Google Tag Managerデータレイヤー変数の更新・リセットについて

はじめに SPAサイトでGTMのカスタム変数がありえない値になっているものがあり、調査したところオブジェクトや配列の値の更新時に注意点があることが分かりました。 データレイヤー変数とは Google Tag Manager(GTM)でカスタムのページ変数を定義する方法の1つです。 JavaScript変数などより比較的容易に設定できます。 データレイヤー変数の一般的な設定方法 dataLayer.push()関数を使用して設定します。 ※以下、データレイヤーのバージョンは2になります。  例: dataLayer.push({‘Data Layer Name’: ‘value’}). データレイヤー変数更新時の注意点 オブジェクト・配列を変更する場合、子要素の値はクリアされずに保持されたままになるため、値のクリアを先に実行する必要があります。 // data1の設定 dataLayer.push({ data1: { a: ‘value1’, b: ‘value2’ } }); 上記の設定後にdata1.b を使用せずに、data1.aとdata1.cを使用したい時に、下記のように設定し直した場合、 // data1の更新 dataLayer.push({ data1: { a: ‘value3’, c: ‘value4’ } }); data1の値は、 { a: ‘value3’, b: ‘value2’ , c: ‘value4’ } となり、data1.aの値は上書きされますが、data1.bの値は保持されたままになります。 オブジェクトの一部だけ更新したい場合は重宝しますが、全体を更新したい場合は値のクリアを行う必要があります。 // data1の更新の前にクリア処理を入れる…

Adobe Analyticsでコンボグラフを使用したビジュアライゼーションを使用する方法

Adobe Analyticsのビジュアライゼーションで、棒グラフと折れ線グラフを同じグラフ上で表現したいと思っていた方は多いと思います。それがようやくできるようになりました! 「コンボ」グラフで何ができる メイン指標とセカンダリ指標を使用して視覚化できるほか、時間軸での比較(期間での比較)、関数を使用した比較(平均との比較など)ができるようになり、組み合わせデータの見やすいビジュアル化が簡単にできるようになりました。 「コンボ」グラフの設定方法 今回は、セカンダリ指標を使用したコンボグラフを作成してみたいと思います。 プロジェクト左のビジュアライゼーションから「コンボ」をパネルにドラッグ&ドロップします。 ディメンション(X軸)に「日」ディメンションを、指標(棒グラフ)に「ユニーク訪問者」を、セカンダリ指標(折れ線グラフ)に「訪問者別滞在時間」を指定し、作成ボタンを押します。 コンボグラフが作成されます。  軸の単位が異なりますので、「二重軸を表示」にチェックを入れます。 これだけで簡単に複合グラフを作成することができます。 ※「フィルタ」でセグメントを指定することで、データを絞った較も可能になります。 「コンボ」グラフの利用例 訪問回数と売上高、ユニーク訪問者数と動画視聴時間、ページビュー数とリンククリック数など、同じグラフ上で異なる指標を相互に分析することができます。 売上高、の、前月、前年同月、前々年同月などの期間比較、ユニーク訪問者の四半期比較、前年同四半期比較ができます。 特定期間の売上高の平均値比較、中央値比較、累積との比較ができます。 その他制限事項 比較できる最大数は5つになります。 フィルタ設定は3つまでとなります。 計算指標は使用することができます。 まとめ これまで二重軸を表示ができましたがグラフの種類は折れ線のみでした。このコンボグラフにより視覚的に分かりやすくなったと思いますし、比較のバリエーションを増えたと思いますので、一度試してみてください。 Implement DigitalではAdobe Analyticsの分析を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe Analyticsの変数活用方法(リストprop編)

