Adobe Analyticsで動画の同時視聴者数を集計する方法

Adobe Analyticsでビデオ計測を行なっている方で、同時視聴者数を集計したい場合があると思います。メディア同時視聴者パネルを使用すると、同時に何ユーザが視聴しているか把握をすることができます。今回は、同時視聴数を集計するための「メディア同時視聴者パネル」の操作方法について紹介をします。 ■「メディアの同時視聴者数」パネルの操作方法 「メディア同時視聴者パネル」は、Adobe Analyticsのワークスペースからアクセスします。 プロジェクトの左パネルから「メディアの同時視聴者数」をドラッグ&ドロップします。 「シリーズ分類」に、集計をしたい動画についての、ディメンション、ディメンション項目、セグメント、日付範囲等を指定します。 精度とパネルの要約数値を選択します。 精度は分、5分、15分、30分、時間、日、週、月、四半期、年から選択できます。 また、パネルの要約数値は、「最大」「最小」を選択でき、集計結果に最大同時視聴者数と最小同時視聴者数を視覚的に出すことができます。 「作成」ボタンで、同時視聴者数を集計します。実行結果は以下のようになります。 ■「分」ディメンションとの違い Adobe Analyticsには「分」ディメンションがありますが、「分」ディメンションの場合は再生開始時と再生終了時のみしか視聴者数を集計しませんので、続けて視聴しているユーザを集計したい場合でもその間はカウントがされません。 その点、メディアの同時視聴者数パネルを使用すると、継続して視聴しているユーザをカウントすることができます。 ■「メディアの同時視聴者数」の使用例  ピーク時だけでなく継続的にどれくらい視聴しているか見てみたい 定常的に配信している動画で、特定日付で比較して見てみたい デバイス別に同時視聴の傾向を見てみたい 流入元別に同時視聴の傾向を見てみたい などに使用できます。 ■その他制限事項  精度は、分、5分、15分、30分、時間、日、週、月、四半期、年から選択できますが、視覚化できる範囲は1,440行までの制限があります。精度が「分」の場合は、24時間までとなります。 メディアの同時視聴者数パネルを使用した集計では、集計単位はセッション数ではなくユニークな訪問者数となります。 シリーズの分類は最大10までとなります。 動画計測はハートビート計測である必要があります。 ■まとめ 動画計測はしているが、同時視聴数は集計できないと思っていた方も多いと思います。一度試してみてください。 Implement DigitalではAdobe Analyticsの分析を支援するサービスを提供しています。ご興味がありましたらお問い合わせください。

