Google Analytics 4におけるライフサイクル・コレクションの理解

Google Analytics 4のレポートとは Google Analytics 4(GA4)は、データ収集に先進的なアプローチを採用し、マーケティングのよりよい意思決定やインサイトを得るための強力なトラフィック分析ツールです。GA4のレポートでは、高度な機械学習を活用し、デジタルマーケティング担当者やウェブサイト所有者が視覚的なダッシュボードやレポートで簡単に理解し、シングルユーザー向けのストーリーを作成することができるようになりました。GA4のレポートには、見やすいダッシュボード、あらかじめ作成されたレポート、カスタムレポートが含まれており、最も気になるデータを確認・検討することができます。 GA4のプロパティには、ウェブサイトやアプリのデータを分析するのに役立つ定義済みのレポートが含まれています。各アナリティクスプロパティは、レポートのスナップショットレポート、リアルタイムレポート、およびコレクションとトピックのセットで構成されています。コレクションとトピックには、デフォルトで提供する定義済みレポートのグループ化が含まれています。 GA4標準レポートとは GA4の標準レポートは、左のナビゲーションパネルの「レポート」で見ることができる、あらかじめ組み込まれたレポートです。これらのレポートは、シンプルかつ効果的なサマリーカードでデータを表示し、ユーザートレンドやウェブサイトのデータを素早く簡単に発見するために使用できます。 GA4標準レポートは、以下の3種類のコレクションに分類することができます。 ライフサイクル:獲得からリテンションまでの顧客のユーザージャーニーの各段階(獲得、エンゲージメント、マネタイズ、リテンション)におけるユーザーの活動を分解するのに役立ちます。 ユーザー:年齢、興味、デバイス、バージョンなど、ウェブサイトやアプリのユーザーを理解するのに役立ちます。これらは、ウェブサイトを訪れるユーザーのタイプに関するインサイトを得るために活用できます。 アプリデベロッパー:接続されたアプリを持つ場合にのみ適用されます。つまり、Google Analyticsのプロパティとモバイルアプリを接続すると、このコレクションは接続したアプリの情報を提供します。 ライフサイクルコレクション GA4ライフサイクルコレクションは、4種類のレポートで構成されるGA4標準レポートのデフォルトコレクションの1つです。ライフサイクルレポートのデータは、ウェブサイトを利用する顧客のストーリーを教えてくれます。これにより、顧客のユーザージャーニーの各段階でのユーザー活動を分解し、獲得から維持までのユーザー活動についてさらに深く理解することができます。このコレクションには、デフォルトで次の4つのレポートが含まれています。 獲得レポートは基本的に、新規ユーザーとリピーターがどこから来ているのかを示します。獲得レポートは、トラフィックの発生源(例:Google、Yahoo!、Bing)、ユーザーがサイトやアプリに到達する方法(例:オーガニック、CPC、メール)、トラフィックを誘導するために使用したマーケティング活動(例:キャンペーン、広告フォーマット、キーワード)についての情報を提供します。これらの獲得レポートは、GA4が提供するデータの中で最も価値のあるものの1つです。ユーザーがどのようにウェブサイトにたどり着いたかを理解することで、次回よりよいマーケティングキャンペーンを作成したり、現在の状況や取り組みをより良く理解することができます。 エンゲージメントレポートでは、ユーザーが引き起こしたイベントやコンバージョン、訪問したウェブページやアプリ画面に基づいて、ユーザーのエンゲージメントを測定することができます。このレポートにより、ユーザーエンゲージメントが最も高いページや画面を確認したり、イベントによるユーザー行動を把握することができます。つまり、ユーザーが引き起こすイベントやコンバージョン、訪問したウェブページやアプリ画面に基づいて、ウェブサイト訪問者がどのようにウェブサイトと関わっているかを測定することができるのです。 収益化レポートは、eコマースやアプリ内課金のような収益ベースのイベントを追跡するウェブサイトのためのデータを表示します。収益化レポートは4種類のレポートで構成されています。収益化の概要、eコマース購入数、アプリ内購入数、パブリッシャー広告です。つまり、ウェブサイトやアプリがアイテム、広告、サブスクリプションからどれだけの収益を生み出しているかを確認することができるのです。また、このレポートでは、販売する各アイテムを閲覧するお客様の数や、アプリに表示される広告インプレッション数など、何が収益を生むのかについてのデータを確認することができます。全体的な概要として、収益化の下にあるレポートでは、収益源に関する情報と、どれだけの売上を付与しているかを確認することができます。 維持率レポートは、ユーザーが初めてウェブサイトやモバイルアプリにアクセスした後、どれくらいの頻度でどれくらいの時間エンゲージしているかを把握するのに役立ちます。これは、あなたのウェブサイトへの最初の訪問の後に彼らのアクティビティから生成された追加の行動に基づいて、あなたの貴重なユーザーを理解するのに役立ちますので、全てのセットの訪問者の間であなたの貴重なウェブサイトのユーザーを決定することができます。ユーザーがウェブサイトやアプリに関与する時間について見ることができます。つまり、あなたのウェブサイトへの最初の訪問の後、毎日戻ってくるユーザーの割合が表示されます。 まとめ GA4は、デジタルデータであるウェブサイトやモバイルアプリのデータを収集し、表示するための強化されたアプローチを提供します。GA4は、デジタルマーケティング担当者が見やすく、またはデジタルアナリストがウェブサイトの訪問者や行動を分析するために、ウェブサイトのデータを強調する分かりやすいダッシュボードと事前に定義されたレポートでレポートインターフェイスを簡素化しました。GA4で収集したユーザーの行動、獲得データ、ウェブサイトでのエンゲージメント、マネタイズ、リテンションなどのデータに基づいてビジネスを強化できるように、マーケティング活動を決定するための重要なサポートとなる、最も関心のあるデータを表示および分析できるようにします。GA4でトラッキングすることで、デジタル製品やウェブサイトのパフォーマンスを簡単にモニタリングすることができます。 Implement DigitalではGoogle Analytics 4(GA4)移行支援サービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