Adobe Analyticsの変数はトラフィック変数(prop)、コンバージョン変数(eVar)、イベント変数(events)など用途に合わせて利用可能な様々な機能が用意されています。さらに変数の中でも個別に便利な機能が沢山ありますが、多機能なため活用しきれていないことがあるのではないでしょうか?   本記事ではこのようなAdobe Analyitcs変数の活用方法について紹介していきたいと思います。第一回目はリストpropというpropの機能について紹介します。 リストpropの概要 リストpropは設定変更で利用可能となる特殊なprop変数で、1回のリクエストで複数の値を同時に計測することが出来るのが特徴となります。   例えば商品検索で複数の商品カテゴリーを指定可能なフォームがあったとします。  訪問者がどの商品カテゴリーを指定して検索を行ったかを計測することで興味のある商品カテゴリーを把握できるかと思います。このような場合にリストpropを活用することで実現可能となります。 通常のProp ・実装内容  prop2 = “test”; ・レポートでの表示 リストProp ・実装内容  prop1 = “catA,catB,catC”; ・レポートでの表示 設定方法 1.管理者メニューから「レポートスイートマネージャー」を開きます。 2.レポートスイートを選択し「設定を編集>トラフィック>トラフィック変数」でトラフィック変数の一覧を表示します。 3.該当変数の「リストのサポート」のチェックをONにし「値の区切り文字」でセパレーターを指定します。以下は例では「値の区切り文字」にカンマ「,」を指定しています。 ※セパレーターは自由に指定可能ですが、変数に設定する値に指定したセパレーターが含まれていると、その位置でデータが区切られてレポーティングされてしまいますので注意が必要です。 制限事項 ・通常のpropと同様に指定可能な文字数は100バイトとなります。   ※100バイトを超えた場合は、100バイト以降のデータが切り落とされてレポーティングされます。 ・同じ値を設定した場合、発生回数は重複カウントされます。 分類を使用したレポーティング 上述した通りリストPropは設定可能な文字数が100バイトとなっています。 例えば日本語の文字列を設定し100バイトを超えてしなった場合には、適切にレポーティングができなくなってしまいます。このため設定する値が100バイトを超えそうな場合には、日本語ではなく英数字を指定するようにし、分類でレポーティング時に日本語表示されるようにするのがよいでしょう。 以下のレポートは上記でprop1に設定したcatA、catB、catCの計測値を分類で日本語でレポーティングする例となります。 ・分類ルール 計測値 分類データ catA カテゴリーA catB カテゴリーB catC カテゴリーC ・分類後のレポート(分類名:c1.検索カテゴリー) まとめ 今回はAdobe Analyitcs変数の活用方法について紹介しました。第一回目はリストpropについて紹介しましたが、今後も他の便利な機能について随時紹介していきたいと思います。    Implement DigitalではAdobe Analyticsの導入、実装、運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Google Analytics 4でクッキーの設定を変更する

2022年7月28日のアップデートでGoogle Analytics 4(GA4)でクッキーの設定を変更することができるようになりました。クッキーの設定は頻繁に変更するものではありませんが、変更方法をご紹介したいと思います。 クッキーのデフォルトの設定を変更する この機能を使用するには、権限で編集者以上であることが必須です。 まずは、編集者以上であることをご確認ください。 プロパティ列で「データストリーム」>「ウェブ」をクリックします。 ウェブサイトのデータストリームをクリックし、「Googleタグ」の「タグ設定を行う」をクリックします。 「設定」で「すべて表示」をクリックします。 「Cookieの設定をオーバーライドする」をクリックします。 「Cookieのデフォルト設定をオーバーライドする」チェックボックスをオンにします。 「Cookieの有効期限」で、クッキーの期限が切れるまでの期間(即時から25か月まで)を選択します。 「Cookieの更新」で、「サイトへの最新の訪問に基づいてCookieの有効期限を設定します」または「サイトへの最初の訪問に基づいてCookieの有効期限を設定します」を選択します。 「保存」をクリックします。 最後に 今回は、クッキーの設定方法について説明しました。  GA4はアップデートが続いておりますので、ぜひアップデート情報もチェックして貰えればと思います。  GA4新機能 https://support.google.com/analytics/answer/9164320?hl=ja Implement DigitalではGA4の導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Google Analytics 4におけるライフサイクル・コレクションの理解