GA4から追加される新しい参照元について

Google Analytics4(GA4)の切り替えまであと1年を切りました。そろそろGA4を使い始めた方も多いのではないでしょうか。 色々と変わったGA4ですが、参照元(流入元)について、従来のUA版の参照元とGA4では少しだけ変更点があるのをご存知でしょうか。そこで今回GA4で変更のあった参照元について、解説したいと思います。 GA4のディメンション:参照元/メディアの数々 GA4で設定されている参照元がいくつあるのか・・・探索レポートから、ディメンションの選択画面より「参照元」で検索をかけてみましょう。 そうすると、これだけの数の参照元に関わるディメンションが出てきます。 GA4には、参照元に限らず3つの異なるタッチポイントがあります。 ・ユーザースコープのディメンション(最初のユーザーの参照元/メディア) ・セッションスコープのディメンション(セッションの参照元/メディア) ・イベントスコープ(アトリビューション)のディメンション(参照元/メディア)   この3つの異なるタッチポイント別に参照元のディメンションがありますので、それぞれを理解しておく必要があります。 ここでは、その3つに絞って説明して行きたいと思います。 最初のユーザーの参照元/メディア 『最初のユーザーの参照元/メディア』は、新規ユーザーの初回訪問時の参照元/メディアを計測します。『最初のユーザーの参照元/メディア』は、ユーザーが繰り返しサイトを訪問しても、この項目については変わることはありません。 最初のユーザーの参照元/メディア レポート例 ※レポート>集客>ユーザー獲得 レポート(Google Analytics Demo Accountより) セッションの参照元/メディア 『セッションの参照元/メディア』は、ユーザーの新規・リピーターに関わらず、新規セッションの参照元/メディアを計測します。 UA版を使っていた方は、「セッションの参照元/メディアはUA版と変わらないのでは?」と思う方もいるかも知れません。 たしかにUA版では、セッションが切れるタイミングの1つが参照元が変わるときと定義されているため、「毎回新規セッションの参照元になるのでは?」思うかもしれません。   ここでGA4のセッションの切れるタイミングについて、確認してみましょう。 こちらの公式ヘルプ(https://support.google.com/analytics/answer/9191807)に書いてありますように「デフォルトでは、30 分間操作がなければセッションはタイムアウトのため終了します。」のみとなります。UA版で切れていた「参照元の情報が変わるとき」「日付が変わったとき」は、GA4ではセッションが切れなくなりました。 例えば、SNSで流入し、離脱してすぐにGoogle広告から流入、またすぐに離脱してYahoo広告から流入・・・なんて目まぐるしく出入りした(30分以内に操作が行われた)場合も、1セッションとなり、セッションの参照元/メディアはSNSからの流入としてカウントされます。   セッションの参照元 レポート例 ※レポート>集客>トラフィック獲得 レポート(Google Analytics Demo Accountより) 参照元/メディア 最後にイベントスコープでの『参照元/メディア』についてですが、イベント(コンバージョン)が行われた場合計測されるものになります。 この説明だけだとこれもまたUA版と変わりがないように感じますが、GA4ではアトリビューションモデルによって計測が変わってきます。 まずはモデル比較レポートを見てみましょう。   参照元/メディア レポート例 ※アトリビューション>モデル比較 レポート(Google Analytics Demo Accountより) 赤枠で囲ってあるアトリビューションモデルに注目してください。 イベントスコープの参照元/メディアは、アトリビューションモデルによって計測ポイントが変わってきます。この場合は、左側がラストクリック、右側がデータドリブンになります。 今回は、アトリビューションモデルの詳細については割愛しますが、このようにイベントスコープでの参照元/メディアはアトリビューションによって変わってきますので、どのアトリビューションモデルで、その場合の計測ポイントがどこか・・・という点を理解した上でレポートを出す必要があります。 まとめ…

YouTube動画の再生数をAdobe LaunchとAdobe Analyticsで計測する方法

ウェブサイトの計測においてページ内に掲載されたYouTube動画の再生数を計測したいケースがあると思います。本記事ではAdobe Launchを利用してYouTube動画の再生開始数、再生完了数をAdobe Analyticsで計測する方法を紹介していきます。 計測仕様 今回紹介する内容は以下の計測仕様を前提としています。 計測タイミング 動画の再生開始時 動画の再生完了時 計測データ 動画のタイトル 動画の再生開始数 動画の再生完了数 計測変数 eVar11 : 動画のタイトル event11 : 再生開始数 event12 : 再生完了数 前提条件 YouTubeプレーヤーの再生開始、再生完了のタイミングを取得するため、IFrame Player APIを利用します。このためYouTubeプレーヤー埋め込みタグのsrc属性に指定するURLにはクエリーパラメーターenablejsapi=1を指定する必要があります。 YouTube IFrame Player API https://developers.google.com/youtube/iframe_api_reference?hl=ja YouTube IFrame API用Ruleの作成 このRuleではページに埋め込まれたYouTubeプレーヤー埋め込みタグ用のプレーヤーオブジェクトの生成と再生開始、再生終了のステータス変更が通知されるイベント関数(onPlayerStateChange)を定義します。そして再生開始、再生完了のタイミングで、この後に設定するDirect Call用のルール(YouTube_Action)を_satellite.track()により実行することで計測を行います。 以下の内容でRule設定を行います。 Name YouTube_IFrame_API EVENTS Core – DOM Ready ACTIONS Core – Custom Code ACTIONSのCore – Custom Codeの設定は以下の通りです。 またCodeの内容は以下の通りです。 //…