UTMパラメータを使用したUAおよびGA4でのカスタムキャンペーンのトラッキング

Google Analyticsのキャンペーンとトラフィックソースとは アナリティクスでは、キャンペーンとトラフィックソースは、ユーザーをウェブサイトに誘導する広告キャンペーン、自然検索、ソーシャルメディア、その他のソースを組み合わせた名称です。これらの全体的な効果に関するデータを収集し、利用する誘導先URLにキャンペーンパラメーターを追加することで、どこで最も成功したかを知ることができます。ウェブサイトのトラフィックのパフォーマンスをより明確に理解するために、キャンペーントラッキングは必要不可欠な要素の1つです。 カスタムキャンペーンの作成方法 広告キャンペーンのデータを把握するためには、UTMパラメーターを使用し、URLにパラメーターを追加する必要があります。ちなみにUTMはUrchin Tracking Moduleの略です。 広告URLのカスタムキャンペーンパラメーターは簡単に生成することができます。URLの作成には、手動またはURLジェネレータを使用する2つのオプションがありますが、手動でカスタムキャンペーンURLを作成すると、間違いを犯す可能性があります。そこで、URLジェネレーターを使用するのがよいでしょう。ウェブサイト、Google Playストア、Apple App StoreのURLは、それぞれ少し異なります。正しいURLジェネレーターを使用するようにしましょう。 知っておきたいURLジェネレーターはこの3つです。 Google AnalyticsキャンペーンURLビルダー:ウェブサイトのURLを生成します。 Google Play URLビルダー:Google Playストア上のアプリへのURLを生成します。 iOSキャンペーントラッキングURLビルダー:Apple App Store上のアプリへのURLを生成します。 今回は、Google AnalyticsキャンペーンURLビルダーをご案内します。このツールを使用すると、URLにキャンペーンパラメーターを追加して、Google Analyticsでカスタムキャンペーンのトラッキングを測定することができます。 キャンペーンパラメーターを設置する際には、アスタリスク(*)の付いたフィールド、この場合はウェブサイトのURL、キャンペーンソース、キャンペーンメディアを全て埋める必要があります。 注意点としては、各パラメーターは、お客様が提供する値と対になっている必要があります。そして、各パラメーターと値のペアには、キャンペーンに関する情報を含める必要があります。それでは、各パラメーターの簡単な説明を見てみましょう。 utm _id:広告キャンペーンIDを指定 utm_source:検索エンジンやメルマガ名など、トラフィックをもたらす特定のソースを指定 utm_medium:広告またはマーケティング媒体を指定 utm_campaign:特定の販売、製品プロモーションや戦略的キャンペーン、インフルエンサーのIDやキャッチフレーズを指定 utm_term:有料キーワードやキーフレーズを指定 utm_content:キャンペーン内の異なる広告を識別し、同じ広告内の類似したコンテンツ、またはリンクを区別するために使用されます。 UAとGA4でキャンペーンレポートを見る方法 ユニバーサルアナリティクスのキャンペーンレポート Google Analyticsの獲得レポートは、人々がどのように私たちのウェブサイトを見つけているのかを示しています。リンクにタグを付け、キャンペーンを開始したら、結果に注目する必要があります。このとき、Google Analyticsにアクセスしてみましょう。Google Analyticsの獲得レポートでは、訪問者がどのように私たちのウェブサイトを見つけているかを明らかになります。リンクにタグを付け、キャンペーンを開始した後は、その成果をモニターすることが必須です。この時点で、Google Analyticsにアクセスすることができます。 左のメニューバーで、「集客」>「キャンペーン」をクリックします。 UTMで採用している様々なマーケティング施策の名称を掲載しています。 このキャンペーンレポートは、カスタムキャンペーンだけでなく、Google AnalyticsにトラッキングされているGoogle広告のキャンペーンも含めて、全ての異なるキャンペーンを表示します。あるキャンペーンが他のキャンペーンよりもコンバージョン率が高いことが分かります。