Google Analytics 4のレポートとは Google Analytics 4(GA4)は、データ収集に先進的なアプローチを採用し、マーケティングのよりよい意思決定やインサイトを得るための強力なトラフィック分析ツールです。GA4のレポートでは、高度な機械学習を活用し、デジタルマーケティング担当者やウェブサイト所有者が視覚的なダッシュボードやレポートで簡単に理解し、シングルユーザー向けのストーリーを作成することができるようになりました。GA4のレポートには、見やすいダッシュボード、あらかじめ作成されたレポート、カスタムレポートが含まれており、最も気になるデータを確認・検討することができます。 GA4のプロパティには、ウェブサイトやアプリのデータを分析するのに役立つ定義済みのレポートが含まれています。各アナリティクスプロパティは、レポートのスナップショットレポート、リアルタイムレポート、およびコレクションとトピックのセットで構成されています。コレクションとトピックには、デフォルトで提供する定義済みレポートのグループ化が含まれています。 GA4標準レポートとは GA4の標準レポートは、左のナビゲーションパネルの「レポート」で見ることができる、あらかじめ組み込まれたレポートです。これらのレポートは、シンプルかつ効果的なサマリーカードでデータを表示し、ユーザートレンドやウェブサイトのデータを素早く簡単に発見するために使用できます。 GA4標準レポートは、以下の3種類のコレクションに分類することができます。 ライフサイクル:獲得からリテンションまでの顧客のユーザージャーニーの各段階(獲得、エンゲージメント、マネタイズ、リテンション)におけるユーザーの活動を分解するのに役立ちます。 ユーザー:年齢、興味、デバイス、バージョンなど、ウェブサイトやアプリのユーザーを理解するのに役立ちます。これらは、ウェブサイトを訪れるユーザーのタイプに関するインサイトを得るために活用できます。 アプリデベロッパー:接続されたアプリを持つ場合にのみ適用されます。つまり、Google Analyticsのプロパティとモバイルアプリを接続すると、このコレクションは接続したアプリの情報を提供します。 ライフサイクルコレクション GA4ライフサイクルコレクションは、4種類のレポートで構成されるGA4標準レポートのデフォルトコレクションの1つです。ライフサイクルレポートのデータは、ウェブサイトを利用する顧客のストーリーを教えてくれます。これにより、顧客のユーザージャーニーの各段階でのユーザー活動を分解し、獲得から維持までのユーザー活動についてさらに深く理解することができます。このコレクションには、デフォルトで次の4つのレポートが含まれています。 獲得レポートは基本的に、新規ユーザーとリピーターがどこから来ているのかを示します。獲得レポートは、トラフィックの発生源(例:Google、Yahoo!、Bing)、ユーザーがサイトやアプリに到達する方法(例:オーガニック、CPC、メール)、トラフィックを誘導するために使用したマーケティング活動(例:キャンペーン、広告フォーマット、キーワード)についての情報を提供します。これらの獲得レポートは、GA4が提供するデータの中で最も価値のあるものの1つです。