Adobe Analyticsのワークスペースプロジェクトがログインしなくても見れるようになった

はじめに Adobe Analyticsのアカウントを持たないユーザでも、ワークスペースプロジェクトが閲覧できるようになりました。早速試してみましょう。 任意ユーザに共有する方法 ワークスペースの「共有」から「任意のユーザーと共有」を選択します。 「読み取り専用プロジェクトを任意のユーザーと共有」をアクティブにします。(デフォルトは非アクティブです。) 専用リンクをコピーして、共有したいユーザに展開するだけです。 認証を要求することもできます。その場合は、「Experience Cloud 認証を要求を」をアクティブにします。 共有されたユーザができること ログインなしにワークスペースプロジェクトを読み取り専用で閲覧することができます。 集計期間を変更することができ、変更した期間の集計データを確認することができます。これはPDFレポートではできなかった操作です。 共有の際の注意点 この機能はデフォルトで有効になっています。逆に利用させたくない場合は、管理者が無効にする必要があります。 プロジェクトの中にビジュアライゼーションが50以上ある場合は、共有することができません。 多数のユーザが同時にアクセスすると、アクセスできなくなる場合があります。 まとめ まだ限定リリースですが、これまでそのためだけにアカウントを作成するもの手間がかかると思っていた方、代わりにPDFレポートを配信をしていた方などには朗報です。 是非一度試してみてください。 Implement DigitalではAdobe Analyticsの分析を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe Analyticsのスクリプトがブロックされる場合のコンテンツセキュリティポリシー(CSP)の設定

はじめに Adobe Analytics の計測タグは、Web サイトにスクリプトを動的に読み込むように設計されたタグ管理システムです。 このAdobe Analytics を導入する際に、初めに下記のように スクリプトエラーが発生することがあります。 この場合の原因として考えられるのが、セキュリティ上の問題の発生を回避するためContent-Security-Policy(CSP)にて動的に読み込まれるこれらのスクリプトをブロックするよう設定している場合があります。 今回は、Adobe Analytics タグで動的に読み込まれるスクリプトを許可するよう CSP を設定する方法を解説します。 Content-Secuirty-Policy(CSP)とは? Content-Security-Policy(CSP)とは、Webサイトのセキュリティを向上させるために使用されるブラウザーの機能です。CSPは、XSS(クロスサイトスクリプティング)攻撃、データ盗難、クリックジャッキングなどのWeb攻撃を防ぐために、Webページで許可されたリソースのみが読み込まれるようにブラウザーに指示します。CSPは、HTTPヘッダーとしてWebサーバーからブラウザーに送信されます。CSPの実装には、Webサイトの開発者が必要です。CSPは、Webサイトのセキュリティを強化するために、現代のWeb開発において重要な役割を果たしています。 (CSP の詳細については、「MDN Web ドキュメント」を参照してください。) CSPがAdobe Analyticsに与える影響 CSPの導入によって、WebアプリケーションにおけるJavaScriptの実行を制限できるため、Adobe Analyticsに与える影響を考慮する必要があります。具体的には、Adobe Analyticsが収集するデータに影響を与える可能性があります。そのため、CSPを導入する場合には、Adobe Analyticsとの連携についても考慮する必要があります。 また、CSPの導入によってWebアプリケーションのパフォーマンスにも影響が出る可能性があるため、導入前にパフォーマンステストを行うことが重要です。さらに、CSPの設定には細かいパラメーターが多数存在するため、導入前に専門家の知見を取り入れることをおすすめします。 影響を回避するための設定方法 Adobe Analyticsタグを CSP と連携させるには、以下2 つの設定が必要になります。 タグライブラリのソースを許可する インラインスクリプトを許可する この条件が満たされない場合、タグライブラリおよびその他の必要な JavaScript ファイルはブラウザーでブロックされ、ページに読み込まれません。 CSP は、サーバー応答に Content-Security-Policy HTTP ヘッダーを追加するか、HTML ファイルの <meta> セクションに設定済みの <head> 要素を追加することで実装されます。 ①タグライブラリのソースを許可する CSP を使用する場合は、信頼されたドメインを Content-Security-Policy ヘッダーの値に含める必要があります。 (アドビ管理ホスティングを使用している場合) ▼HTTP ヘッダーの場合 Content-Security-Policy: script-src ‘self’ assets.adobedtm.com…

