GTMプレビューモードを使用したタグの発火タイミングの確認について

はじめに GTMは、GA4のタグやトリガーをウェブサイトに追加する際の手間を大幅に軽減し、簡単に管理・更新が可能なツールです。GA4でのユーザー行動を効率よく計測するために、GTMを使った設定が非常に役立ちます。 しかし、タグの設定が正しく動作しているかどうか、事前に確認しないまま公開すると、誤ったデータが計測されるリスクがあります。ここで役立つのが、GTMのプレビューモードです。プレビューモードは、タグの動作をリアルタイムで確認し、誤りがないかチェックできるデバッグツールで、GA4のトラッキング精度を担保する重要な機能の一つです。 このコラムでは、GTMのプレビューモードを使って設定したタグが発火するタイミングについて確認する方法についてご紹介します。 プレビューモードの確認方法について GTMの管理画面にログインし、編集したいコンテナを選択します。 右上にある「プレビュー」ボタンをクリックすると、GTMプレビューモードが有効になります。 テストしたいウェブサイトのURLを入力し、「リンク」をクリックします。すると、新しいタブが開き、対象ウェブサイトのプレビュー画面が表示されます。 タグの発火タイミングの確認 プレビューモードでは、画面が2つに分かれています。 左側:ページで発生したイベントの一覧(クリック、ページビュー、スクロールなど)が時系列で表示されます。 右側:選択したイベントごとの詳細情報が表示され、タグの発火状況や変数の値などが確認できます。 左側に、以下のような項目が表示されます。これらはテスト中に発生したイベントの一覧で、設定状況によって一部しか現れない場合もあります。 Pageview: ページの表示直後にタグを発火させる場合に使用 DOM Ready: ページのDOM構造が読み込まれた後にタグを発火させる場合に使用 Window Loaded: ページ内のすべてのリソースが読み込まれた後にタグを発火させる場合に使用 Click: 特定の要素がクリックされたときに発火 発火タイミングを確認したいイベントをクリックします。右側にそのイベントに関連するタグの発火状況が表示されます。特定のイベントを選択すると、右側にそのイベント時に発火したタグの一覧が表示されます。ここで、発火タイミングを確認できます。 発火したタグ:「Tags Fired」セクションに、そのイベントが発生したときに発火したタグが表示されます。ここで、設定したタグが正しく発火しているかどうかを確認します。 発火しなかったタグ:「Tags Not Fired」セクションには、そのイベントで発火しなかったタグが表示されます。もし発火しなかった場合、タグをクリックし詳細を確認することでその原因がわかるメッセージも表示されますので、理由を特定し原因の修正を行いましょう。 GTMの設定を修正し、再度プレビューモードでテストを行います。タグが適切に発火するまで、このプロセスを繰り返します。 まとめ GTMのプレビューモードは、タグの発火状況やトリガーの動作を事前に確認し、正確なデータ収集を行うために欠かせないツールです。タグの発火タイミングや条件を細かくチェックし、発火しない場合の原因を特定することで、設定ミスを未然に防げます。正しく設定されたタグは、データ分析やマーケティング施策の精度を向上させるための重要な要素です。GTMを活用し、より正確で効果的なトラッキングを実現しましょう。 Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag Manager の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

Node.jsでGoogle Search Console APIをローカルで実行して特定キーワードの検索順位データをCSV化する

はじめに Google Search Console API はGoogle Search Consoleの多くの機能にプログラムでアクセスしてさまざまなデータの取得が可能です。 今回は特定のキーワードに対する検索順位とインプレッション数を日毎の数を取得して、CSVファイルに保存する処理を行うプログラムをNode.jsで作成しました。 作成するプログラムについて Google Search Consoleから特定のキーワードに対する検索順位とインプレッション数を取得 取得するのは1週間前から3日前まで すでに取得済みの日付はCSVには書き込まない CSVファイルは初回は新規作成を行い、2回目以降は追記を行う CSVファイルの最終行は空行にしない Google Search Console API の準備 Google Cloud Platform ( https://console.cloud.google.com/ ) にプロジェクトを追加します。 「APIとサービス」に移動し、「Google Search Console API」を有効にします。 認証情報の作成を行います。 作成したサービスアカウント Google Search Console の準備 Search ConsoleのユーザーにGoogle Cloud のサービスアカウントを追加します。権限は「制限付き」にします。 Node.js の準備 Node.js のインストールに関してはここでは詳しく記述しません。必要な方は以下を参照してください。 https://nodejs.org/en/learn/getting-started/how-to-install-nodejs 標準以外で追加で導入する必要のあるモジュールはdotenvとGoogle APIs Node.js Clientになります。インストールは以下のコマンドになります。 npm install dotenv…