ユーザーがどのようにウェブサイトにたどり着いたかを理解することで、次回よりよいマーケティングキャンペーンを作成したり、現在の状況や取り組みをより良く理解することができます。 エンゲージメントレポートでは、ユーザーが引き起こしたイベントやコンバージョン、訪問したウェブページやアプリ画面に基づいて、ユーザーのエンゲージメントを測定することができます。このレポートにより、ユーザーエンゲージメントが最も高いページや画面を確認したり、イベントによるユーザー行動を把握することができます。つまり、ユーザーが引き起こすイベントやコンバージョン、訪問したウェブページやアプリ画面に基づいて、ウェブサイト訪問者がどのようにウェブサイトと関わっているかを測定することができるのです。 収益化レポートは、eコマースやアプリ内課金のような収益ベースのイベントを追跡するウェブサイトのためのデータを表示します。収益化レポートは4種類のレポートで構成されています。収益化の概要、eコマース購入数、アプリ内購入数、パブリッシャー広告です。つまり、ウェブサイトやアプリがアイテム、広告、サブスクリプションからどれだけの収益を生み出しているかを確認することができるのです。また、このレポートでは、販売する各アイテムを閲覧するお客様の数や、アプリに表示される広告インプレッション数など、何が収益を生むのかについてのデータを確認することができます。全体的な概要として、収益化の下にあるレポートでは、収益源に関する情報と、どれだけの売上を付与しているかを確認することができます。 維持率レポートは、ユーザーが初めてウェブサイトやモバイルアプリにアクセスした後、どれくらいの頻度でどれくらいの時間エンゲージしているかを把握するのに役立ちます。これは、あなたのウェブサイトへの最初の訪問の後に彼らのアクティビティから生成された追加の行動に基づいて、あなたの貴重なユーザーを理解するのに役立ちますので、全てのセットの訪問者の間であなたの貴重なウェブサイトのユーザーを決定することができます。ユーザーがウェブサイトやアプリに関与する時間について見ることができます。つまり、あなたのウェブサイトへの最初の訪問の後、毎日戻ってくるユーザーの割合が表示されます。 まとめ GA4は、デジタルデータであるウェブサイトやモバイルアプリのデータを収集し、表示するための強化されたアプローチを提供します。GA4は、デジタルマーケティング担当者が見やすく、またはデジタルアナリストがウェブサイトの訪問者や行動を分析するために、ウェブサイトのデータを強調する分かりやすいダッシュボードと事前に定義されたレポートでレポートインターフェイスを簡素化しました。GA4で収集したユーザーの行動、獲得データ、ウェブサイトでのエンゲージメント、マネタイズ、リテンションなどのデータに基づいてビジネスを強化できるように、マーケティング活動を決定するための重要なサポートとなる、最も関心のあるデータを表示および分析できるようにします。GA4でトラッキングすることで、デジタル製品やウェブサイトのパフォーマンスを簡単にモニタリングすることができます。 Implement DigitalではGoogle Analytics 4(GA4)移行支援サービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