これにより、どのキャンペーンが有効であったかを分析し、今後の計画を立て、全てのキャンペーンが可能な限りうまくいくようにすることができます。 GA4のキャンペーンレポート GA4では、キャンペーンレポートは「ライフサイクル>集客」メニューで見ることができます。キャンペーンレポートを見ることができる場所は3つあります。 ライフサイクル>集客>概要 ライフサイクル>集客>ユーザー獲得 ライフサイクル>集客>トラフィック獲得 この中でトラフィック獲得に関するレポートの見方について説明します。 このレポートではデフォルトは「セッションのデフォルトチャネルグループ」が表示されますがこれを「セッションのキャンペーン」にすることでキャンペーンのデータを確認することができます。次に、プラス記号をクリックしてセカンダリーディメンションを追加し、より具体的なデータをドリルダウンすることができます。 まとめ 本記事では、UTMパラメーター付きURLを用いて、Google Analyticsで広告キャンペーンをトラッキングする方法の概要を解説しました。キャンペーンを簡単にトラッキングする方法がお分かりいただけたかと思います。キャンペーンデータをトラッキングすることで、戦略の調整や次のマーケティング施策の修正、さらには成果を上げているキャンペーンに予算を再配分することも可能です。 Implement…

Google Analytics4の集客レポート

今回はGA4の集客レポートについて紹介します。 レポート表示方法 集客レポートは、ライフサイクルの「レポート」>「集客」をクリックすることで表示されます。 「集客」の下に、以下のレポートがあります。 概要 ユーザー獲得 トラフィック取得 集客サマリー 集客サマリーでは、オーガニック検索、ソーシャルネットワーク、ウェブサイトの参照元など、トラフィックがどこから来たのかをより理解するための獲得データを表示します。広告プラットフォーム(Google広告など)と統合すると、プラットフォーム固有のサマリーカードが追加され、特定のマーケティング活動の効果を評価できるようになります。またGoogle広告と連携している場合、Google広告キャンペーンのセッションデータを表示することができます。 ユーザー獲得 ユーザー獲得では、クロスチャネルのラストクリックアトリビューションモデルに基づいて、ユーザーが最初に獲得されたメディア、参照元またはキャンペーンを調べます。 ユーザースコープのディメンションを使用して、新規ユーザーがどこから来ているかを確認できます。 これらのディメンションには接頭辞「ユーザーの最初の」が常に表示されます (これは、新規ユーザーに対するデータであること示します)。 このためユーザーが再度別のチャネルからウェブサイトやアプリに戻っても、対象ユーザーに割り当てられる値は変わりません。 トラフィック獲得 トラフィック獲得では、ユーザーではなく、そのセッションの獲得チャネルを調べます。 各ディメンション「セッションの参照元/メディア」などは、ユーザーが新しいセッションを開始するときにどこから来たかを設定します。ユーザー獲得の「最初のユーザーの参照元/メディア」とは異なり、「セッションの参照元/メディア」は、ユーザーがウェブサイトまたはアプリを訪問するたびに変化します。 集客レポートだけではありませんが、GA4のレポートでは、標準のレポートビューで特定のデータを抽出するために、セカンダリーディメンションを追加することができます。また、検索を使ってデータをフィルタリングすることも可能です。 補足 2022年7月11日、Google Analyticsは、UTMパラメーターのutm_contentとutm_termが利用可能になったことを発表しました。 こららのデータは、探索レポート、標準レポート、オーディエンスビルダーで見ることができます。 また、これら 2 つのパラメーターには、ユーザースコープとセッションスコープのディメンションがあります。 ユーザースコープでのディメンション名は次の通りです。 ユーザーの最初の手動広告コンテンツ ユーザーの最初の手動キーワード セッションスコープでのディメンション名は次の通りです。 セッションの手動キーワード セッションの手動広告コンテンツ Implement DigitalではGoogle Analyticsの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe Launchで行うクロスドメイントラッキングの実装方法とその留意点