GA4 エンゲージメントについて

はじめに Google Analytics4(GA4)では、従来の指標に加えて「エンゲージメント」という概念が新しく登場しました。 エンゲージメントは、ユーザーがWebサイトに対してどれほど積極的に関わっているかを示すもので、ユーザー体験(UX)の向上やSEO対策にも活用することができます。 今回は、GA4のエンゲージメントとは何か、またその関連指標や活用方法についてご説明いたします。 1. エンゲージメントとは? 「エンゲージメント=engagement」という単語は様々な文脈で使われ、一般的にマーケティング領域では「ブランド・サービスと消費者の心理的なつながり」のこと、人事領域では「従業員の会社に対する思い入れ」のことを指します。 GA4のエンゲージメントもこのニュアンスに近く、ユーザーが「コンテンツにどれだけ積極的に関わっているか」 を表す指標です。 GA4ではエンゲージメントを計測する指標が充実しており、これらは、具体的な行動(ページの閲覧・スクロール・クリック等)を通じて測定されます。ユーザーが単にWebサイトやアプリへ訪問しただけではなく、コンテンツを読み込んでいるか、動画を視聴したりリンクをクリックするなど能動的な行動を取っているかどうかを評価するということです。 そのためエンゲージメントが高いほど、提供するサービスがユーザーのニーズを満たしているサイトであると言えるでしょう。エンゲージメントとは、「ユーザーがどれだけ興味を持って閲覧しているのか」を分析するための指標と捉えると良いと思います。 2. エンゲージメントを測る指標について GA4では、エンゲージメントを測る指標として主に以下の3つが用いられます。 1. エンゲージのあったセッション数以下のいずれかに該当するセッション数のことです。 10秒以上の継続したセッション ページビューが2回以上発生したセッション コンバージョンイベントが1件以上発生したセッション この条件の1つである「10秒以上」のしきい値はデフォルトでは10秒となっていますが、60秒までの時間調整が可能です。秒数を長くすればするほど、エンゲージのあったセッション数は減少する方向に動きます。その結果、下記のエンゲージメント率も減ります。一方で「直帰率」は増加する方向に動きます。変更方法は以下となります。管理画面>データストリーム>ストリーム名>タグ設定を行う>セッションのタイムアウトを調整する 2. エンゲージメント率:エンゲージメント セッション数 / セッション数の割合のことです。 3. エンゲージメント時間:ユーザーがサイトやアプリを積極的に使用していた時間の合計です。ユーザーがサイトを開いたまま別のタブに移動したり、スマートフォンで別のアプリを開いたりした場合、その間はエンゲージメント時間としてカウントされません。つまり、エンゲージメント時間は、ユーザーが実際にコンテンツに触れていた時間を正確に反映する指標となります。 3. GA4でエンゲージメントを確認する方法 ユーザーの行動は多岐にわたり、熱心に閲覧している、流し見をする、アクセスしたまま離席してしまうケース等が考えられます。サイト運営者として把握しておきたい「ユーザーが興味を持って閲覧しているか」を、GA4の「エンゲージメント」でチェックしてみましょう。 左サイドバーで「ライフサイクル」>「エンゲージメント」>「概要」の順にクリックすると、「エンゲージメント」について分析できる画面のダイジェスト版が表示されます。 この画面で、エンゲージメントに関する数値を折れ線グラフで確認することができます。下記赤枠のタブをクリックすることでグラフを切り替えて表示でき、ユーザーの行動の概要を掴むことが可能です。 4. 分析結果をサイト改善に活かすには? 上記の確認方法の他、データ探索でより深掘りし、サイト改善に活用することが可能です。 深掘りする方法としては以下のような分析方法が考えられます。 ディメンションと組み合わせ分析する: ページ、参照元、デバイスなどのディメンションと組み合わせ、どのページから流入したユーザーなのか、どのデバイスのユーザーがエンゲージメントしているか等を分析します。(キャプチャは、Googleのデモアカウントのデータです。) 確認の結果、特定のページを訪問したユーザーのエンゲージメント率が低い場合は、そのページのコンテンツやUI/UXなどを見直し、より長く滞在できるようなサイトに改善する等が考えられます。 特定の流入元からのエンゲージメントが低い場合は、 流入元に応じたコンテンツやLPを用意してユーザーの期待に応えられるようにしたり、特定のデバイスのエンゲージメントが低い場合は レスポンシブデザインの改善・デバイスに合わせたコンテンツの最適化を行う等でサイト改善に繋げることが可能です。 セグメントを作成し深掘りする: 特定の条件を満たすユーザーのセグメントを作成してデータ探索で分析することも可能です。例えば、特定のページを訪問したユーザーの場合は、条件を「ページパス」に設定し該当のページパスを設定、特定のキャンペーン経由で流入したユーザー」の場合、条件を「参照元/メディア」に設定し、該当のキャンペーンの参照元/メディアを指定しセグメントを作成します。 あるセグメントのエンゲージメント率が高く、あるセグメントでは低いといった差異を分析することで、サイトの改善点が浮き彫りになってきます。例えば、特定のキャンペーン経由で訪れたユーザーのエンゲージメント率が低い場合は、キャンペーンの内容やターゲット層の見直しが必要かもしれません。これらの分析結果をもとに、サイトの具体的な改善策を導き出すことが出来ます。 まとめ 今回は、GA4のエンゲージメントについてお伝えしました。GA4のエンゲージメントは、Webサイトやアプリにおけるユーザーとの「深い関係性」を築くための重要な指標です。GA4のエンゲージメントを活用して、具体的な課題を特定し、効果的なサイト改善に役立てていきましょう。Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag Manager の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