Google Analyticsが企業にとって重要である理由

Google Analyticsの簡単な紹介 Google Analyticsは、ウェブサイトのトラフィックを分析するための最も一般的で強力なデジタル分析ツールの1つです。これはGoogleの無料のウェブ解析サービスで、ウェブサイトの訪問者を分析することができます。 誰があなたのサイトを訪れているのか、彼らはあなたのサイトで何をしているのか、何を見ているのか、どのようにあなたのサイトにたどり着いているのか、などといった本質的な洞察を得ることができるのです。つまり、Google Analyticsを使えば、デバイスやプラットフォームを問わずウェブサイトの訪問者を完全に把握することができるのです。 なぜあなたのビジネスにとって重要なのか? ビジネスやウェブサイトの所有者として、顧客の行動やウェブサイトへの訪問者を理解することは重要です。顧客中心の測定を行い、顧客がブラウジングによりどうサイトとインタラクトするかを理解することは、マーケティングの側面とビジネス戦略にとって非常に重要です。 ビジネスにおいては、ユーザー獲得データ(ウェブサイトユーザーがどこから来たか)とユーザー行動データ(ウェブサイトユーザーがサイト上で何をしたか)について、明確な分析視点を持つことが不可欠です。そして、これらのインサイトをわかりやすいインターフェイスと共有可能なレポートでチームと議論することで、マーケティングやビジネスプランのよりよい方向性を導き出すことができるのです。マーケティングの学術的な理論からも、カスタマージャーニーを理解し、それに基づいた戦略を立てることは、ビジネスを成功させる上で重要な戦略です。 Google Analyticsは、あなたのビジネスを形成するのに役立つ貴重な洞察を提供することで、あなたをカバーしています。 Google Analyticsを使ってビジネスを改善する方法 ここでは、Google Analyticsを使ったビジネス改善の方法をご紹介します。 1. ウェブサイト訪問者の行動をより良く理解する 消費者行動は急速に変化しており、正確なデータに基づいたリアルタイムの意思決定が重要になってきています。ウェブサイトを訪問してもらうだけでなく、その訪問者を定着させ、再び訪れてもらうことも重要な課題です。 Google Analyticsを使うと、訪問者がウェブサイト上でどのような行動をとっているかを知ることができ、ウェブサイトのどの部分が魅力的なのかを理解したり、より多くの訪問者を惹きつけるためにマーケティングキャンペーンを改善する必要があるかどうかを判断したりすることができるようになります。これにより、顧客維持のための計画を策定することができます。 2. ウェブサイトのオーディエンスをより深く理解する オーディエンスを知ることで、そのオーディエンスの好みに合わせて、製品やサービスの提供及びコンバージョン戦略の立案が可能になります。Google Analyticsは、あなたのウェブサイトを訪問した観客について、人口統計学的および地理的な情報を含むデータを提供し、データ収集の時間と労力を節約することができます。これにより、ウェブサイトの利用者についてよりよく知ることができ、ビジネスやマーケティングに関連する行動や決定を効果的に行うことができます。 3. 新しいターゲット市場の開拓 Google Analyticsを利用することで、サイト訪問者が多い背景を知ることができ、新規市場開拓の意思決定に役立てることができます。例えば、年齢層、性別、国別、さらには前述のようにデバイスの種類などです。このデータは、現在の市場の状況を把握するための裏付け情報として、また新たな市場を開拓するためのマーケティングプランとして活用することができます。 4. デジタルキャンペーンを追跡する ビジネスオーナーとして、訪問者の注意を引くことで、より多くの顧客やリードを獲得しようと定期的に努力していることでしょう。顧客にアプローチするマーケティングキャンペーンを行う際に、このキャンペーンがどれだけのトラフィックを生み出すのか、このキャンペーンがどれだけ成功したのか、などのキャンペーンの影響や効果をGoogle Analyticsで測定することができます。そして、Google Analyticsのデータに従ってキャンペーンをブラッシュアップし、より多くのリードや顧客を集めることができるようになるのです。 5. ビジネス目標を測定する 目的やビジョンがなければ、データは単なる数字にしかなりません。明確なビジネス目標を持ち、その状況を把握することは、マーケティング活動を強化するための柱となります。ビジネスゴールがどれだけ達成されたかを追跡することができますので、ご安心ください。Google Analyticsでは、ビジネスのビジョンに基づき、フォームへの入力から購入までのゴールやコンバージョン数を設定することができます。この情報によって、どれだけの訪問者が目標にコンバージョンしたかを明確に把握することができます。Google Analyticsでキャンペーンやビジネスの具体的な目標を確認し、よりよいビジネス上の意思決定を行いましょう。 まとめ さて、Google Analyticsを使って、ビジネスの改善につながることは、ある程度お分かりいただけたかと思います。しかし、これらはほんの一例に過ぎません。Google Analyticsを自社に適用し、デジタルデータで業務を分析することで、マーケティング活動や計画を改善することができますし、より明確なウェブサイトデータでサポートされるため、売上を伸ばすことも可能です。Google Analyticsを活用することで、ウェブサイトのパフォーマンスを確認し、ビジネスの目標を達成することができます。 Implement DigitalではGoogle Analyticsの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Google Tag ManagerとGoogle Analytics 4によるクリック数のトラッキング