はじめに 今回はAdobe LaunchでappendVisitorIDsToを使ったクロスドメイントラッキングの実装方法とその留意点をご紹介します。 appendVisitorIDsTo を使ったクロスドメイントラッキングの実装方法 複数のドメインをまたいで訪問者を追跡したい場合に、Safariなどのブラウザーではサードパーティーのクッキーがブロックされているため、追跡できない場合があります。 この問題を解決するには、Visitor.appendVisitorIDsTo(“宛先url”)を実装します。 これにより、ブラウザーがサードパーティークッキーをブロックしていても、IDサービスが複数ドメインにわたってサイト訪問者のExperience Cloud IDを共有し、適切に追跡できます。 appendVisitorIDsToは、アドビに訪問者のIDのリクエストを送信するのではなく、元のドメインから宛先ドメインへのURLリダイレクトのクエリーパラメーターとしてmidが追加されます。 <コードサンプル> var o = document.querySelectorAll(‘a[href*=“www.example.com”]‘); for (var i=0; i

Adobe Target検証用プロファイルスクリプト/オーディエンスの作成

Adobe Targetのアクティビティーの検証のためにQAモードを使用しますが、QAモードが使用できない、オーディエンス条件を満たす条件が作れないなどの場面に遭遇することもあると思います。 そういった場合に、trackEventを使用してプロファイルスクリプトに値を設定することによって任意の条件のオーディエンスを作成する方法を考えました。 1.プロファイルスクリプトを作成 下記のようにmboxのパラメーターを返すようにします。 if (mbox.name == “debug-activity”) { return mbox.param(“value”); } 2.オーディエンスを作成 先程作成したプロファイルスクリプトを参照し、条件として後でtrackEventで渡すvalue値を指定します。   属性:訪問者プロファイル user.debugActivity 条件:等しい(静的値) test1 3.アクティビティーにオーディエンスを指定 作成したオーディエンスを検証するアクティビティーのターゲットに指定します。   属性:訪問者プロファイル user.debugActivity 条件:等しい(静的値) test1 4.検証する環境で、trackEventを実行 Chrome等のjavascriptコンソールで下記を実行します。 adobe.target.trackEvent({ “mbox”: “debug-activity”, “params”: { “value”: “test1” } }); この後、対象のページにアクセスすれば3で作成したアクティビティーのエクスペリエンスをテストできます。 5.最後に 1で作成したプロファイルスクリプトは使い回しができ、2のオーディエンスで比較する文字列と、4で実行するtrackEventのvalue値を変更することで様々なアクティビティーの検証ができるようになります。 Implement DigitalではAdobe Targetの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe Analyticsの計測調査のために役立つ計測項目

