定とします。 「IPアドレス」はマッチタイプとして以下が指定可能です。 マッチタイプ 入力例 IPアドレスが次と等しい 172.16.1.1 IPアドレスが次から始まる 10.0. IPアドレスが次で終わる 255 IPアドレスに含む 0.0. IPアドレスが範囲内(CIDR表記) 24 ビットブロック(例: 10.0.0.0~10.255.255.255): 10.0.0.0/8 20 ビットブロック(例: 172.16.0.0~172.31.255.255): 172.16.0.0/12 16 ビットブロック(例: 192.168.0.0~192.168.255.255): 192.168.0.0/16 IPアドレスが正規表現に一致 192.0.* IPアドレスは複数指定することが出来ます。その場合は「条件を追加」をクリックします。 「作成」をクリックし設定を保存します。 データフィルタの設定 次に内部トラフィックの定義で設定したIPアドレスが除外されるようデータフィルタの設定を行います。 GA4プロパティの管理メニューから「データ設定>データフィルタ」を選択します。 「Internal Traffic」を選択します。 「データフィルタの編集」で各項目の設定を行います。 「データフィルタ名」はデフォルト「Internal Traffic」となっていますが変更可能です。 「フィルタオペレーション」は「除外」または「次のみを含む」が選択できます。 フィルタオペレーション 説明 除外 内部トラフィックで定義されたデータは全て除外されます。 内部トラフィックを除外した場合はこれを選択してください。 (例)社内のIPアドレスを除外したい場合…