Adobe Launchのデータエレメントタイプ JavaScript Toolsの紹介

はじめに 今回はAdobe Launchのデータエレメントタイプ「JavaScript Tools」を紹介したいと思います。 JavaScript Toolsとは 平たく言ってしまうと、文字列または配列型の値を返すデータエレメントについて、それを調整する機能を持つデータエレメントです。 例:JavaScript Toolsの画面 カスタムコードが主体の運用だとほぼ馴染みが出づらいかもしれません。 ただし、ページのデータレイヤーやJavaScript変数、DOM要素などをよく用いている運用だと、 ちょっとした値の修正 元となる値は既存のデータエレメントで取れている というところで出番もありそうでしたので紹介してみたいと思います。 主な機能の紹介 本ページ作成時点では12種類ほどありますが、そのうち利用場面が多そうなものに絞って取り上げてみたいと思います。 ・Simple Replace 所定の文字列を別の文字列に置換します。  例えば、誤った綴りのデータを正しいものに書き換える、といった利用方法が考えられます。 例:SpecailContentsPageをSpecialContentsPageに書き換える ・Regex Replace こちらは正規表現での文字列置換を設定できます。 以下の例は「article:published_time」(値の例:2023-03-15T03:10:23+00:00)より太字の時刻部分を抜き出す例となります。 ただし、注意点として、本コラム作成時点では、Replacement Valueが未指定だと空文字ではなくundefinedという文字列に置換されているようです。 空文字へ置換したい場合には以下のような工夫が必要となります。 Replacement Valueに空文字を返すデータ要素を指定する 実は本例のスクリーンショットでは、わかりづらいのですが、Replacement Valueに半角スペースを設定しています。 本例のように前後の不要な文字列を削除したいケースだと、不要文字列をまず半角スペースに置換し、さらにそれをClean text設定で削除するというやり方です。 関連の設定は以下になります。 ①Replacement Expressionで取り出す文字列の前後を示す正規表現を入力 ②Replacement Valueに半角スペースを設定 ③左のClean textをチェックONとする(チェックONだと文字列の前後の空白文字を削除します) 順を追った形では以下となります。「」は値の変化がわかりやすくなるため付与しています ①で取り出したい文字列以外の前後(不要箇所:赤字)を特定 「2023-03-15T03:10:23+00:00」 ②で①を半角スペースに置換 「 03:10:23 」 ③で②で得られた値の前後のスペースを削除 「 03:10:23 」 ・Extract Value with…

Adobe Target のadobe.target.trackEvent、adobe.target.getOffer、adobe.target.getOffersについて

はじめに Adobe Target の関数 adobe.target.trackEvent、adobe.target.getOffer、adobe.target.getOffersはAdobe Targetの実装でmboxパラメーターをリクエストする際に使用する関数ですが、その違いについて説明します。 前提条件 at.jsのバージョンは2.xを対象としています。 それぞれの主な機能 adobe.target.trackEvent クリックの追跡やコンバージョンの計測に使用します。レスポンスは受け取りません。 リクエストにはtimestampが含まれており、閲覧している端末の内部時計のずれが大きいと400エラーになり計測がされない場合があります。 内部的には navigator.sendBeacon() が呼ばれています。 adobe.target.getOffer ターゲットのオファーを受け取るためのリクエストを発行します。レスポンスでオファーを受け取り、必要に応じてadobe.target.applyOfferを実行します。 リクエストにはwindow.targetPageParams()やwindow.targetPageParamsAll()が定義されている場合にはそれらで追加されたパラメーターが追加されます。 内部的には window.XMLHttpRequest()が呼ばれています。 adobe.target.getOffers 複数のオファーを同時にリクエストできます。それ以外に、有効なアクティビティの全てのオファーを受け取ることもできます。レスポンスでオファーを受け取り、必要に応じてadobe.target.applyOffersを実行します。 リクエストにはwindow.targetPageParams()やwindow.targetPageParamsAll()が定義されている場合にはそれらで追加されたパラメーターが追加されます。 at.js初期化パラメーターのpageLoadEnabledが有効な場合は自動的にパラメーターexecute -> pageLoadで呼び出されます。 内部的には window.XMLHttpRequest()が呼ばれています。 使用例 adobe.target.trackEvent adobe.target.trackEvent({ “mbox”: “clicked-cta”, “params”: { “param1”: “value1” } }); adobe.target.getOffer adobe.target.getOffer({ “mbox”: “target-global-mbox”, “params”: { “a”: 1, “b”: 2 }, “success”: function(offer) { adobe.target.applyOffer( {…