Google Analyticsは、ウェブサイトでのユーザー行動を計測するための優れたツールです。Google Analytics 4も同様です。 マーケティング担当者は、常にデータを分析し、マーケティングのパフォーマンスを向上させる方法を考え出すことを求められています。中でもクリックトラッキングは、ウェブサイトやアプリ、あるいはメールなど、いつどこでクリックされたかを一元的に計測・分析できる優れたアナリティクス機能の1つです。 本記事では、Google Tag ManagerとGoogle Analytics 4によるクリックトラッキングの設定方法について紹介していきます。 クリックの種類 クリックトラッキングを計測し、ユーザーの行動を十分に理解することはとても重要です。Google AnalyticsとGoogle Analytics 4の両方で使用されるクリックトラッキングの共通点は以下の通りです。 ボタンクリック(「お問い合わせ」ボタンなど) 離脱リンクのクリック(第三者サイトへの外部リンクのクリック) お問い合わせリンクのクリック(メールアドレスや電話番号のクリック) ファイルダウンロード(PDFなどファイルをダウンロードするリンクのクリック) GA4による自動クリックトラッキング GA4ではGoogle Tag Manager(GTM)の追加設定を行わなくても、拡張計測機能を利用して外部リンクをトラッキングできますが、内部リンクのクリックを計測するにはGTMの設定が必要です。GA4で自動的にクリックをトラッキングするには、強化された計測を利用するオプションがあります。この機能は、ページビュー数、スクロール率、離脱クリック、サイト内検索、動画エンゲージメント、ファイルダウンロードを含むアクティビティーを自動的に計測するものです。 管理画面に移動し、GA4の関連プロパティの下にある「データストリーム」をクリックしてください。そして、データストリームを選択します。 関連するデータストリームを選択すると、「拡張計測機能」というセクションが表示されます。 例えば離脱クリックの計測機能は、デフォルトでオンになっていますが、これを無効にしたり、実際に機能しているかどうかを確認したい場合は、画面右下隅にある歯車アイコンをクリックします。またこのアイコンから必要に応じてこれらの計測を無効にすることができます。 GA4でのカスタムクリックトラッキング GA4の拡張計測機能で計測できないクリックをトラッキングしたい場合は、Google Tag Managerの使用は検討すべき最良の選択肢です。Google Tag Managerが提供する様々な組み込み変数により、タグの設定がよりシンプルになります。 Google Tag Managerの左メニューで「変数」をクリックします。次に「組み込み変数」が表示されますので「設定」をクリックします。「クリック」の下にある変数を全てチェックする必要があります。 次にリンククリックのトリガーを作成します。 左メニューの「トリガー」を選択します。 「新規」をクリックし、トリガーの種類を「リンクのみ」にします。 「すべてのリンククリック」を選択すると、Google Tag Managerで全てのリンククリック機能が有効になることが確認できます。 その後、自分のウェブサイトにあるリンクをどれでもいいのでクリックしてください。 プレビューモードを起動すると、リンククリックイベントに気付くはずです。プレビューモードの、最初のLink Clickイベントをクリックして、Variablesタブを選択します。ウェブサイト上のどのリンククリックに対しても、リンククリックが正しく動作していることが確認できます。 また、例えばClick URLというリンククリック変数の1つを使用して、特定のリンクのクリックを正確に追跡することができます。 前のトリガー設定を変更するか、新しいトリガーを作成します。 「一部のリンククリック」を選択します。 下のドロップダウンリストで「Click URL」を選択します。条件は自由に定義できます。ここでは “含む”を選択します。 ボックスには、希望のリクエストURLを記入します。 トリガーを設定したら、この特定のリンクのクリックトラッキングのために新しいGA4タグを作成しましょう。 左のメニューバーから「タグ」をクリックし、「新規」をクリックして新しいタグを作成します。 「Googleアナリティクス:GA4イベント」を選択します。…