UTMパラメータを使用したUAおよびGA4でのカスタムキャンペーンのトラッキング

Google Analyticsのキャンペーンとトラフィックソースとは アナリティクスでは、キャンペーンとトラフィックソースは、ユーザーをウェブサイトに誘導する広告キャンペーン、自然検索、ソーシャルメディア、その他のソースを組み合わせた名称です。これらの全体的な効果に関するデータを収集し、利用する誘導先URLにキャンペーンパラメーターを追加することで、どこで最も成功したかを知ることができます。ウェブサイトのトラフィックのパフォーマンスをより明確に理解するために、キャンペーントラッキングは必要不可欠な要素の1つです。 カスタムキャンペーンの作成方法 広告キャンペーンのデータを把握するためには、UTMパラメーターを使用し、URLにパラメーターを追加する必要があります。ちなみにUTMはUrchin Tracking Moduleの略です。 広告URLのカスタムキャンペーンパラメーターは簡単に生成することができます。URLの作成には、手動またはURLジェネレータを使用する2つのオプションがありますが、手動でカスタムキャンペーンURLを作成すると、間違いを犯す可能性があります。そこで、URLジェネレーターを使用するのがよいでしょう。ウェブサイト、Google Playストア、Apple App StoreのURLは、それぞれ少し異なります。正しいURLジェネレーターを使用するようにしましょう。 知っておきたいURLジェネレーターはこの3つです。 Google AnalyticsキャンペーンURLビルダー:ウェブサイトのURLを生成します。 Google Play URLビルダー:Google Playストア上のアプリへのURLを生成します。 iOSキャンペーントラッキングURLビルダー:Apple App Store上のアプリへのURLを生成します。 今回は、Google AnalyticsキャンペーンURLビルダーをご案内します。このツールを使用すると、URLにキャンペーンパラメーターを追加して、Google Analyticsでカスタムキャンペーンのトラッキングを測定することができます。 キャンペーンパラメーターを設置する際には、アスタリスク(*)の付いたフィールド、この場合はウェブサイトのURL、キャンペーンソース、キャンペーンメディアを全て埋める必要があります。 注意点としては、各パラメーターは、お客様が提供する値と対になっている必要があります。そして、各パラメーターと値のペアには、キャンペーンに関する情報を含める必要があります。それでは、各パラメーターの簡単な説明を見てみましょう。 utm _id:広告キャンペーンIDを指定 utm_source:検索エンジンやメルマガ名など、トラフィックをもたらす特定のソースを指定 utm_medium:広告またはマーケティング媒体を指定 utm_campaign:特定の販売、製品プロモーションや戦略的キャンペーン、インフルエンサーのIDやキャッチフレーズを指定 utm_term:有料キーワードやキーフレーズを指定 utm_content:キャンペーン内の異なる広告を識別し、同じ広告内の類似したコンテンツ、またはリンクを区別するために使用されます。 UAとGA4でキャンペーンレポートを見る方法 ユニバーサルアナリティクスのキャンペーンレポート Google Analyticsの獲得レポートは、人々がどのように私たちのウェブサイトを見つけているのかを示しています。リンクにタグを付け、キャンペーンを開始したら、結果に注目する必要があります。このとき、Google Analyticsにアクセスしてみましょう。Google Analyticsの獲得レポートでは、訪問者がどのように私たちのウェブサイトを見つけているかを明らかになります。リンクにタグを付け、キャンペーンを開始した後は、その成果をモニターすることが必須です。この時点で、Google Analyticsにアクセスすることができます。 左のメニューバーで、「集客」>「キャンペーン」をクリックします。 UTMで採用している様々なマーケティング施策の名称を掲載しています。 このキャンペーンレポートは、カスタムキャンペーンだけでなく、Google AnalyticsにトラッキングされているGoogle広告のキャンペーンも含めて、全ての異なるキャンペーンを表示します。あるキャンペーンが他のキャンペーンよりもコンバージョン率が高いことが分かります。これにより、どのキャンペーンが有効であったかを分析し、今後の計画を立て、全てのキャンペーンが可能な限りうまくいくようにすることができます。 GA4のキャンペーンレポート GA4では、キャンペーンレポートは「ライフサイクル>集客」メニューで見ることができます。キャンペーンレポートを見ることができる場所は3つあります。 ライフサイクル>集客>概要 ライフサイクル>集客>ユーザー獲得 ライフサイクル>集客>トラフィック獲得 この中でトラフィック獲得に関するレポートの見方について説明します。 このレポートではデフォルトは「セッションのデフォルトチャネルグループ」が表示されますがこれを「セッションのキャンペーン」にすることでキャンペーンのデータを確認することができます。次に、プラス記号をクリックしてセカンダリーディメンションを追加し、より具体的なデータをドリルダウンすることができます。 まとめ 本記事では、UTMパラメーター付きURLを用いて、Google Analyticsで広告キャンペーンをトラッキングする方法の概要を解説しました。キャンペーンを簡単にトラッキングする方法がお分かりいただけたかと思います。キャンペーンデータをトラッキングすることで、戦略の調整や次のマーケティング施策の修正、さらには成果を上げているキャンペーンに予算を再配分することも可能です。 Implement…