デベロッパーツールでのGA4イベント計測確認方法

はじめに Google Analytics 4(GA4)は、ウェブサイトやアプリのユーザー行動を詳細に追跡するための強力なツールです。GA4が正しく設定されているかどうかを確認するためには、Google Chromeのデベロッパーツールを使う方法が便利です。今回のコラムでは、GA4のイベント計測を確認するための方法をご紹介します。 デベロッパーツールとは Google Chromeのデベロッパーツール(Chrome DevTools)は、ウェブサイトの仕組みをチェックしたり、問題を見つけたりするための便利なツールです。ウェブページのデザイン(HTMLやCSS)や動き(JavaScript)をリアルタイムで確認・編集できます。また、ネットワークリクエストを監視して、どのデータがやり取りされているかをチェックしたり、サイトのパフォーマンスを分析して、どこが遅いのかを見つけることもできます。初心者でも使いやすく、ウェブ開発やトラブルシューティングに役立つ便利なツールです。 イベントの計測方法 1. Google Chromeのデベロッパーツールを開く まず、Google Chromeブラウザを開き、GA4が実装されているウェブサイトにアクセスし、以下の手順でデベロッパーツールを開いてください。 ブラウザメニューで右上の縦三点リーダーをクリックしてください。 その他のツールからデベロッパーツールを選択します。 2. ネットワークタブの確認 デベロッパーツールが開いたら、次に「ネットワーク」タブを選択します。このタブでは、ウェブページが送受信するすべてのネットワークリクエストを見ることができます。 ネットワークタブ内で、フィルタを設定してGA4関連のリクエストのみ表示されるようにします。フィルタボックスにcollectと入力します。これにより、GA4のデータ収集リクエストに絞り込むことができます。 3. Headerタブ、Payloadタブの確認 次に、ボタンをクリックする、フォームを送信する、ページをスクロールするといった、ウェブサイトで特定のアクションを実行すると、それらが、GA4でイベント取得の設定がされているアクションであれば、ネットワークタブに新しいリクエストが表示されます。 該当のリクエストをクリックし、詳細を確認します。HeadersタブでリクエストURLとパラメータを確認し、Payloadタブで送信されたデータを確認します。Payloadタブで確認できる主要なリクエストは以下のとおりです。 en – event_name:トリガーされたイベントの名前 例:en=page_view(ページビューのイベント) ep. – event_params :イベントに関連する追加情報 例:ep.button_text=Submit(クリックされたボタンのテキスト) uid – user_id:特定のユーザーを識別するためのID 例:uid=12345(ユーザーIDが12345のユーザー) sid – session_id:ユーザーの訪問ごとに付けられる一意のID 例:sid=67890(セッションIDが67890) ts – timestamp:イベントが発生した日時 例:ts=1628247600000(UNIXタイムスタンプ形式) まとめ 今回は、Gooogle ChromeのデベロッパーツールでのGA4のイベント計測の確認方法についてお伝えしました。クエリ文字列パラメータを確認することで、GA4のイベントが正しく記録されているかどうかを詳細に分析できます。デベロッパーツールの「Network」タブと「Payload」タブを使って、各パラメータが適切に設定され、送信されていることを確認しましょう。これにより、トラッキングの正確性を保つことができます。 Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag…