はじめに Adobe Analytics計測の実装支援を行うときにはAdobe Analyticsのワークスペースで計測確認がまずセットで発生します。 このとき、問題が生じた際はその切り分けや意図したアクションでデータが取れているかといった検証を行いますが、それらの調査に役立つデータが計測されているかいないかでその精度や効率が変わってきます。   テクニカルコンサルタントとしてこういった業務を対応する上で、これらは欲しいなと思った計測データを上げていきます。 なお、デバッグ用途のみでなく、セグメントやドリルダウン用途でも役立つものもあるかと思います。 もし、計測していなかったり、ページビュー計測以外では取っていないデータ項目があれば、計測追加を検討してみてはいかがでしょうか?   なお、以降の説明では、アクション計測はカスタムリンク計測、離脱リンク計測、ダウンロードリンク計測を総称するものとして呼称します。 ドメイン(FQDN) 「www.implementdigital.com」「www.digitalstacks.net」など、閲覧しているページURLのドメインを計測しておくと、特に複数サイトの計測を1つのレポートスイートで運用しているようなケースでの分析・調査に有用です。 Adobe Analyticsではs.serverという変数があり計測するとサーバーレポートで確認ができるようになりますので、通常はこれを利用するとよいかと思います。 なお、このデータ項目はページビューだけでなくアクション計測でも計測をおすすめします。 そうしておくと、セグメントや仮想レポートスイートを利用した際に、アクション関連のデータもそのセグメントや仮想レポートスイートに紐付けることができるからです。 ページURL(URLパラメーターなし) URLパラメーターありだとワークスペースでのデータ行数が極めて多いケースがあり、そうなると分析や調査がしづらいケースがあります。そのため、URLパラメーターを除去したURLも計測しておくことをおすすめします。   なお、このデータ項目もアクション計測でも計測することを推奨します。 そうしておくと、前出のセグメント、仮想レポートスイートの他、クリックなどを計測している際のアクションが発生したページ情報として利用できるからです。   もちろん、リンククリック計測ではActivity Mapページで対応できるケースも多くあります。ただし、ページスクロールや滞在時間計測(一定時間経過でビーコンを送信)といった、リンククリックを介さない計測だとケアできないこともあります。 よって、これも別途に取っておくと特殊なアクション計測でも発生ページを示すものとして代用ができるようになります。   URLは長くなることがあるのでeVar(最大255バイト)を利用するとよいでしょう。 ページURL(URLパラメーターあり) 昨今だとサイトの機能にURLパラメータを利用するケースは減っているかもしれませんが、流入分析などURLパラメーターを利用した分析を深堀りしたり調査する際にあると便利です。 このデータ項目もページURL(URLパラメーターなし)と同じ理由でアクション計測でも計測することを推奨します。   URLは長くなることがあるのでeVar(最大255バイト)を利用するとよいでしょう。 レポートスイートID 昨今では利用例が減ってきていますが、MST(マルチスイートタギング)をご利用の場合で、特にドメインやURLで動的にそれを変えているケースだとデータの調査やケース分けで役立つことがあります。 ・MSTに関するHELP:複数のスイートタグ付けの実装 | Adobe Analytics   レポートスイートIDは最大40バイトと制約がありますのでpropでも問題ありません。 どちらかというと分析よりデバッグ用途に近い利用が考えられるため、これも計測するのであればアクション計測でも計測することを推奨します。 Adobe Launchプロパティ名 こちらはデバッグ用途の情報です。   複数サイト・複数ページで、異なる複数のAdobe Launchタグを使い分けているケースだと活用できます。 こういった利用形態だとどのプロパティを調整するとこのページの計測を調整できるかがわからなくなることが多々あります。 本来はそうなることは極力避けた方がよいのですが、実際には運用やチーム、導入時期などの理由でこうなってしまうケースもありますし、他人事ではない、というのがテクニカルコンサル業務を対応していると常々思います。   脱線してしまいましたが、これを取るようにしておくと、Adobe Analytics上でどのプロパティで使われているかが把握しやすくなるので、計測調整の一助になります。 また、上のような状況を改善する取り組みの際にも、いきなり戦うのでなくまず現状整理や分析として、計測追加を検討するとよいかと思います。  …