Google Analytics4の集客レポート

今回はGA4の集客レポートについて紹介します。 レポート表示方法 集客レポートは、ライフサイクルの「レポート」>「集客」をクリックすることで表示されます。 「集客」の下に、以下のレポートがあります。 概要 ユーザー獲得 トラフィック取得 集客サマリー 集客サマリーでは、オーガニック検索、ソーシャルネットワーク、ウェブサイトの参照元など、トラフィックがどこから来たのかをより理解するための獲得データを表示します。広告プラットフォーム(Google広告など)と統合すると、プラットフォーム固有のサマリーカードが追加され、特定のマーケティング活動の効果を評価できるようになります。またGoogle広告と連携している場合、Google広告キャンペーンのセッションデータを表示することができます。 ユーザー獲得 ユーザー獲得では、クロスチャネルのラストクリックアトリビューションモデルに基づいて、ユーザーが最初に獲得されたメディア、参照元またはキャンペーンを調べます。 ユーザースコープのディメンションを使用して、新規ユーザーがどこから来ているかを確認できます。 これらのディメンションには接頭辞「ユーザーの最初の」が常に表示されます (これは、新規ユーザーに対するデータであること示します)。 このためユーザーが再度別のチャネルからウェブサイトやアプリに戻っても、対象ユーザーに割り当てられる値は変わりません。 トラフィック獲得 トラフィック獲得では、ユーザーではなく、そのセッションの獲得チャネルを調べます。 各ディメンション「セッションの参照元/メディア」などは、ユーザーが新しいセッションを開始するときにどこから来たかを設定します。ユーザー獲得の「最初のユーザーの参照元/メディア」とは異なり、「セッションの参照元/メディア」は、ユーザーがウェブサイトまたはアプリを訪問するたびに変化します。 集客レポートだけではありませんが、GA4のレポートでは、標準のレポートビューで特定のデータを抽出するために、セカンダリーディメンションを追加することができます。また、検索を使ってデータをフィルタリングすることも可能です。 補足 2022年7月11日、Google Analyticsは、UTMパラメーターのutm_contentとutm_termが利用可能になったことを発表しました。 こららのデータは、探索レポート、標準レポート、オーディエンスビルダーで見ることができます。 また、これら 2 つのパラメーターには、ユーザースコープとセッションスコープのディメンションがあります。 ユーザースコープでのディメンション名は次の通りです。 ユーザーの最初の手動広告コンテンツ ユーザーの最初の手動キーワード セッションスコープでのディメンション名は次の通りです。 セッションの手動キーワード セッションの手動広告コンテンツ Implement DigitalではGoogle Analyticsの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe Launchで行うクロスドメイントラッキングの実装方法とその留意点

はじめに 今回はAdobe LaunchでappendVisitorIDsToを使ったクロスドメイントラッキングの実装方法とその留意点をご紹介します。 appendVisitorIDsTo を使ったクロスドメイントラッキングの実装方法 複数のドメインをまたいで訪問者を追跡したい場合に、Safariなどのブラウザーではサードパーティーのクッキーがブロックされているため、追跡できない場合があります。 この問題を解決するには、Visitor.appendVisitorIDsTo(“宛先url”)を実装します。 これにより、ブラウザーがサードパーティークッキーをブロックしていても、IDサービスが複数ドメインにわたってサイト訪問者のExperience Cloud IDを共有し、適切に追跡できます。 appendVisitorIDsToは、アドビに訪問者のIDのリクエストを送信するのではなく、元のドメインから宛先ドメインへのURLリダイレクトのクエリーパラメーターとしてmidが追加されます。 <コードサンプル> var o = document.querySelectorAll(‘a[href*=“www.example.com”]‘); for (var i=0; i

Adobe Target検証用プロファイルスクリプト/オーディエンスの作成

Adobe Targetのアクティビティーの検証のためにQAモードを使用しますが、QAモードが使用できない、オーディエンス条件を満たす条件が作れないなどの場面に遭遇することもあると思います。 そういった場合に、trackEventを使用してプロファイルスクリプトに値を設定することによって任意の条件のオーディエンスを作成する方法を考えました。 1.プロファイルスクリプトを作成 下記のようにmboxのパラメーターを返すようにします。 if (mbox.name == “debug-activity”) { return mbox.param(“value”); } 2.オーディエンスを作成 先程作成したプロファイルスクリプトを参照し、条件として後でtrackEventで渡すvalue値を指定します。   属性:訪問者プロファイル user.debugActivity 条件:等しい(静的値) test1 3.アクティビティーにオーディエンスを指定 作成したオーディエンスを検証するアクティビティーのターゲットに指定します。   属性:訪問者プロファイル user.debugActivity 条件:等しい(静的値) test1 4.検証する環境で、trackEventを実行 Chrome等のjavascriptコンソールで下記を実行します。 adobe.target.trackEvent({ “mbox”: “debug-activity”, “params”: { “value”: “test1” } }); この後、対象のページにアクセスすれば3で作成したアクティビティーのエクスペリエンスをテストできます。 5.最後に 1で作成したプロファイルスクリプトは使い回しができ、2のオーディエンスで比較する文字列と、4で実行するtrackEventのvalue値を変更することで様々なアクティビティーの検証ができるようになります。 Implement DigitalではAdobe Targetの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe Analyticsの計測調査のために役立つ計測項目