Node.jsでGoogle Analytics Data APIをローカルで実行してレポートデータをCSV化する方法

Google Analytics Data API について Google Analytics Data API はGoogle Analytics v4 (GA4)のレポートデータにプログラムでアクセスしてさまざまなデータの取得が可能です。 今回は日毎のページビュー数とユニークユーザー数を取得して、CSVファイルに保存する処理を行うプログラムをNode.jsで作成しました。 作成するプログラムについて Google Analyticsの指定したプロパティから日毎のページビュー数とユニークユーザー数を取得 取得するのは1週間前から前日まで すでに取得済みの日付はCSVには書き込まない CSVファイルは初回は新規作成を行い、2回目以降は追記を行う CSVファイルの最終行は空行にしない Google Analytics Data API の準備 こちらのページを参考にして Google Analytics Data API の有効化、プライベートキー情報JSONの取得し、JSONファイルに記述のあるメールアドレスをサービス アカウントGoogle アナリティクス 4 プロパティにユーザーを追加します。(ステップ1〜ステップ3) ただし、サービスアカウントの認証情報の環境変数への設定は.envファイルで行うため、この時点では行いません。 https://developers.google.com/analytics/devguides/reporting/data/v1/quickstart-client-libraries?hl=ja Node.js の準備 Node.js のインストールに関してはここでは詳しく記述しません。必要な方は以下を参照してください。 https://nodejs.org/en/learn/getting-started/how-to-install-nodejs 標準以外で追加で導入する必要のあるモジュールはdotenvとGoogle Analytics Clientライブラリになります。インストールは以下のコマンドになります。 npm install dotenv npm install @google-analytics/data サービスアカウントの認証情報はプログラムと同じディレクトリに「.env」というファイルを作成してそこにプライベートキー情報JSONファイルのパスを記述します。 GOOGLE_APPLICATION_CREDENTIALS=./Quickstart-xxxxxxxxxx.json プログラム…

最新のGoogle Analytics4アップデート情報(2024年6月27日現在)