Adobe Analyticsで動画の同時視聴者数を集計する方法

Adobe Analyticsでビデオ計測を行なっている方で、同時視聴者数を集計したい場合があると思います。メディア同時視聴者パネルを使用すると、同時に何ユーザが視聴しているか把握をすることができます。今回は、同時視聴数を集計するための「メディア同時視聴者パネル」の操作方法について紹介をします。 ■「メディアの同時視聴者数」パネルの操作方法 「メディア同時視聴者パネル」は、Adobe Analyticsのワークスペースからアクセスします。 プロジェクトの左パネルから「メディアの同時視聴者数」をドラッグ&ドロップします。 「シリーズ分類」に、集計をしたい動画についての、ディメンション、ディメンション項目、セグメント、日付範囲等を指定します。 精度とパネルの要約数値を選択します。 精度は分、5分、15分、30分、時間、日、週、月、四半期、年から選択できます。 また、パネルの要約数値は、「最大」「最小」を選択でき、集計結果に最大同時視聴者数と最小同時視聴者数を視覚的に出すことができます。 「作成」ボタンで、同時視聴者数を集計します。実行結果は以下のようになります。 ■「分」ディメンションとの違い Adobe Analyticsには「分」ディメンションがありますが、「分」ディメンションの場合は再生開始時と再生終了時のみしか視聴者数を集計しませんので、続けて視聴しているユーザを集計したい場合でもその間はカウントがされません。 その点、メディアの同時視聴者数パネルを使用すると、継続して視聴しているユーザをカウントすることができます。 ■「メディアの同時視聴者数」の使用例  ピーク時だけでなく継続的にどれくらい視聴しているか見てみたい 定常的に配信している動画で、特定日付で比較して見てみたい デバイス別に同時視聴の傾向を見てみたい 流入元別に同時視聴の傾向を見てみたい などに使用できます。 ■その他制限事項  精度は、分、5分、15分、30分、時間、日、週、月、四半期、年から選択できますが、視覚化できる範囲は1,440行までの制限があります。精度が「分」の場合は、24時間までとなります。 メディアの同時視聴者数パネルを使用した集計では、集計単位はセッション数ではなくユニークな訪問者数となります。 シリーズの分類は最大10までとなります。 動画計測はハートビート計測である必要があります。 ■まとめ 動画計測はしているが、同時視聴数は集計できないと思っていた方も多いと思います。一度試してみてください。 Implement DigitalではAdobe Analyticsの分析を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4から追加される新しい参照元について

Google Analytics4(GA4)の切り替えまであと1年を切りました。そろそろGA4を使い始めた方も多いのではないでしょうか。 色々と変わったGA4ですが、参照元(流入元)について、従来のUA版の参照元とGA4では少しだけ変更点があるのをご存知でしょうか。そこで今回GA4で変更のあった参照元について、解説したいと思います。 GA4のディメンション:参照元/メディアの数々 GA4で設定されている参照元がいくつあるのか・・・探索レポートから、ディメンションの選択画面より「参照元」で検索をかけてみましょう。 そうすると、これだけの数の参照元に関わるディメンションが出てきます。 GA4には、参照元に限らず3つの異なるタッチポイントがあります。 ・ユーザースコープのディメンション(最初のユーザーの参照元/メディア) ・セッションスコープのディメンション(セッションの参照元/メディア) ・イベントスコープ(アトリビューション)のディメンション(参照元/メディア)   この3つの異なるタッチポイント別に参照元のディメンションがありますので、それぞれを理解しておく必要があります。 ここでは、その3つに絞って説明して行きたいと思います。 最初のユーザーの参照元/メディア 『最初のユーザーの参照元/メディア』は、新規ユーザーの初回訪問時の参照元/メディアを計測します。『最初のユーザーの参照元/メディア』は、ユーザーが繰り返しサイトを訪問しても、この項目については変わることはありません。 最初のユーザーの参照元/メディア レポート例 ※レポート>集客>ユーザー獲得 レポート(Google Analytics Demo Accountより) セッションの参照元/メディア 『セッションの参照元/メディア』は、ユーザーの新規・リピーターに関わらず、新規セッションの参照元/メディアを計測します。 UA版を使っていた方は、「セッションの参照元/メディアはUA版と変わらないのでは?」と思う方もいるかも知れません。 たしかにUA版では、セッションが切れるタイミングの1つが参照元が変わるときと定義されているため、「毎回新規セッションの参照元になるのでは?」思うかもしれません。   ここでGA4のセッションの切れるタイミングについて、確認してみましょう。 こちらの公式ヘルプ(https://support.google.com/analytics/answer/9191807)に書いてありますように「デフォルトでは、30 分間操作がなければセッションはタイムアウトのため終了します。」のみとなります。UA版で切れていた「参照元の情報が変わるとき」「日付が変わったとき」は、GA4ではセッションが切れなくなりました。 例えば、SNSで流入し、離脱してすぐにGoogle広告から流入、またすぐに離脱してYahoo広告から流入・・・なんて目まぐるしく出入りした(30分以内に操作が行われた)場合も、1セッションとなり、セッションの参照元/メディアはSNSからの流入としてカウントされます。   セッションの参照元 レポート例 ※レポート>集客>トラフィック獲得 レポート(Google Analytics Demo Accountより) 参照元/メディア 最後にイベントスコープでの『参照元/メディア』についてですが、イベント(コンバージョン)が行われた場合計測されるものになります。 この説明だけだとこれもまたUA版と変わりがないように感じますが、GA4ではアトリビューションモデルによって計測が変わってきます。 まずはモデル比較レポートを見てみましょう。   参照元/メディア レポート例 ※アトリビューション>モデル比較 レポート(Google Analytics Demo Accountより) 赤枠で囲ってあるアトリビューションモデルに注目してください。 イベントスコープの参照元/メディアは、アトリビューションモデルによって計測ポイントが変わってきます。この場合は、左側がラストクリック、右側がデータドリブンになります。 今回は、アトリビューションモデルの詳細については割愛しますが、このようにイベントスコープでの参照元/メディアはアトリビューションによって変わってきますので、どのアトリビューションモデルで、その場合の計測ポイントがどこか・・・という点を理解した上でレポートを出す必要があります。 まとめ…