グローバルサイトタグとGoogle Tag Managerの違いについて

Google Analyticsの計測にはグローバルサイトタグを使用する方法と、Google Tag Managerを使用する方法があります。本記事では、ウェブサイトをGoogle Analyticsで計測する場合の、それぞれの方法と違いについて説明します。 グローバルサイトタグ Googleのグローバルサイトタグ(gtag.js)は、ウェブサイトに実装可能なタグで、ウェブサイトのページの<head>要素に追加します。<head>要素には、ページのメタデータ(表示されないが、ウェブサイトを管理する上で重要な情報)が格納されます。このグローバルサイトタグは、Google Analyticsだけでなく、複数のGoogle製品に対応しています。このタグを追加すると、Google 広告のような他の製品もサイトに対して有効にすることができ、Google 広告から来るトラフィックの計測値を収集することができます。 グローバルサイトタグを使用する主な利点は、全てのGoogle製品およびサービスで使用できるように設計されていることです。なお他の広告やメディアプラットフォームからのトラフィックを監視したり、他の解析ツールで監視できるようにするには、追加のタグが必要です。 GA4プロパティでグローバルサイトタグを追加するには、「管理」 →「データストリーム」 をクリックし、ウェブストリーム詳細へ進みます。 その後、gtag.jsのコードをコピーして、HTMLの<head>要素に貼り付けてください。 Google Tag Manager Google Tag Managerは複数の広告プラットフォームやシステム向けの多くのタグをシンプルかつ一元的に展開・管理できるタグマネージメントシステム(TMS)です。Google Tag Magaer用のタグをウェブサイトに追加した後、ウェブベースのインターフェイスから、多くのプラットフォームの分析・計測タグを展開することが可能です。 Google Tag ManagerでGoogle Analytics 4のタグを使用する方法 Google Tag Managerでは、以下の2つのGoogle Analytics 4用のタグが用意されています。 Google アナリティクス:GA4設定 Google アナリティクス:GA4イベント 「Googleアナリティクス:GA4設定」タグは、Google Analytics 4プロパティのGoogle Analyticsのデータ収集を初期化するもので、全てのページに追加する必要があります。これにより、Google Analytics 4の基本的な計測が可能になります。設定段階で拡張計測機能が有効になっている場合は、拡張計測イベントも含まれます。 「Googleアナリティクス:GA4イベント」タグは、ウェブサイト上での特定のインタラクションを計測するためのタグで、Google Analytics 4プロパティにカスタムイベントを送信することができます。このタグでカスタムイベントを使用すると、拡張計測機能をオンにすることで有効になる拡張計測イベント以外の独自の計測を行うことが出来ます。 グローバルサイトタグとGoogle Tag Managerの違いについて Googleのグローバルサイトタグを使用する場合とGoogle Tag Managerを使用する場合の主な違いは以下の通りです。 グローバルサイトタグはGoogle製品のタグのみ対応となりますが、Google Tag ManagerはあらゆるHTMLまたはJavaScriptタグに対応可能です。…