はじめに Googleが無料で提供するアクセス解析ツールGoogle Analytics4(GA4)は2020年10月に公式にリリースされ、既に3年半が経過しています。その3年半の間、GA4は常にアップデートを実施し、新機能が追加されたり既存の機能も改善されるなど、日々進化してきました。直近では、5月・6月で合わせて13件の最新のアップデートが行われています。その中で、6月前半に更新された3件の詳細について、共有させていただきます。 1.カスタムイベントデータのインポート 2024年6月より、GA4のデータインポート機能に「カスタムイベントデータ」が追加されました。管理画面>プロパティ設定>データの収集と修正>データインポートの画面を表示し、「データソースを作成」をクリック後の画面で、「カスタムイベントデータ」の追加が確認できます。 データのインポートの画面 「データソースを作成」設定画面 上記の更新により、既に集めたデータ、カスタムディメンションなどの「イベントパラメータの値」を基に、ディメンションを拡張することが可能になりました。分析の視点を自由に追加することができ、既存のデータと一緒に分析できるため、全体像のより詳細な分析が可能になります。今回の更新についての公式ヘルプは、以下となります。https://support.google.com/analytics/answer/15086891?sjid=13316064604817779391-AP※カスタムイベントとは、GA4で自動的に収集されない特定のユーザー行動を追跡するために各自で作成するイベントのことです。カスタムイベントの設定をすることで、自分で必要なデータの計測が可能となり、更に今回ご紹介したインポート機能を使用することで、ニーズに応じた分析が可能になります。 2.アトリビューションモデルの更新 GA4のアトリビューションモデルが更新されます。有料検索キャンペーンに対するコンバージョンの貢献度を割り振る精度を、強化するとのことです。2024年6月10日に発表され、6月末にアップデートが完了する予定です。この更新により有料検索に貢献度が割り振られるコンバージョンの数が増え、広告キャンペーンの費用に影響が及ぶ可能性があり、重要な更新内容だと考えます。アナリティクスヘルプページでも、予算の上限を確認し、必要に応じて調整することが強く推奨されています。以下が、更新内容の詳細となります。更新前は、コンバージョンに対する貢献度として有料検索に割り振られるべきものが、誤ってオーガニック検索に割り振られることがありました。この現象は、シングルページ アプリケーションで特によく発生します。具体的には、有料検索のクリックを識別する「gclid」パラメータが、ページビューをまたいで保持されない場合に発生します。今回の更新では、コンバージョンの貢献度の割り振り方を調整し、各ページの最初のイベントでキャンペーン情報が正確に取得されるようにします。サイトから離脱したユーザーが別のチャネルから戻ってきた場合、そのアトリビューションが適切に更新されるようになります。 3.リアルタイム レポートの [過去 5 分間のユーザー数] GA4 のリアルタイムレポートで、過去30分間だけでなく「過去5分間のユーザー数」の確認も出来るようになりました。サイトやアプリを利用しているユーザー数を 1 分単位で明確に把握することが可能になったため、より詳細な分析が可能となりました。リアルタイムレポートについての公式ヘルプは、以下になります。https://support.google.com/analytics/answer/9271392?sjid=505108107356677694-AP まとめ 以上が、最新のGoogle Analytics4のアップデート情報となります。Google Analytics4では、今後も頻繁にアップデートが行われる予定です。最新情報は、アナリティクスヘルプのページで(https://support.google.com/analytics/answer/9164320?hl=ja))確認ができます。Google Analytics4を最大限に活用し、より正確な分析を行い、マーケティング戦略の改善に役立てましょう。 Implement DigitalではGoogle Tag Manger/Google Analyticsの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4 レポートの比較機能

はじめに GA4の「比較」機能では、ある特定のディメンションに基づいた複数のデータを比較することができます。例えば、『モバイルトラフィック』『ウェブのトラフィック』『タブレットトラフィック』のユーザーを比較したり、広告で流入したキャンペーンごとの合計収益を比較することが可能です。2024年5月に追加された新機能として、プロパティの管理者または編集者の権限のあるユーザーは、この一度作成した「比較」データを保存し、他のユーザーに共有できるようになりました。プロパティにアクセスできるユーザー全員が、気になるユーザーベースを比較できます。今回は、レポートの作成方法と保存共有の方法について紹介いたします。 比較レポートの作成方法 比較レポートはレポート画面からの作成が可能です。GA4にログインし、左側のナビゲーションメニューから「レポート」を選択します。下の画面はレポートのスナップショットの画面ですが、他のレポートでも同様のアイコンと機能が存在しており、比較が可能です。 ①あるいは②のアイコンをクリックすると、下の画面が表示されます。既存のディメンションを選択して比較することも可能ですが、新規作成ボタンをクリックし、分析目的に応じて条件設定をしたディメンションを新たに作成することができます。 例えば、どのキャンペーンの効果が高かったかを確認するために、広告キャンペーンをきっかけに流入したユーザーをキャンペーンIDごとに確認したい場合、下の画面のように『ユーザーの最初のキャンペーンID』の条件を設定することで比較することが可能です。赤枠内の適用ボタンをクリックすることで、これらの条件の比較を適用し、レポートに反映させることができます。緑枠内の保存ボタンをクリックすることで、一度作成したこの比較条件を保存しておくことが可能です。 保存ボタンをクリックすると、以下のような画面が表示されるため、他のユーザーにもわかりやすいように記載し、確認ボタンをクリックしてください。 保存機能 比較を保存すると、レポートの比較作成画面で既存の項目と一緒に表示されるようになります。保存したこの項目は、他のユーザーも確認し使用することができます。三点リーダーをクリックすると、編集、複製、削除が可能です。プロパティの他のユーザーもこちらの操作が可能です。 管理画面からも比較項目の確認ができます。管理画面でデータ表示リストの中から項目「比較」をクリックしてください。 この画面では、作成者と最終更新日も確認することが可能です。 まとめ 今回は、レポートの作成方法と保存共有の方法について紹介いたしました。よく使用するユーザー層に基づいたディメンションを保存・共有することで、ますますこの比較機能が活用できそうです。 Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag Manager の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4 コンバージョンの名称がキーイベントへ