YouTube動画の再生数をAdobe LaunchとAdobe Analyticsで計測する方法

ウェブサイトの計測においてページ内に掲載されたYouTube動画の再生数を計測したいケースがあると思います。本記事ではAdobe Launchを利用してYouTube動画の再生開始数、再生完了数をAdobe Analyticsで計測する方法を紹介していきます。 計測仕様 今回紹介する内容は以下の計測仕様を前提としています。 計測タイミング 動画の再生開始時 動画の再生完了時 計測データ 動画のタイトル 動画の再生開始数 動画の再生完了数 計測変数 eVar11 : 動画のタイトル event11 : 再生開始数 event12 : 再生完了数 前提条件 YouTubeプレーヤーの再生開始、再生完了のタイミングを取得するため、IFrame Player APIを利用します。このためYouTubeプレーヤー埋め込みタグのsrc属性に指定するURLにはクエリーパラメーターenablejsapi=1を指定する必要があります。 YouTube IFrame Player API https://developers.google.com/youtube/iframe_api_reference?hl=ja YouTube IFrame API用Ruleの作成 このRuleではページに埋め込まれたYouTubeプレーヤー埋め込みタグ用のプレーヤーオブジェクトの生成と再生開始、再生終了のステータス変更が通知されるイベント関数(onPlayerStateChange)を定義します。そして再生開始、再生完了のタイミングで、この後に設定するDirect Call用のルール(YouTube_Action)を_satellite.track()により実行することで計測を行います。 以下の内容でRule設定を行います。 Name YouTube_IFrame_API EVENTS Core – DOM Ready ACTIONS Core – Custom Code ACTIONSのCore – Custom Codeの設定は以下の通りです。 またCodeの内容は以下の通りです。 //…