はじめに Adobe Analytics計測の実装支援を行うときにはAdobe Analyticsのワークスペースで計測確認がまずセットで発生します。 このとき、問題が生じた際はその切り分けや意図したアクションでデータが取れているかといった検証を行いますが、それらの調査に役立つデータが計測されているかいないかでその精度や効率が変わってきます。   テクニカルコンサルタントとしてこういった業務を対応する上で、これらは欲しいなと思った計測データを上げていきます。 なお、デバッグ用途のみでなく、セグメントやドリルダウン用途でも役立つものもあるかと思います。 もし、計測していなかったり、ページビュー計測以外では取っていないデータ項目があれば、計測追加を検討してみてはいかがでしょうか?   なお、以降の説明では、アクション計測はカスタムリンク計測、離脱リンク計測、ダウンロードリンク計測を総称するものとして呼称します。 ドメイン(FQDN) 「www.implementdigital.com」「www.digitalstacks.net」など、閲覧しているページURLのドメインを計測しておくと、特に複数サイトの計測を1つのレポートスイートで運用しているようなケースでの分析・調査に有用です。 Adobe Analyticsではs.serverという変数があり計測するとサーバーレポートで確認ができるようになりますので、通常はこれを利用するとよいかと思います。 なお、このデータ項目はページビューだけでなくアクション計測でも計測をおすすめします。 そうしておくと、セグメントや仮想レポートスイートを利用した際に、アクション関連のデータもそのセグメントや仮想レポートスイートに紐付けることができるからです。 ページURL(URLパラメーターなし) URLパラメーターありだとワークスペースでのデータ行数が極めて多いケースがあり、そうなると分析や調査がしづらいケースがあります。そのため、URLパラメーターを除去したURLも計測しておくことをおすすめします。   なお、このデータ項目もアクション計測でも計測することを推奨します。 そうしておくと、前出のセグメント、仮想レポートスイートの他、クリックなどを計測している際のアクションが発生したページ情報として利用できるからです。   もちろん、リンククリック計測ではActivity Mapページで対応できるケースも多くあります。ただし、ページスクロールや滞在時間計測(一定時間経過でビーコンを送信)といった、リンククリックを介さない計測だとケアできないこともあります。 よって、これも別途に取っておくと特殊なアクション計測でも発生ページを示すものとして代用ができるようになります。   URLは長くなることがあるのでeVar(最大255バイト)を利用するとよいでしょう。 ページURL(URLパラメーターあり) 昨今だとサイトの機能にURLパラメータを利用するケースは減っているかもしれませんが、流入分析などURLパラメーターを利用した分析を深堀りしたり調査する際にあると便利です。 このデータ項目もページURL(URLパラメーターなし)と同じ理由でアクション計測でも計測することを推奨します。   URLは長くなることがあるのでeVar(最大255バイト)を利用するとよいでしょう。 レポートスイートID 昨今では利用例が減ってきていますが、MST(マルチスイートタギング)をご利用の場合で、特にドメインやURLで動的にそれを変えているケースだとデータの調査やケース分けで役立つことがあります。 ・MSTに関するHELP:複数のスイートタグ付けの実装 | Adobe Analytics   レポートスイートIDは最大40バイトと制約がありますのでpropでも問題ありません。 どちらかというと分析よりデバッグ用途に近い利用が考えられるため、これも計測するのであればアクション計測でも計測することを推奨します。 Adobe Launchプロパティ名 こちらはデバッグ用途の情報です。   複数サイト・複数ページで、異なる複数のAdobe Launchタグを使い分けているケースだと活用できます。 こういった利用形態だとどのプロパティを調整するとこのページの計測を調整できるかがわからなくなることが多々あります。 本来はそうなることは極力避けた方がよいのですが、実際には運用やチーム、導入時期などの理由でこうなってしまうケースもありますし、他人事ではない、というのがテクニカルコンサル業務を対応していると常々思います。   脱線してしまいましたが、これを取るようにしておくと、Adobe Analytics上でどのプロパティで使われているかが把握しやすくなるので、計測調整の一助になります。 また、上のような状況を改善する取り組みの際にも、いきなり戦うのでなくまず現状整理や分析として、計測追加を検討するとよいかと思います。  …