はじめに 2024年3月下旬にGA4内で『コンバージョン』の名称が『キーイベント』に変更されました。この対応のためにユーザー側の設定面での対応は不要です。変更の理由は、Google広告の『コンバージョン』と区別するためと発表されています。この記事では変更箇所の紹介と、運用上変更によってどのように変化したのかのご説明をいたします。 GA4でのキーイベント表示 ホーム画面の表示や、集客下のトラフィック獲得、ユーザー獲得レポートのテーブルで『キーイベント』の表示となっていることが確認できます。同様にエンゲージメント下のページとスクリーン、ランディングページのテーブルでも確認できます。 また、これまで管理画面のイベント一覧から「コンバージョンとしてマークをつける」をオンにすることでコンバージョンとして設定することができました。キーイベントに変わっても設定方法自体は変わらず、こちらの設定で「キーイベントとしてマークをつける」ことで設定が可能です。 キーイベントとコンバージョンの違い これまで「コンバージョン」はGA4とGoogle広告で異なる数値として存在していました。GA4での名称が変更されたことで、両プラットフォーム間で「コンバージョン」の定義がGoogle広告上発生した数値として統一されることなりました。 Google 広告上でのコンバージョンは、Google アナリティクスのキー イベントを元にして作成することも可能ですし、キーイベント以外のイベントから直接コンバージョンを作成することも可能です。Google 広告でコンバージョンを作成すると、コンバージョン データは Google 広告と Google アナリティクスの間で共有されるため、プラットフォーム間で同じデータを表示できます。 アナリティクスの主要イベントから作成された Google 広告コンバージョンは、Google アナリティクスの [広告] セクションにコンバージョンとして表示されます。 まとめ 今回はGA4のコンバージョンの名称がキーイベントについて変更されたことについてご紹介いたしました。 Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag Manager の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4のInsights(インサイト)活用方法

はじめに Web運用担当者の皆さまは、日々Google Analyticsでページ毎の分析をされていらっしゃると思います。分析の際に、トレンドの変化を検出するInsights(インサイト)はご活用されていますでしょうか? このページでは、そのInsights(インサイト)の活用方法や、最近更新された内容についてご説明いたします。サイトの新たな課題の発見など、お役に立てれば幸いです。 インサイトの概要 Insights(インサイト)とは、GA4の機会学習によって、サイト内での傾向が何か見つかったり異常値が検出された場合に教えてくれる機能のことです。 このインサイト機能には、GA4側から自動で知らせてくれる「自動インサイト」と、ユーザー自身で設定した条件を元に通知してくれる「カスタムインサイト」があります。 自動インサイトは、新たな傾向やデータの異常が検出された際に、GA4の画面上に表示してくれる機能です。設定の必要はなく、元々GA4で用意されている機能になります。 カスタムインサイトは、ユーザー自身で「データ変化の検出条件」を設定できる機能です。条件に該当した場合、GA4の画面上に表示され、メールで通知を受けることも可能です。 最新の更新内容 トレンド変化を検出するInsights(インサイト)は、2024年2月13日に更新されました。 更新前のGA4では、データの「急激な増減」がプロパティ内で発生した際に、その数値の変化をレポートする機能のみでした。 しかし、更新後は「急激な増減」が発生した場合だけでなく、「長期間にわたって微妙な変化が継続した場合」でも同様のレポートが行われるようになりました。 本機能は、ホーム画面下部の [分析情報と最適化案] セクション、レポートのスナップショットと広告スナップショット等で、表示されます。 ・[分析情報と最適化案] セクションでの表示 前述した自動インサイトとカスタムインサイトの両方を、このセクションで確認することが可能です。自動インサイトは、上部に「分析情報」と表記されています。カスタムインサイトは、設定されている場合に表示されます。 ・レポートのスナップショットでの表示 右上のアイコンをクリックすると、右側に分析情報が表示されます。 ・広告スナップショットでの表示 右上のアイコンをクリックすると、右側に分析情報が表示されます。 インサイトを活用するには このようにInsights(インサイト)は、日々ウェブサイトで発生するイベント数、サイトに訪れるユーザー数など、指標の変化を検出してくれる便利な機能です。 より詳細な分析をして活用してために、自動インサイトだけではなく「カスタムインサイト」を設定すると良いでしょう。 カスタムインサイトの設定方法は、GA4の「ホームの[分析情報と最適化案]セクション>すべての統計情報を表示 > Insights > 作成ボタン」から行えます。 ・ホームの[分析情報と最適化案]セクション ・Insightsの画面 作成ボタンを押すと、カスタムインサイトを作成の画面が表示されます。こちらで評価の頻度、セグメント、指標、条件を設定し、必要に応じてメール通知を受けることも可能です。 設定項目の詳細は以下です。 評価の頻度 1時間単位(ウェブのみ)・日別・週別・月別 セグメント 変更ボタンから作成が可能 指標    ユーザー数・イベント数・収益・キーイベント数などの指標が利用可能 条件    異常値があります・○○以上/以下・○○%上昇/低下など キーイベント(旧コンバージョン)の上昇を検出したい場合は、指標をキーイベント、条件を20%上昇などと設定し、比較期間も設定することで検出可能となり、効果的なウェブサイトの運用につながると思います。 このようにご自身のサイトの目的に応じて設定することで、GA4のデータをより深く理解することが出来ます。 まとめ 今回はGA4でインサイトの設定方法・活用する方法についてご紹介いたしました。 Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag Manager の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4でコンテンツグループを設定する方法