Adobe Analyticsの「ページの概要」パネルを使ってみる

はじめに Adobe Analyticsで特定のページの分析を行うたびに、プロジェクトを新規作成していませんか?「ページの概要」パネルを利用すれば、簡単な操作だけで、特定のページの主要な指標を取得できます。それでは、早速使ってみましょう。 「ページの概要」の使用方法 プロジェクト左のパネルから「ページの概要」をパネルにドラッグ&ドロップします。 操作は簡単です。「コンポーネントを追加」から対象のページを選択して、「作成」ボタンを押すだけです。セグメントを設定することができますので、流入元を絞り込みたい場合や特定デバイスのみで分析したい場合など、さまざまな条件で絞り込んで分析することができます。 「作成ボタン」をクリックするだけで、以下のようなレポートを簡単に作成できます。 「ページの概要」で何が見れるか? 「ページの概要」パネルでは、以下の項目が作成されます。 これらの項目を活用し、特定ページのページサマリを簡単に把握することができます。 項目 説明 ページビュー – 今月 (これまで) 該当ページの、今月のこれまでのページビュー数。 集計期間を変更するとその期間のページビュー数になります。 ページビュー – 4 週間前 1ヶ月前のページビュー数 ページビュー – 52 週間前 52週前の1ヶ月のページビュー数 トレンド 上記(ページビュー – 今月 (これまで)、ページビュー – 4 週間前、ページビュー – 52 週間前)の日別トレンド比較 すべてのページビューの割合 全ページビューに対する該当ページのページビュー割合 ページでの滞在時間 該当ページの滞在時間ヒストグラム 単一ページの訪問回数 該当ページの訪問回数 リロード回数 該当ページのリロードされた回数 入口 該当ページが入口(ランディングページ)となった回数 出口 該当ページが出口(離脱ページ)となった回数 フロー 該当ページの前後(どこからきて、どこに遷移したか)のフローを表示 まとめ 今回はAdobe…

Adobe Analyticsのアラート機能によるデータ監視

Adobe Analyticsのアラート機能とは 例えば、あるサイトのページビュー数をAdobe Analyticsで毎月集計していたとして、サイトリニューアルのタイミングで計測用のタグの設置を忘れてしまい、しばらく計測データが欠損してしまっていることを集計時に発見した、、などのご経験はありませんか? 計測値のデータ欠損は、マーケティング活動において非常に重要な情報の損失となるため、できるだけ防ぎたいところですよね。 このような場合の対策として、Adobe Analytics のアラート機能をご紹介します。 アラートマネージャー まずはアラートマネージャーを開きます。 (Analytics/コンポーネント/アラート) 「+ 追加」をクリックして、アラートのタイプから「Analytics データアラート」を選択するとアラートビルダーが表示されます。 アラートビルダー アラートの設定画面はこんな感じです。 タイトル アラート名を指定します。 時間の精度 チェックタイミングを、1 時間ごと、毎日、毎週または毎月から指定します。 受信者 アラートの送信先を指定します。ユーザー名、グループ、メールアドレスまたは電話番号に送信できます。 有効期限 アラートの有効期限を設定します。 アラートのトリガー トリガーとなる指標を指定します。 しきい値を指定します。以下のいずれかの条件にすることができます。 異常値が存在する 異常値が予測より上 異常値が予測より下 異常値超過 以上 以下 変更(%) ※セグメントまたはディメンションなどでフィルターの設定も可能です。 アラートプレビュー プレビューにより、最近の 30日間でアラートが何回トリガーされたかがわかります。 トリガーされているアラートが多すぎる場合はしきい値を調整します。 まとめ 今回はAdobe Analyticsにおけるアラート機能をご紹介しました。 アラート機能を利用すれば、 比較的簡単な設定でAdobe Analyticsがデータを監視し、 通常と異なる変化が生じたときにすぐにアラートを送信して、計測異常などを早期発見できますので、素早い復旧が可能になります。 是非ご活用ください。 (アラート機能は、Adobe Analytics Prime および Adobe Analytics Ultimate のユーザーのみご利用いただけます)…