GA4の自由形式レポートの紹介

今回はGA4の探索機能のひとつである自由形式レポートについて紹介します。 ユニバーサルアナリティクスでは、「カスタマイズ」→「カスタムレポート」でカスタムレポートを作成することができますが、GA4では、カスタムレポートは「探索」という名前に変更されました。 探索レポートには以下のテンプレートがあります。 自由形式 ファネルエクスプロレーション パス探索 セグメントオーバーラップ ユーザーエクスプローラー コーホートエクスプロレーション 自由形式レポートの概要 自由形式とは、探査レポートの一つで以下のことが可能です。 データを表やグラフで表現する 行や列を自由に配置できる 複数の指標を並べて比較する カスタムセグメントやフィルターを適用して、データを絞り込む 設定オプションの説明 GA4プロパティに移動し、「探索」メニューをクリックし、自由形式のテンプレートを選択します。 自由形式のインターフェイスには、変数、タブ設定、自由形式の3つのカラムがあります。 変数列には、日付範囲、セグメント、ディメンション、メトリクスが含まれます。また、インターフェイスの左上でレポート名を変更することができます。 タブ設定欄では、変数欄からディメンションとメトリクスをドラッグ&ドロップすることでレポートを制御できます。また、仮想化タイプ(表、ドーナツチャート、ラインチャート、散布図、棒グラフ、ジオマップ)を選択することができます。 セグメント比較では、変数列のセグメントセクションに既に含まれている4つのセグメントを追加することができます。 「行」セクションで、テーブルの行として使用するディメンションを含める必要があります。 テーブルの列としてディメンションを使用する場合は、「列」セクションで追加する必要があります。 レポートの「値」セクションに、列として表示するメトリクスを配置できます。 フィルターを使用してデータを絞り込むことができます。 自由形式のサンプルレポートを作成する 自由形式でランディングページレポートを作成してみましょう。 ステップ1:GA4のプロパティに移動し、「探索」をクリックします。 ステップ2:自由形式のテンプレートを選択します。 ステップ3:レポートに名前を付けます。 ステップ4:ディメンションとして「ページの参照URL」と「イベント名」、指標として「イベント数」と「利用ユーザー」を選択します。 ステップ5:行に「ページパス」、値に「イベント数」と「利用ユーザー」を適用します。 ステップ6:レポートにフィルターを適用します。フィルター:イベント名がsession_startと完全に一致する。 ステップ7:その後、以下のようなランディングページのレポートが表示されます。 自由形式レポートの共有とダウンロード方法 レポートから無料で共有するには、右上の欄にある共有アイコンをクリックしてください。 「共有」をクリックします。 右上のダウンロードボタンをクリックすると、報告書をダウンロードできます。 ダウンロード形式は、Googleスプレッドシート、TSV、CSV、PDF、PDF(すべてのタブ)から選択できます。 今回はGA4の自由形式レポートについてご紹介しました。参考になりましたら嬉しく思います。 Implement DigitalではGoogle Analyticsの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