Google Analyticsが企業にとって重要である理由

Google Analyticsの簡単な紹介 Google Analyticsは、ウェブサイトのトラフィックを分析するための最も一般的で強力なデジタル分析ツールの1つです。これはGoogleの無料のウェブ解析サービスで、ウェブサイトの訪問者を分析することができます。 誰があなたのサイトを訪れているのか、彼らはあなたのサイトで何をしているのか、何を見ているのか、どのようにあなたのサイトにたどり着いているのか、などといった本質的な洞察を得ることができるのです。つまり、Google Analyticsを使えば、デバイスやプラットフォームを問わずウェブサイトの訪問者を完全に把握することができるのです。 なぜあなたのビジネスにとって重要なのか? ビジネスやウェブサイトの所有者として、顧客の行動やウェブサイトへの訪問者を理解することは重要です。顧客中心の測定を行い、顧客がブラウジングによりどうサイトとインタラクトするかを理解することは、マーケティングの側面とビジネス戦略にとって非常に重要です。 ビジネスにおいては、ユーザー獲得データ(ウェブサイトユーザーがどこから来たか)とユーザー行動データ(ウェブサイトユーザーがサイト上で何をしたか)について、明確な分析視点を持つことが不可欠です。そして、これらのインサイトをわかりやすいインターフェイスと共有可能なレポートでチームと議論することで、マーケティングやビジネスプランのよりよい方向性を導き出すことができるのです。マーケティングの学術的な理論からも、カスタマージャーニーを理解し、それに基づいた戦略を立てることは、ビジネスを成功させる上で重要な戦略です。 Google Analyticsは、あなたのビジネスを形成するのに役立つ貴重な洞察を提供することで、あなたをカバーしています。 Google Analyticsを使ってビジネスを改善する方法 ここでは、Google Analyticsを使ったビジネス改善の方法をご紹介します。 1. ウェブサイト訪問者の行動をより良く理解する 消費者行動は急速に変化しており、正確なデータに基づいたリアルタイムの意思決定が重要になってきています。ウェブサイトを訪問してもらうだけでなく、その訪問者を定着させ、再び訪れてもらうことも重要な課題です。 Google Analyticsを使うと、訪問者がウェブサイト上でどのような行動をとっているかを知ることができ、ウェブサイトのどの部分が魅力的なのかを理解したり、より多くの訪問者を惹きつけるためにマーケティングキャンペーンを改善する必要があるかどうかを判断したりすることができるようになります。これにより、顧客維持のための計画を策定することができます。 2. ウェブサイトのオーディエンスをより深く理解する オーディエンスを知ることで、そのオーディエンスの好みに合わせて、製品やサービスの提供及びコンバージョン戦略の立案が可能になります。Google Analyticsは、あなたのウェブサイトを訪問した観客について、人口統計学的および地理的な情報を含むデータを提供し、データ収集の時間と労力を節約することができます。これにより、ウェブサイトの利用者についてよりよく知ることができ、ビジネスやマーケティングに関連する行動や決定を効果的に行うことができます。 3. 新しいターゲット市場の開拓 Google Analyticsを利用することで、サイト訪問者が多い背景を知ることができ、新規市場開拓の意思決定に役立てることができます。例えば、年齢層、性別、国別、さらには前述のようにデバイスの種類などです。このデータは、現在の市場の状況を把握するための裏付け情報として、また新たな市場を開拓するためのマーケティングプランとして活用することができます。 4. デジタルキャンペーンを追跡する ビジネスオーナーとして、訪問者の注意を引くことで、より多くの顧客やリードを獲得しようと定期的に努力していることでしょう。顧客にアプローチするマーケティングキャンペーンを行う際に、このキャンペーンがどれだけのトラフィックを生み出すのか、このキャンペーンがどれだけ成功したのか、などのキャンペーンの影響や効果をGoogle Analyticsで測定することができます。そして、Google Analyticsのデータに従ってキャンペーンをブラッシュアップし、より多くのリードや顧客を集めることができるようになるのです。 5. ビジネス目標を測定する 目的やビジョンがなければ、データは単なる数字にしかなりません。明確なビジネス目標を持ち、その状況を把握することは、マーケティング活動を強化するための柱となります。ビジネスゴールがどれだけ達成されたかを追跡することができますので、ご安心ください。Google Analyticsでは、ビジネスのビジョンに基づき、フォームへの入力から購入までのゴールやコンバージョン数を設定することができます。この情報によって、どれだけの訪問者が目標にコンバージョンしたかを明確に把握することができます。Google Analyticsでキャンペーンやビジネスの具体的な目標を確認し、よりよいビジネス上の意思決定を行いましょう。 まとめ さて、Google Analyticsを使って、ビジネスの改善につながることは、ある程度お分かりいただけたかと思います。しかし、これらはほんの一例に過ぎません。Google Analyticsを自社に適用し、デジタルデータで業務を分析することで、マーケティング活動や計画を改善することができますし、より明確なウェブサイトデータでサポートされるため、売上を伸ばすことも可能です。Google Analyticsを活用することで、ウェブサイトのパフォーマンスを確認し、ビジネスの目標を達成することができます。 Implement DigitalではGoogle Analyticsの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。