Adobe Launch Runtime Environmentデータエレメントの紹介

はじめに 以前、以下の記事を書いていました。 💡 Adobe Analyticsの計測調査のために役立つ計測項目 https://www.implementdigital.com/column/adobe-experience-cloud/useful-measurement-items-for-adobe-analytics-measurement-studies/ この記事では以下の2項目も取り上げていますが、従来だとJavascriptコードでの実装対応が必要でした。 Adobe Launchプロパティ名 Adobe Launchビルド日時 ただし、現在は、Coreエクステンションv3.1.0で追加されたデータエレメントタイプRuntime Environmentで対応ができるため紹介したいと思います。 Runtime Environment Coreエクステンションv3.1.0以降であると、データエレメントの作成・編集画面のData Element TypeにRuntime Environmentも表示されるようになります。 これを選ぶと下図のようにAttributeプルダウンメニューが表示され、Adobe Launch実行環境の情報が参照できるデータエレメントを作成できます。 ※データエレメント作成画面(Coreエクステンションバージョンv3.3.0時点のもの) なお、前出の2項目は以下のAttributeが該当します。 Adobe Launchプロパティ名:Property Name Adobe Launchビルド日時:Library Build Date 例:2023-01-10T09:54:37Z ※上の日時はUTCのため日本時間は+9時間後となります。 他のAttributeもデバッグや込み入った実装に役立つケースもあります。 何らかの出番がありそうでしたら是非お試しください 参考ページ Coreエクステンションのリリースノート: https://experienceleague.adobe.com/docs/experience-platform/tags/extensions/client/core/release-notes.html?lang=en CoreエクステンションのHELP: https://experienceleague.adobe.com/docs/experience-platform/tags/extensions/client/core/overview.html?lang=en Implement DigitalではAdobe Launchの導入、運用を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe Target dataProvidersを使用してページ動的要素からmboxパラメーターを設定する

はじめに Adobe Targetで、非同期で取得される会員IDなどをmboxパラメーターに含めたい場合は、window.targetGlobalSettings.dataProviders を使用すると効率的に設定可能です。 しかし会員情報取得API等とAdobe Targetの連携がされていない場合は、独自で値を取得する仕組みが必要です。 ページ要素に必要な値が設定される場合に、それらから値を取得する方法を説明します。 window.targetGlobalSettings.dataProviders の基礎 window.targetGlobalSettings.dataProviders に配列で設定します。 (https://developer.adobe.com/target/implement/client-side/atjs/atjs-functions/targetglobalsettings/#data-providers より抜粋) KEY TYPE DESCRIPTION name String Provider名 version String Providerバージョン timeout Number Providerのタイムアウト値。オプション provider Function Providerデータ取得ロジック。 引数のcallbackはデータが取得成功または失敗した際に呼び出す。 callbackには2つのパラメーターがある。 1つ目がエラーで、エラー発生時にはエラーを指定し、成功時にはnullを指定します。 2つ目がTargetリクエストに含めたいJSONオブジェクトで指定します。 同期で設定しているシンプルな例 var syncDataProvider = { name: “simpleDataProvider”, version: “1.0.0”, provider: function(callback) { callback(null, {t1: 1}); } }; window.targetGlobalSettings = { dataProviders: [ syncDataProvider…