動画で学ぶAdobe Analytics入門 – YouTubeチャンネルの紹介

はじめに 今回はAdobe AnalyticsのYouTubeチャンネルをご紹介します。 Adobe Analyticsやデジタルマーケティングをこれから始める方向けの解説動画です。 Adobe Analyticsの基本から応用までを知るにはちょうどよい内容となっていますので、ぜひご活用ください。 Adobe Analytics入門 ▼プレイリスト https://youtube.com/playlist?list=PLP… 「Web解析概要」編 ①Web解析とは https://www.youtube.com/watch?v=HXIE15qdCGI&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=1 ②ビジネスゴールとKBO https://www.youtube.com/watch?v=_enNpRhLuBI&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=2 ③俯瞰分析 https://www.youtube.com/watch?v=y4B4ihRLk18&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=3 ④Adobe Analyticsの特徴 https://www.youtube.com/watch?v=S-0eZwnla_4&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=4 「ワークスペースの基本」編 ①ワークスペースとは https://www.youtube.com/watch?v=f6XljvD1AXY&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=5 ②フリーフォームテーブルの作成 https://www.youtube.com/watch?v=nTjEBalgd4k&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=6 ③視覚化機能 https://www.youtube.com/watch?v=Hw5_ZI1i2Yg&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=7 ④計算指標機能 https://www.youtube.com/watch?v=hGGywqgaYqM&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=8 ⑤日付範囲機能 https://www.youtube.com/watch?v=DXwmuqKt0gE&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=9 ⑥プロジェクトの共有 https://www.youtube.com/watch?v=CjeBnC02Ejg&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=10 「セグメントの基本」編 ①セグメントとは https://www.youtube.com/watch?v=ZNemHgQrNeU&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=11 ②セグメントビルダーの使い方 https://www.youtube.com/watch?v=rJ9KmghgsHc&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=12 ③セグメントの条件と演算子の使い方 https://www.youtube.com/watch?v=7mtLITUYAOM&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=13 ④パネルドロップゾーンについて https://www.youtube.com/watch?v=Hh33uTexOSo&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=14 「Adobe SenseiのAI/ML機能」編 ①異常値検知/貢献度分析/インテリジェントアラート https://www.youtube.com/watch?v=_PAa5c3WDYg&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=15 ②セグメント比較 https://www.youtube.com/watch?v=2vbeQHVrrBw&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=16 ③アトリビューション分析 https://www.youtube.com/watch?v=tlWQ-ei7WkM&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=17 「便利な機能とTips」編 ①クイックインサイトパネル https://www.youtube.com/watch?v=Dtw-U5p1G1M&list=PLPb9pw8z80aG6Nq73HS5KVYPuTI95O24T&index=18 ②モバイルアプリダッシュボード…

