Google Analytics(UA)をGoogle Analytics 4(GA4)に移行する際の注意点

先日Google Analyticsのユニバーサルアナリティクス(以下、UA)のサポート終了が発表されGoogle Analytics 4(以下GA4)へ移行の必要がでてきましたが適切に移行できるか不安に思われている方も多いのではないでしょうか?

Implement Digitalでも事前にある程度GA4について調査を行っていましたが、実際に移行作業をすすめる中で気づいた点が多々有りました。

本記事では、実際に移行作業を行った際に感じた注意点をまとめて紹介しています。

ぜひ参考にしていただき移行作業をスムーズに実施いただければと思います。

なお今回の内容はGoogle Tag Manager(以下、GTM)でUAを設定している環境を前提としています。

カスタムディメンションのスコープ

UAではカスタムディメンションのスコープがヒット、セッション、ユーザー、商品の4種類が指定可能ですが、GA4ではイベントとユーザーの2種類になっています。
ヒットはイベントで、ユーザーはそのままユーザーで定義すれば良いのですが、セッションはヒットかユーザーのどちらかに設定する必要があります。
このため要件に合わせてどちらにするか検討していくのが良いでしょう。

カスタムディメンション、カスタム指標の送信タイミング

UAでカスタムディメンションやカスタム指標をページビューのトリガーで送信する場合、「Googleアナリティクス設定変数」の「カスタムディメンション」「カスタム指標」
の設定項目で「インデックス」と「値」を指定していると思います。
GA4でもタグの種類で「Googleアナリティクス:GA4設定」を利用し「設定フィールド」もしくは「ユーザープロパティー」の設定項目で
「フィールド名」「プロパティー名」と「値」を設定可能ですが一点注意が必要です。
GA4では一度に送信できるイベントパラメーターが最大で25個という制約があります。このためUAで25個以上のディメンションや指標を設定している場合は設定することができません。
ページビューのタイミングで多くのパラメーターを送信したい場合には、page_viewイベントを別途追加し、その中のイベントパラメーターで設定する必要があります。

カスタムイベントの変数設計

UAでページビュー以外のイベントトラッキングを行う場合、標準ディメンション変数として「イベントカテゴリー」「アクション」「ラベル」「値」のイベントトラッキングパラメーターが用意されていますがGA4ではこれがありません。
このためこれらの変数をカスタムディメンションで定義し移行するのが良いでしょう。

イベントパラメーターの制約事項

GA4ではイベントパラメーターに設定する値の最大サイズが100文字という制限があります。
UAでは特にこの制限がなかったのですが、GA4ではカスタムディメンションやイベントトラッキングパラメーターに100文字以上の値を設定することができません。
ちなみに100文字以上の設定した場合はレポーティングしたときに100文字目の箇所で切り落とされてしまいます。もし100文字以上の値を設定する必要がある場合は、パラメーターを分けるなど計測仕様の見直しが必要になるでしょう。

ビュー機能がないことによる弊害と対応

UAではビューのフィルターによってクエリーパラメーターを除外したビューを設定し、クエリーパラメーターを除外したレポートを実現しているケースがあります。
しかしGA4ではビューという概念がありませんので、クエリーパラメーターを除外したデータを計測したい場合には、別途対応が必要となります。
具体的にはページビューのイベントパラメーターでクエリーパラメーターを除外したURLの情報を追加し、これをカスタムディメンションで計測する方法が考えられます。

その他制限事項

本記事でいくつか制約事項を紹介しましたが、公式サイトにこれ以外の制約事項について記載があります。移行を行う際には事前に目を通りておくと良いでしょう。

まとめ

今回はUAからGA4に移行する上での注意点をまとめて紹介しました。
カスタムイベント、カスタムディメンション、カスタム指標を利用していない場合は、それほど手間にならないと思いますが、これらを駆使した設定の場合には、それなりに注意すべき点があることをご理解いただけたのではと思います。

Implement DigitalではGA4への移行を支援するサービスを提供しています。

ご興味がありましたらお問い合わせください

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