Adobe Analyticsの新しいビジュアライゼーション「主要指標の概要」を使ってみる

Adobe Analyticsのビジュアライゼーションで、「主要指標の概要」ビジュアライゼーションが追加になりました! 「主要指標の概要」で何ができる 「主要指標の概要」を使用すると、特定期間でのトレンド比較、変化率の比較が一つのビッジュアライゼーションの中でできます。 「主要指標の概要」の使用方法 それでは、ビジュアライゼーションを設定してみたいと思います。 プロジェクト左のビジュアライゼーションから「主要指標の概要」をパネルにドラッグ&ドロップします。 今回は、今月のスマホユーザのユニーク訪問者と、昨年同月のユニーク訪問者を比較してみたいと思います。 指標から「ユニーク訪問者」、プライマリ日付範囲から「パネルの日付範囲(今月)」、比較する日付範囲から「昨年同月」、セグメントから「スマホユーザ」を選択して作成作成ボタンを押します。 簡単に主要指標の概要(トレンド比較、変化率)が作成されます。 「主要指標の概要」のビジュアライゼーション設定 ビジュアライゼーションにはいくつかの設定が用意されています。設定するには歯車アイコンをクリックします。 変化率を強調:変化率を強調表示します。(デフォルト) 数値を強調:数値の方を強調表示したい場合、こちらにチェックします。 トレンドラインを表示:トレンドラインを表示するかどうか選択できます。 トレエンドラインに最大値、最小値を表示:最大値、最小値をトレンドライン上に表示したい場合に使用します。 比較率とトレンドラインを表示:比較するトレンドラインを表示するかどうか選択できます。 合計数を表示:プライマリーの合計数を表示する場合に使用します。(デフォルト) 生の差異を表示:差異表示に変更したい場合、こちらにチェックをします。 値を短縮:値を100万単位で表示したい場合に使用します。 「主要指標の概要」の利用例 今四半期の売上と、昨年同四半期の売上を比較して時系列で変化をみてみたい 注文件数が前月から今月にかけてどのように変化しているかみてみたい 昨年と今年で、来訪者の増加割合がどうのように変化しているかみてみたい まとめ 変化率・トレンド比較は、個別のビジュアライゼーションを作成すればこれまでもできていましたが、「主要指標の概要」を使用することでより簡単にできるようになりました。一度試してみてください。 Implement DigitalではAdobe Analyticsの分析を支援するサービスを提供しています。 ご興味がありましたらお問い合わせください。

Adobe Analyticsの変数活用方法(リスト変数編)

Adobe Analyticsの変数はトラフィック変数(prop)、コンバージョン変数(eVar)、イベント変数(events)など用途に合わせて利用可能な様々な機能が用意されています。さらに変数の中でも個別に便利な機能が沢山ありますが、多機能なため活用しきれていないことがあるのではないでしょうか? 第一回目はリストpropを紹介しましたが、今回は第二回目としてリスト変数について紹介します。なおリストpropについては以下をご覧ください。 Adobe Analyticsの変数活用方法(リストprop編) リスト変数の概要 リスト変数はカスタムコンバージョン変数であるeVarと似ていますが、更にリストpropの機能を持ち合わせた変数で特徴としては以下になります。 計測された値は有効期限まで保持(eVarの機能) 区切り文字で区切られた値を分割してレポーティング(リストpropの機能) 例えば商品ページでその商品が複数のカテゴリーに属している場合、カテゴリ単位で表示回数やCV貢献度(貢献数・売上高)を把握したいとします。このような場合に複数のカテゴリ情報を一度にリスト変数で計測することで可能となります。 リスト変数の設定例 実装内容list1 = “cat1,cat2,cat3”; レポートでの表示 ※上記では指標を発生件数としていますが、カスタムイベントや売上高、購入回数なども指定可能です。 設定方法 管理者メニューから「レポートスイートマネージャー」を開きます。 レポートスイートを選択し「設定を編集>コンバージョン>リスト変数」でリスト変数の一覧を表示します。 該当変数の「名前」を入力し、「状態」を「有効」にします。 「値の区切り文字」でセパレーターを指定します。以下は例ではにカンマ「,」を指定しています。 「有効期限」を指定し、「保存」をクリックします。 ※セパレーターは自由に指定可能ですが、変数に設定する値に指定したセパレーターが含まれていると、その位置でデータが区切られてレポーティングされてしまいますので注意が必要です。 制限事項 リスト変数内の区切り文字単位での値は最大255バイトです。(リストPropは全体で100バイトですので、それほど考慮する必要はありません) セット可能な値の数は最大250個となります。  (超過した場合は、先頭の250個以外はレポーティングされません) レポートスイートで利用可能なリスト変数は3個となります。(変数はlist1、list2、list3となります。) 設定した値はeVarと同様有効期限まで保持されます。 同じ値を設定した場合は、重複値は除外されます。 その他 リストPropと同様に分類設定を行うことが出来ます。 レポーティング時の注意点 リスト変数の設定が以下のようになっているとします。 有効期限 訪問 配分 フル 値が保持されることへの注意点 同一訪問内での計測データ # list1 events 1 cat1,cat2 event1 2 cat2,cat3 event1 3 cat2 event2 レポート list1 event1…