ドメイン追加があったときのAdobe Analytics計測の確認ポイント

はじめに 以前はサイトごとにレポートスイート、計測ファイル(AppMesurement.jsやVisitor API.js)あるいは計測タグ(DTM/Adobe Launch)が用意され、個別に運用するパターンが見られました。 ただし、Adobe Analyitcsの機能の充実に伴い、昨今では1つのレポートスイートと1つの計測ファイルあるいは1つの計測タグで複数サイトのAdobe Analytics計測を運用とするケースも増えつつあると感じています。 この運用では、新しいドメインのサイトでのAdobe Analytics計測を始めるときに、既存レポートスイートやタグを利用するため事前作業は個別に準備するよりも少ない労力で対応できます。 反面、既存設定に新しいドメインの情報を盛り込む必要があり、これらが意外と気づきにくいポイントだとも思われました。よって、このような対応下での確認ポイントを本記事にて紹介したいと思います。 なお、本記事で取り上げる内容はお客様独自/個別計測要件は対象外となります。もし、他にもドメイン情報を用いた計測要件がある場合には、合わせてご確認されることをおすすめいたします。 Adobe Analyticsの設定確認 まず、Adobe Analyticsの管理画面での確認ポイントは以下があります。 1. 内部URLフィルター 「あえて登録せず運用する」理由がなければ計測対象ドメインを追加しておくことがほとんどです。 ただし、それに反して設定漏れがおきやすく、設定漏れがあると問題が生じ得ます。 一例として、影響が生じるレポートは以下となります。 リファラー 参照ドメイン等のリファラーを利用するレポート マーケティングチャネル(内部URLフィルターを参照するチャネル) これらの流入分析系のレポートにて 未追加のドメインやそのURLが出てしまい数字が増える 意図しないチャネル割り当てが生じる というような影響が出てきます。 よって、追加ドメインが判明次第、対象レポートスイートの本設定を確認し設定する、と早めに対応しておくとよいでしょう。 参考HELP: 内部URLフィルター https://experienceleague.adobe.com/docs/analytics/admin/admin-tools/internal-url-filter-admin.html?lang=ja 2. マーケティングチャネル 特に自社サイト群や関連企業のグループサイトからの相互流入を定義するチャネルがある場合には要確認です。 新ドメインのサイトからの流入あるいはそこからの送客が意図したチャネルに適切に割り当てられる(あるいは意図しないチャネルに割り当られないか)を確認しておくことをおすすめします。 こちらも追加ドメインが判明次第、早めに対象レポートスイートの該当設定を確認しておくとよいでしょう。 参考HELP: Marketing Channel https://experienceleague.adobe.com/docs/analytics/components/marketing-channels/c-getting-started-mchannel.html?lang=ja Adobe Analyticsの計測実装確認 この章では、実際のAdobe Analytics計測を設定しているタグやコード側での確認ポイントを取り上げています。 1. s.linkInternalFilters 離脱リンククリック時に自動的に離脱リンク計測を発生させる設定(s.trackExternalLinks=true)が有効なときに要確認で、この設定値と新しいドメインがマッチしない場合には追加が必要です。 もし追加されていないと、新しいドメインのページにて内部リンクをクリックして次ページに遷移するときに離脱リンク計測が発生してしまう問題が生じます。 参考HELP: s.linkInternalFilters https://experienceleague.adobe.com/docs/analytics/implementation/vars/config-vars/linkinternalfilters.html?lang=ja-JP Analytics の cookie https://experienceleague.adobe.com/docs/core-services/interface/administration/ec-cookies/cookies-analytics.html?lang=ja-JP…

Adobe Targetプロファイルスクリプト命令数エラーを回避する

Adobe Target プロファイルスクリプトの無効化 Adobe Targetのプロファイルスクリプトで、それまで動作していたのにいつの間にか非アクティブになってしまっていたことがありました。 調べてみると繰り返し処理のループ回数が当初より多くなっていたことにより、javascript命令数エラーになっていたので、その際に行った対策を紹介します。 プロファイルスクリプトの一覧で確認すると、ステータスにメッセージとして「属性は自動的に無効化されました : Script XXXXX executed more than 2000 instructions」と表示されています。 原因について プロファイルスクリプトにはjavascript命令が2,000という制限があり、それを超えてしまうと自動的に無効化されてしまいます。 繰り返し処理がある場合などは、当初は動作していたのに、日数が経ったり特殊な条件下で制限を超えてしまう場合があります。 対処方法 new演算子はリテラルにする 例: new Object() -> {} new Array() -> [] Array.push()は使用せず、文字列の結合を使用する arr.push(variable) -> arr += variable + ‘,’ 複雑な処理を別スクリプト化する スクリプト内で生成した変数を使用しない複雑な処理は別スクリプトとして記述し、コード内でuser.get(‘scriptName’)で参照します。 別スクリプトでは必要に応じてスクリプトの実行条件やパラメータ参照をメインのスクリプトと同様に記述します。 参考 特定の状況での Target によるプロファイルスクリプトの無効化 https://experienceleague.adobe.com/docs/target/using/audiences/visitor-profiles/profile-parameters.html?lang=ja#section_C0FCB702E60D4576AD1174D39FBBE1A7 ベストプラクティス https://experienceleague.adobe.com/docs/target/using/audiences/visitor-profiles/profile-parameters.html?lang=ja#best Implement DigitalではAdobe Targetの導入・実装・運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。