はじめに Web運用担当者の皆さまは、日々Google Analyticsでページ毎の分析をされていらっしゃると思います。しかし、ページ毎の分析だけでは見つけられない「サイトの課題」発見に貢献する機能があることをご存知でしょうか? このページでは、その「サイトの課題」発見の手助けとなる機能「コンテンツグループ」をGA4で設定する方法についてご説明いたします。サイトの新たな課題の発見などのお役に立てれば幸いです。 コンテンツグループの概要 「コンテンツグループ」とは、複数のページをグループ別に分類することが出来る機能です。 GA4での分析は、通常は各々のページ毎のデータのみ表示されますが、コンテンツグループを使い「カテゴリ」や「商品別」など独自のグループに分類することで、より多角的な分析が可能になります。 例えば、アパレル系のECサイトの場合は 「メンズ」「レディース」「ティーンズ」「キッズ」「ベビー」 「アウター」「シャツ」「パンツ」「シューズ」「バッグ」 などが考えられます。ここで「メンズアウター」と「メンズシャツ」を比較して分析したり、「シューズ」内の個々のページを詳細に調査していくことも出来ます。 GA4でコンテンツグループを設定する方法 Googleタグマネージャー経由でコンテンツグループを作成する方法もありますが、本記事では、GA4の管理画面から、イベント>イベントを変更の機能を利用した作成方法について記載します。 イベントの変更の機能を利用することで、すでに収集済みのイベントやパラメータが特定の条件に一致する場合に、イベント名やパラメータ名、パラメータの値を変更したり、新たに追加したりすることが可能となります。 このイベント変更機能で、パラメータ「content_group」を「追加」する方法について紹介いたします。 管理>イベント>イベントを変更>作成 最初は以下のような画面が表示されます。こちらで計測する内容を設定していきます。 以下の画面は、設定内容の例です。 イベントのパラメータの値を変更してコンテンツグループを追加します。 一致する条件 対象とするパラメータ「page_location」が「abc」(第3階層を想定)を含む場合に設定 パラメータの変更 「content_group」パラメータに「abc」を記録 上記の設定で、コンテンツグループの「abc」が作成できました。 あとは、計測をしたいコンテンツグループの分類が完了するまで、こちらの設定を繰り返して作成していきます。 こちらの設定例では、条件にイベント名を指定しておりません。そのため、パラメータに「page_location」が含まれるすべてのイベントで、パラメータ「content_group」に値「abc」が含まれるようになります。 まとめ 今回はGA4でコンテンツグループを設定する方法についてご紹介いたしました。 Implement DigitalではGoogle Analytics / Google Tag Manager の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。